バレーボールはボールを掴むことなく、味方でパスを繋ぎスパイクを打ち、得点を積み重ねるスポーツです。
そのため、ボールをそのままパスする必要があります。
パスには「オーバーハンドパス」と「アンダーハンドパス」があり、セッターが行うトスや高めのボールを対応するときには「オーバーハンドパス」が使われる傾向にあります。
今回はそのオーバーハンドパスについて詳しく解説していきます。
バレーボールのオーバーハンドパスとは
バレーボールのオーバーハンドパスは、額の上で両手を使ってボールを扱うパスのことで、セッターからスパイカーへトスを上げるときによく使われます。
ボールの回転を殺して無回転にすることで、スパイカーが打ちやすいパスになります。
初心者が行うと、回転が掛かってしまうため、最初は難しく感じることが多いのですが、練習をしてコツを掴むとパスの幅が広がります。
オーバーハンドパスのメリット
オーバーハンドパスのメリットは4つあります。
①ボールコントロールがしやすく、パスの精度が高い
②アンダーパスよりも高い位置でパスを行うため、スパイカーが打ちやすい
③変化の大きいサーブに対して、反応しやすい
④パスのスピードを変化させやすい
最初は難しく感じますが、これだけのメリットがあるので、習得しておく必要があります。
オーバーハンドパスの5つのポイント
オーバーハンドパスのコツを紹介します。
これを意識して練習してみてください。
ボールの下に素早く入る
オーバーハンドパスをするときに一番大事なことは「落下地点に素早く入ること」です。
しかし、ただ下に入るだけでは不十分です。
パスをしたい方向に身体を向けて、ボールの下に入ることで、パスのコントロール精度が増します。
どこに落ちるのか素早く判断する能力もオーバーハンドパスには必要です。
両手に均等な力をかける
オーバーハンドパスは両手に均等な力をかけることで、狙った位置にボールをパスすることが出来ます。
片方の手に力が入ってしまうと意識した場所にパスすることが出来ないため、均等に力を加えることを意識しましょう。
ボールは瞬間的に触る
バレーボールはボールを持つことなく味方で繋いで、スパイクし得点を競うスポーツです。
ボールを持ってしまうと「ホールディング」という反則を取られてしまいます。
このホールディングはボールをしっかりと掴む以外にも取られることがあります。
オーバーハンドパスを丁寧に行おうとして、ボールを触れる時間が長いと取られてしまいます。
そのため、ボールに触れたら瞬間的に手首を引き戻して、ホールディングを防ぐことが大切です。
しかし、指先でボールを弾いてしまうとオーバーハンドパスをするときに音が鳴ってしまい、「ドリブル」という反則が取られます。
そのため、ボールに触れるときは指の第二関節までしっかりとボールに触れ、その後手首を引き戻すようにしましょう。
腕の力だけでなく身体全体を使う
ボールは腕の力で上げようとするとボールに勢いが付かず飛ばすことが出来ません。
飛ばそうと無理に力を入れても左右の力のバランスが崩れ、安定せず、思わぬ方向に飛んでしまいます。
そのため、まず落下地点に移動したら低い姿勢になり、その姿勢でボールを受けて、パスを飛ばすときに身体を伸ばすことで、ボールに力を伝えることが出来ます。
ボールを受ける時は肘をしっかりと曲げて、膝の屈伸と腕の伸展を連動させることが大切です。
身体の軸が崩れないこと
バレーボールのオーバーハンドパスをするときは身体の軸が崩れないことが大切です。
そのポイントとして、手から肘・背中・腰・膝・足までのラインが前後から見て、一直線となる必要があります。
そうすると、身体全体でパスを出すときに、上手く力を伝えることが出来ます。
トスをしっかりと上げることで、スパイカーはスパイクが打ちやすくなり、得点に繋がる機会が増えます。
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オーバーハンドパスの練習方法
次にオーバーハンドパスの練習方法について紹介します。
オーバーハンドパスは親指と人差し指で三角形を作り、5本の指でボールをホールドしてから、親指・人差し指・中指の3本で飛ばします。
どのパス練習でも、これを意識しましょう。
一人パス
1人パスの練習方法を2種類紹介します。
①額の上で、オーバーハンドパスの手の形を作り、20〜30cm上にオーバーハンドパスを繰り返す練習方法
②目の前でボールを回大きくバウンドさせて、ボールの真下に入って、身体全体を使ってオーバーハンドパスを行う練習方法
①の練習方法では正しい手の形が出来ているかの確認になります。
壁パス
壁に向かってオーバーハンドパスを繰り返す練習方法です。
①壁から50cm〜1m離れた場所に立つ
②壁に向かい、手首のスナップでパスを繰り返す
最初は壁から近い距離で、正しい手の形が出来ているか確認しながら繰り返してください。
パスが安定するようになったら、徐々に距離を離していく方法が効果的です。
壁に目印をつけて、それに対してパスを行うようにすれば、コントロールも同時に練習することが出来ます。
まとめ
今回はバレーボールにおけるオーバーハンドパスについて詳しく解説しました。
オーバーハンドパスはコントロールがしやすく、変化の大きいパスに効果的です。
セッターになりたい人はトスをするときにオーバーハンドパスを使用します。
試合で安定したパスをスパイカーに送るためにも、是非、今回紹介した練習方法でスキルを磨いてみてください。
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