日本でプレイしている人をほとんど見ないクリケット。しかし世界ではかなり人気のあるスポーツです。
ではその競技人口は何人くらいなのでしょうか?
ここではクリケットの世界的な競技人口と各国の実態をご紹介します。
クリケット競技人口|①世界全体
スポーツの競技人口を正確に把握するのは難しいと言われています。
それは調査によって競技者の定義が違うため。各国のスポーツ協会に加盟している選手だけでなく、日常的に楽しんでいる人、ごくたまにプレイする人なども含めるかどうかで、競技人口の考え方は大きく違ってきます。
特にその傾向が強いのがクリケット。いわゆる途上国で人気が高いため、統計的に把握できない部分が多いと言われています。
日本クリケット協会によると、クリケットの競技人口は世界で3億人。これを各競技の協会がまとめたデータと比較すると、バレーボールの約5億人、バスケットボールの約4.5億人、卓球の推定3億人以上に次ぐ数。野球の競技人口が約3000万人ですから、いかにクリケットが人気のスポーツであるかが分かります。
また把握できていないアマチュア愛好家の数を入れた競技者数では、同じく全体像を把握できないサッカーに次ぐ世界2位であるとも言われています。
クリケット競技人口|②インド
インドのクリケット競技人口は「少なく見積もっても1億5000万人」と言われています。競技人口と鑑賞人口の両方でクリケットの世界的な人気を支えているのがインド。全てのスポーツの中でクリケットが圧倒的な人気を誇っています。
「クリケットはインド最大の宗教」ともいう言葉もあるほど。スーパーマーケットでもクリケットのバットが売られていて、繁華街やショッピングモールにはクリケット専用のバッティングセンターもあります。
実はインドが13億人という膨大な人口を誇りながらオリンピックであまり活躍できない理由の一つがこのクリケット。誰もがクリケットに夢中になり、他のスポーツに見向きもしないのが問題だとすら言われています。
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クリケット競技人口|③オーストラリア
英連邦に属するオーストラリアでもクリケットは人気のスポーツ。
チームスポーツの中ではサッカー、バスケットボールに次ぐ競技人口を誇ります。その人数は約10万人。人口の約4.5%です。
特に6歳から13歳の子どもには人気で、25.7%がクリケットをプレイしています。
クリケット競技人口|④イギリス
クリケットの発祥の地であるイングランドではクリケットは国技として扱われるほど人気のスポーツ。国内18のプロクリケットクラブのほとんどがイングランドにあります。
イギリスのクリケット連盟によると競技人口は約20万人。スポーツクラブの会員数としては、サッカー、ゴルフ、体操、ローンボウルズに次ぐ人数です。
クリケット競技人口|⑤その他の国々
国際クリケット評議会に加盟している国は104。それ以外の国でもクリケットは親しまれています。
特に人気があるのは南アフリカ、西インド諸島などを含む英連邦諸国。特に、前述のインドのほかパキスタン、スリランカ、バングラディシュなどの南アジアの国々では圧倒的人気を誇ります。
これらの国々では競技人口は把握されていませんが、例えばスリランカでは国技と言われるバレーボールを凌ぐ人気。街頭のあちこちで大人や子どもがクリケットを楽しむ姿が見られます。その結果、スリランカからは多くの有名選手が誕生。世界の強豪国の一つとなっています。
またクリケットを国技としているパキスタンでも、草クリケットは非常に盛ん。ちょっとした空き地や車があまり通らない路上、駐車場や公園などに4、5人が集まればすぐにクリケットが始まります。
なぜオリンピック種目にならない?
これほどの競技人口を誇りながら、なぜクリケットはオリンピック種目に採用されないのでしょうか?
実は過去に一度だけ、オリンピックで実施されたことはあるのです。それは1900年のパリ五輪。ただしこのパリ五輪は万国博覧会と同時開催されたもので、凧揚げや魚釣りなども実施された特殊な大会。
これ以降、クリケットはオリンピック種目として採用されてはいません。
その理由は最大の人気国であるインドのクリケット協会が自国のオリンピック委員会の傘下に入りたくないと反対していたから。しかし現在はそれも和らぎ、クリケットは2028年のオリンピック種目を目指すと言われています。
クリケット競技人口|⑥日本
日本のクリケット競技人口は3000人ほど。まだまだマイナーなスポーツだと言えます。
日本にクリケットが伝わったのは、実は明治維新のすぐ後。イギリスの海軍や商人たちが横浜にクリケットクラブを作り、1863(文久3)年に「横浜vs英国海軍」の試合を行なったのが最初とされています。
現在の横浜スタジアムは、実は1874(明治7)年にクリケットグラウンドとして整備されたのがそのルーツなのです。
しかしそれから100年以上普及は進まず、日本にようやくクリケット協会ができたのは1984年のことでした。また野球以上に広いグラウンドが必要なことも普及の妨げとなっています。
とはいえ近年はジュニア世代を中心に競技人口は増加中。全国で様々な大会も行われるようになっています。
まとめ
競技人口3億人、さらに把握できていない人数も含めればサッカーに次ぐ世界2位のスポーツとも言われるクリケット。
日本ではまだマイナーですが、世界的には非常に多くの人がプレイしているスポーツなのです。
今後、クリケットがオリンピック種目になれば、日本での競技人口はさらに増えるかもしれません。
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