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アドベンチャーレースとは!?人気上昇理由や大会賞金なども解説!

人気急上昇しているアドベンチャーレース(Adventure racing)をご存じでしょうか。その名の通り、『冒険競争』です。

大自然の中を個人や数名でチームを組み、数日かけてチェックポイントを通過しながら数百メートルを競争するスポーツです。

この記事では、アドベンチャーレースがどうして人気急上昇なのか。どのようなレースなのかをお伝えさせて頂きます。

アドベンチャーレースとは

アドベンチャーレースの始まりは諸説ありますが、1968年『Karrimor International Mountain Marathon』という2日かけ、山を使ったレース。日本国内では、1999年『Salomon X Adventure』が 長野県で2日間かけて行われたレースが始まりとなります。

アドベンチャーレースは、大会ごとに場所や期間、ルールが違います。一般的には、3~4人チームで2~3日間をかけ、スタートからチェックポイントを通過しながらゴールへたどり着く順位を競うレースです。

自転車やカヌーを途中で使うレースもあります。世界チャンピオンシップのような大会では不眠不休、野営で1時間だけの眠りのみといった意識朦朧の中、レースを進めることもあります。

自転車を漕ぎながら寝てしまい、顔から転倒なんてこともあるようです。地球上でもっとも過酷なレースといってもいいスポーツです。

なぜ、人気が上昇しているのか

登山人気が影響し、アドベンチャーレースの人気上昇に繋がっています。登山ブームは高度成長期、バブル時期にありました。

2000年頃までは、ワンダーフォーゲル部の大学生や元登山部の年配の方々が多く、専門知識を持っている方々のものでした。2007年頃より、第三次登山ブームとなります。

日本経済の低迷などもあり、若者たちが自然に触れることでストレス解消や爽快感を得に山にレジャーとして訪れるようになりました。また、インターネットやSNSから山の知識を簡単に学べることも貢献しました。

その若者たちは、今までの登山者とは違うファッションを登山に取り入れたのです。女性登山者が、お洒落なファッションを楽しむことが出来ることもあり登山人気は上昇し「山ガール」といった言葉まで出来たほどです。

レジャー感覚で始めた登山ですが、日本アルプスや高度な登山に興味が湧いてきてチャレンジする若者が増えています。本格登山へと移行していき、その流れで世界的に人気がある山を駆け抜ける「トレイルラン」をする方も増えてきました。

昔は、富士山駅伝を見て驚いた記憶がありますが、現在は登山道を走っている方をよく見かけます。経験を積んだ登山者やトレイルランナーが「アドベンチャーレース」に興味を持ち、参加し始めたことで、人気上昇となっています。

アドベンチャーレースは競争であり順位を争うスポーツですが、順位を全く気にせずに完走だけを目的として参加する方も多くいます。自然を満喫しながら、おしゃべりをしたり、励ましあったりして、レースを楽しむことが出来るのも人気上昇の理由のひとつです。

日本の大会

代表的なのは、日本アドベンチャー協会主催『アドベンチャーレーシングジャパンシリーズ』と称し、2008年から年3回(年により異なる場合有)開催されている大会です。参加資格として、健康であることのみ条件とされています。

ジャパンシリーズは男女混合の3人一組で行う条件ですので、チーム作りも条件になります。シリーズ年間総合優勝もあり、各大会のチェックポイント通過順、ゴール順位がポイント加算していき総合ポイントで競い合います。

大会精神として、
①常に自然に畏敬の念をはらう
②競技中はチームで競技する
③競技中は公正に競技する
④競技中は自他の安全に勤めるとなっています。

自然とチームメイトを大事にし、安全第一が大会の指針です。初心者の方には、大会前に協会が講習を行っているので安心して参加することが出来ます。

いきなりシリーズレースに参加は難しいので、簡易なレース構成で初心者の方やチームも参加しやすい「セルフ・ディスカバリー・アドベンチャー(パワースポーツ主催)」や「エクストリームシリーズ(エクストレモ主催)」の開催もしています。また、ミニアドベンチャーレースとして、1日で開催している大会も多数あります。

