小さな男の子が好きなもの、と言った時に自動車などの乗り物が例に挙げられることは少なくないことでしょう。
近年は子供に限らず、大人の男性や、あるいは女性であっても乗り物の魅力にハマる人は多いと言います。
今回はそんな速さを追及した車、そして競技であるレーシングカートの魅力と種類について、詳しく解説していきます。
レーシングカートって?
皆さんは遊園地で、ゴーカートに乗ることはあるでしょうか。実は、レーシングカートはあのゴーカートそっくりの形状をしているのです。
正しくは、レースで使うものをレーシングカートと呼び、遊園地などの娯楽施設で使うものをゴーカートと呼んで区別しています。
その姿の特徴はなんといっても、パイプフレームにむき出しのエンジンとタイヤ、バケットシートなどを取り付けた、小さく簡単な構造をしていることでしょう。
しかも操作が非常にシンプルにできています。通常の車の場合は、ウィンカーをつけたり、ヘッドライトを点灯させたり、ギアを入れ替えたりと様々な操作が必要になってきます。
しかしレーシングカートでの人が行う基本操作は右足でアクセルを、左足でブレーキを踏み、さらにはハンドル操作を行うというこの3つだけなのです。
最大の特徴の一つは、免許が要らないということ。自動車は一般道を走るために、それぞれの車種に応じた特別な免許が必要になります。一般的な自動車の場合は普通免許であり、重たいトラックなどにもなると大型免許をさらに取得しなければ運転することができません。
しかしレーシングカートは一般道ではなく専用のサーキットのみを走行するため、免許証は必要ないのです(遊園地でゴーカートを運転するのに免許も要らないし、子供も運転んできるのと同じです)。
レーシングカートライセンスというものも存在しますが、これはレースに参加する時に初めて必要になるものなので、運転自体には持っていなくても大丈夫となっています。また、専用のキッズカートなら4歳から乗ることが可能です。
ゴーカートではそんなに速く走れるイメージがないかもしれませんが、レースで実際に使うレーシングカートともなるとその速度は普通の自動車に引けを取りません。種類によって多少変わってはきますが、一般的なものはなんと80~100キロほどのスピードが出るのです。
しかもレーシングカートは座る位置の関係上、目線が地面に非常に近くなっています。体感するスピードは、2倍にも3倍にもなると言われているのです。
競技としてのレーシングカート!
レースのクラスは細分化されおり、一般の人でも楽しめるレンタルカートを代表する4ストロークエンジンや、レース仕様の2ストロークエンジンに大きく分けられています。
その中でも本場F1じこみのミッションも出現するなど、多くのニーズを取り組んでいるそうです。
アメリカでは、なんと最高速度が時速200km以上のカートも出現しています。その競技・趣味人口は現在ではまだ多くないものの、幅広い世代から支持を得ているのだとか。
これらはレーシングドライバーの入門クラスに位置づけられており、F1などの上級クラスのドライバーのほとんどはカートの経験があるそうです。
ちなみに日本での主な団体はFIA-CIK(日本国内ではJAFが管理しています)とSLカートスポーツ機構があって、それぞれ競技を主催しています。また、カートショップ等が主催する競技もあります。大会によって細かなルールや規則の違いがあるので注意が必要です。
例えばスプリントカートの入門クラスの場合は、エンジンは排気量100ccの2ストローク・空冷エンジンで出力15馬力程度などと規定されます。またレギュレーションで改造などが禁止されているケースが多いのです。
そんなレーシングカートの発祥はアメリカだったと言われています。アメリカやイギリスを中心に、ソープボックスレース(これはエンジンを持たないカートで坂道を下るものです)があり、これが起源であったとされています。
1956年にアメリカのアート・インゲルス氏がレース・カー製造業者のカーチス・クラフトに従事している時に造ったのが始まりであるとか。ちなみに、当初はゴーカートという商品名で売り出されたそうです。
レーシングカートにはどんな種類がある?
そんなレーシングカートにはいくつか種類があります。特に代表的ないくつかをご紹介します。
種類①レンタルカート
遊園地で乗るゴーカートに、一番近い感覚で乗ることができるのがこの種類かもしれません。10分2000円や20周1500円といった、さながらレジャーを楽しむようなお手軽な価格で乗ることができます。
ゴーカートのような気軽さで乗ることができるので、初心者にはおすすめです。
また、スピードも時速60km程度しか出ないので、速すぎるのは怖いという人でも安心して乗ることができます。服装も特別なものではなく、ジーンズなどの軽装で乗ることができます。
種類②スプリントカート
一般的なレースで使われるレーシングカートといったら、これを指すことが多いと言います。
レースの数や競技人口もこれが一番多いのだとか。ただし基本的には自分でカートを購入した上で、それをコースに持っていって走行代をサーキットに払って走るため、どうしても準備と費用はかかることに注意は必要です。
ただし一度買ってしまえば1日につき6000円~10000円程度(おおよそ、1日6時間ほど走る場合の計算です)で走ることができる上、レンタルカートと比べてスピードも速いのが魅力です。
また地域密着のレースから全日本選手権といった大規模なレースも数多く開催されています。さらに、 いきなりカートを買うのはハードルが高いという人に向けて、ショップによってはレンタルで体験させてくれる場所もあるようです。
種類③サーキットカート
スプリントカートよりも、さらに速度が出るカートがサーキットカートです。カートコースではなく、この車専用のサーキットで走るカートであり、最高時速は脅威の時速200km超えとも言われています。
この速度を出すためには、空気抵抗を減らすことも非常に重要となってきます。それゆえ、カート全体がカウルで覆われているのです。
種類④スポーツカート
このスポーツカートが、最近注目を集めている種類だと言われています。レンタルカートとレーシングカート(スプリントカード)の丁度間に位置する第3のカートと呼ばれているのがこのカートなのです。
レンタルカートに使われている4ストローク汎用エンジンを、レーシングカートの軽いフレームに搭載しているのが大きな特徴と言えるでしょう。その結果、適度なスピード感とランニングコストの安さを実現しています。
レンタルカートではちょっと物足りないけれど、レーシングカート(スプリントカート)を購入するのはハードルが高いという人に丁度いい塩梅だと言われています。
このカートでのレースは仲間とチームを組んで戦うものが多いと言います。
日本各地でカートコースやレンタルコースでの独自の耐久シリーズが開催されている上、またF1のように各地を回る“オートスポーツ・スポーツカート耐久シリーズ”や、 年に一度開催される日本一決定戦“レンタルカートフェスティバル”などがあるのも魅力です。
まとめ
いかがでしたでしょうか。手軽なカートから、ハイレベルな勝負が楽しめるカートまで、様々な種類があるレーシングカートとその魅力。興味を持った方はぜひ、さらに詳しくチェックしてみてください!