2022年、高校野球の公式戦にて、雨天コールドが廃止されたことはご存知でしょうか?
高校野球を好きな方や実際に今プレイしている方は知っていると思いますが、そもそも「雨天コールドってなんだろう?」と思う方も中にはいるかもしれません。
ここでは、そんな方のために雨天コールドのルールに関してご紹介していきましょう。
廃止されたことを知っている方、知らない方も、高校野球が好きな方なら知っておいて損はありませんよ。
また、高校野球の雨天コールドが廃止されるまでの経緯も解説しているので、ぜひ最後まで読んでみてくださいね。
雨天コールドとは?
点差が開いたことによるコールド試合はよく耳にしますが、「雨天コールド」って聞いたことないという方もいるのではないでしょうか?
雨天コールドとは、雨による悪天候が原因で試合が続行不可能になり、打ち切りとなった時点で勝敗がつくことです。
また、場合によっては翌日以降に再試合を行うことを「雨天ノーゲーム」 と言います。
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高校野球における雨天コールドのルール一覧
それではさっそく、従来の雨天コールドのルールがどのようなものだったか、詳しく見ていきましょう。
①7回が終了している
雨天コールド試合が成立する条件は、7回裏までの攻撃が終了していることです。
つまり、8回表以降に雨天によって試合を打ち切った場合は、その時点で勝負の勝敗がつくということになります。
例えば、2-1でA高校がリードする8回表のB高校の攻撃。B高校のスリーベースヒット、打者は4番という場面だとします。
そんなドラマが生まれるかもしれない場面であっても、その時に雨天コールド試合が成立すれば、A高校の勝利となるわけです。
これでは、B高校にとって消化不良の無念な展開となってしまいますよね。
②雨天により試合を続行できない
大前提として、雨天などの悪天候によって試合を続行できないと高野連側が判断した場合のみ、雨天コールド試合が成立します。
雨天順延が続き、スケジュールに余裕がない場合は、悪天候でも雨天コールドが成立するまで試合を進めるというケースも。
高校野球で雨天コールドが廃止になった経緯
選手の気持ちや体力の負担、安全面のことを考えると、前述した通り雨天コールドは批判の対象となる場合もあります。
それではなぜ、2022年というタイミングで雨天コールドが廃止となったのでしょうか?
ここでは、その経緯についてご紹介していきますね。
1998年、第80回全国高等学校野球選手権大会での雨天コールド
1988年、第80回大会1回戦の専大北上(岩手)vs如水館(広島)の試合で、5年ぶり7度目雨天コールド試合が成立。
歴史の長い全国高等学校野球選手権大会ですが、これ以前にも6回の雨天コールドがありました。
2021年、第103回全国高等学校野球選手権大会で23年ぶりの雨天コールド
1988年から23年の時が流れた2021年第103回大会1回戦、大阪桐蔭(大阪)が東海大菅生(西東京)に7-4の雨天コールドで勝利。
アクシデントも起こりかねないほどの悪天候だったのにも関わらず、雨天コールド成立まで試合を進めたことから、「判断が遅すぎる」と言った声も挙がりました。
その際、「甲子園」「土砂降り」がSNSのトレンド入りを果たし、雨天コールド試合に対して批判的な意見が相次ぎました。
2022年、第94回選抜高校野球大会より「継続試合」が採用
ネット上で注目を集めた雨天コールド試合が起きた翌年の2022年。
第94回選抜大会から雨天コールドが廃止され、「継続試合」が採用される流れとなりました。
継続試合のルールは?
雨天コールドに対する批判に対応する形で採用された継続試合ですが、一体どのようなルールがあるのでしょうか?
ここでは、雨天時の重要なルールとなった継続試合について詳しく見ていきましょう。
①翌日以降、打ち切られたところから試合を再開する
雨天コールドでは7回が終了しないと勝負がつかないという条件がありましたよね。
しかし、継続試合では条件はなく「翌日以降、打ち切られたところから試合再開」というルールに改正されました。
このことから、翌日以降に試合が持ち越された場合でも、必ず9回まで試合が続行されることになったのです。
②勝敗がついていないなら、継続試合を行う
たとえ点数に差がついて、延長線だとしても、勝敗が決まっていないのであれば、翌日以降に継続試合を行います。
甲子園では点差によるコールド制度はありませんので、継続試合が導入されたことにより、どのような状況下でも試合の続きができるようになりました。
まとめ
高校野球における雨天コールドのルールや廃止された経緯、継続試合のルールについて解説しましたが、いかがでしたか?
試合を行う上で大切にしていきたいのは、やはり選手の気持ちや体力面に対する考慮ではないでしょうか。
安全なプレイ環境を整えるためにも、雨天コールド廃止による継続試合という規定に賛成の声も多いようです。
この記事を読んでいるあなたも、高校野球ファンのひとりとして、新たに規定されるルールについて引き続き注目していきましょう!
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