ミニアドベンチャーレースから参加し、経験を積むことができることで、老若男女の方々への普及が進んでいます。日本では、アドベンチャーレースの参加経験者は10,000人を超えており、ミニアドベンチャーレースの参加者を含めると、多くの方々が楽しんでいるスポーツとなっています。

世界の大会

世界で最も過酷なレースとして代表的なレースは、「パタゴニア大会」です。パタゴニアといえば自然豊かな島で、特有の動物や植物が生息していることでも有名ですね。

しかし、その大自然の中を10日間かけ、600kmに及ぶ距離をコンパスと地図を頼りにチーム4人で未踏の荒野、沼地、雪山、湖を自分の足、自転車、カヌーを使い、不眠不休で駆け抜けるレースです。

600kmというと、東京駅から直線で西へは広島県福山市、北だと青森市を超える距離です。その距離を道なき道を進むわけですから想像を絶するレースです。

森林を進むためには「藪漕ぎ」と呼ばれる草木をかき分けて進むことも当たり前です。10チームが世界から参戦し、完走できるのは半分以下であるのも納得です。整備された道で、600kmを歩くだけでも過酷ですよね。

日本チームはこの大会に参加し、完走経験があります。すごいです。補足として、アドベンチャーワールドチャンピオンシップ(チーム制)で、最長距離の大会はコスタリカ大会の850km。

他には、ブラジル大会の660kmを気温45度の中、湿原や荒野を疾走するレースもあります。地域によって過酷さが違うこともアドベンチャーレースの醍醐味です。

また、個人のレースではサハラ砂漠やドイツの森で行われる距離1000kmを超えるレースがあります。アラスカ大会では、雪上をソリに荷物を積み、それを引いて560kmを進む大会などもあります。
ひとりで、体力や自然の厳しさや孤独との戦いもあり、本当に過酷なレースと想像します。

現在、世界各地で人気スポーツであることから、関連スポンサーや裕福層の協賛が盛んになり、各地で様々な大会が開催されています。

プロアドベンチャーレーサーの収入、大会賞金

国内大会の賞金は、多くの大会は無賞金です。もちろん、アマチュア大会になりますので優勝は景品となります。

世界大会では、2億円の賞金が出ていることもあります。日本から世界大会を転戦している選手はどのように生活しているかというと、遠征費や大会エントリーフィー、必要な道具などはスポンサーから支援を受けていることが多いです。

大会と大会の間の期間は普通の仕事をしている方がほとんどです。スポンサーからの支援、公演などで生活している日本人は、まだ数人となっております。

その数人の日本を代表するプロアドベンチャーレーサーを紹介します。
日本の第一人者である田中正人選手と日本百・二百名山を一筆で回った田中陽希選手はチームEAST WINDとして活動し、日本の大会や世界大会で活躍しています。

このチームでは、選手育成もしており、育成選手と一緒に大会出場などもしています。また、日本大会の誘致活動やレース構成などの協力や普及活動に貢献されています。
その他に、個人で世界大会を回るために会社を辞め、選手活動をしている北田雄夫選手などがいます。

まとめ

世界事情で、あらゆるレジャーやスポーツ、イベントが数年出来ない時期がありました。しかし、その中でも自然に触れるレジャーは一段と盛り上がりをみせました。

例えば、キャンプです。家族で、自然と触れ合い、家族だけの時間を過ごすスタイルが流行りました。キャンプは大自然の雄大さを満喫し、日々のストレス解消、爽快感を味わい、安らぎや楽しさを与えてくれることで人気上昇しました。

自然の中で過ごす方が増えると、必要用具やウェアなどが売れます。このように、レジャーもスポーツもメーカは、人気あるカテゴリーに宣伝を拡大します。
アドベンチャーレースも人気上昇により、宣伝効果ある選手たちに協賛し始めるといったスポーツ業界の流れが今後期待されます。

アドベンチャーレースは、今後多くの方に認知され、参加していき一段と人気スポーツとなっていくでしょう。

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ゆきじい

ゆきじい

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幼少期から学生時代は武道に専念。社会人になってからは数十年アウトドアスポーツを今でも続けています。やっぱり体を動かして楽しむことが一番です。多くの方に、スポーツの興味をより伝えたいと思っています。

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