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プロレスとは?発祥や見どころについて解説!

日本でも世界でも根強い人気を誇るプロレス。
多くの団体で個性豊かなレスラーが活躍しています。
ところでこのプロレスとはいったいどのようなスポーツで、どのようにして始まったものなのでしょうか。
今回は、プロレスとは何かを調査。
その発祥や見どころについて解説します。

プロレスとは何か

プロレスの正式名称は、プロフェッショナルレスリング
実はプロレスは和製英語です。
これに対してオリンピック種目にもなっている一般のレスリングはアマチュアレスリングと呼ばれます。

定義

プロレスが和製英語であるように、実はプロレスは海外のプロフェッショナルレスリングとは少しだけ違うもの。プロレスという単語は日本独自のプロフェッショナルレスリングとして海外でも認識され、「puroresu」という発音で通じるほどになっています。
そのプロレスは各団体が主催してルールを決め、試合を行います。そして団体を統括する協会やプロになるためのライセンスは存在しません
つまりライセンスがあるプロボクサーとは違い、誰でもプロレスラーを名乗ることは可能。日本には1000人以上のプロレスラーがいるとも言われています。
とはいえ現実的にはプロレス団体が興行として試合を行うのがプロレス、団体に所属してギャラをもらいながらプロとして興行の試合に参加するのがプロレスラーです。
ではプロフェッショナルレスリングとはどのようなスポーツなのか、その定義を探るには、歴史を知る必要があります。

プロレスの発祥

プロフェッショナルレスリングはアマチュアレスリングから発展したものと思われがち。
しかし実際には違います。
実はグレコローマンやフリースタイルといった現代のアマチュアレスリングよりも先にプロフェッショナルレスリングが誕生したのです。

プロフェッショナルレスリングの誕生

古代ギリシャでは、「科学と神の芸術」とされていたレスリング。ルールは今のフリースタイルに近く、はるかに危険な格闘技でした。
しかしその後レスリングは衰退。ルネッサンス期のヨーロッパでは社会的地位のある人だけのスポーツとなります。
そのような状況の中、1830年代のフランスで、社会的地位の高くないレスラーが集まり、国内を旅して技を披露するように。やがて彼らはサーカス団と合流して興行を行うようになっていきました。
そして1848年にフランスの興行師ジャン・エクボラ氏がレスラーだけの集団で興行を開始。これがプロフェッショナルレスリングの始まりとされています。
同時に彼らはレスリングを近代的なスポーツとするために安全面を考慮。「腰から下は掴んではいけない」というルールを作りました。
これがグレコローマンの原型。後にこのプロフェッショナルレスリングを真似てスポーツとして行ったのがアマチュアレスリングです。
このことからプロフェッショナルレスリングとアマチュアレスリングの関係は、歴史ある大相撲とそれを模した学生相撲に近いと言われています。

アメリカでの変化

フランスのプロフェッショナルレスリングはその後、八百長疑惑などで衰退。しかしアメリカでは違った形で発展を遂げました。
興行ではありつつも真剣勝負のスポーツだったプロフェッショナルレスリングですが、関節技や締め技を使うと試合が膠着状態になりがち。観客が退屈することが問題になったため、徐々に真剣勝負から観客を楽しませるためのショーへと変化していったのです。
そして1948年にNWA(ナショナル・レスリング・アライアンス)という興行団体が設立されると、プロフェッショナルレスリングはさらに人気を集めるようになりました。

日本のプロレス

日本のプロフェッショナルレスリングの歴史は意外に古く、なんと1860年の横浜開港がきっかけ。この頃から大相撲の力士が横浜巡業をすると、その度に外国人レスラーやボクサーの挑戦を受けて異種格闘技戦を行なっていたのです。
1883年には力士が巡業中の横浜から脱走。アメリカに渡ってソラキチ・マツダという日本人初のプロレスラーになりました。
また同時に脱走した力士の浜田庄吉はアメリカでプロモーターに転身。1887年には外国人のレスラーとボクサーの一団を率いて帰国し、日本初のプロフェッショナルレスリング興行を行いました
しかしその後の日本ではプロフェッショナルレスリングはなかなか普及しませんでした。1929年には大日本レスリング普及会が発足したものの3か月で解散しています。
その流れを変えたのは、有名なプロレスラーである力道山
もともと日本の力士だった力道山は、戦後アメリカでプロフェッショナルレスリングの修業をすると、1953年に日本プロレスを立ち上げました
当時はテレビ中継が始まったばかりということもあり、ショーとしてのプロレスは大人気に。力道山が外国人レスラーを倒す姿に敗戦国の日本国民は熱狂しました。
そして力道山が亡くなると、東京プロレス国際プロレス新日本プロレス全日本プロレス全日本女子プロレスなどが続々と登場。プロレスはさらに発展していきました。

プロレスの見どころ

プロレスで最も大きな見どころとなるのは、派手な技ではありません。
ファンが特に楽しみにしているのは、実は「ストーリー」なのです。
アメリカで発展したプロフェッショナルレスリングは、観客を楽しませるために演技をするようになりました。
派手なリアクション、技をかけられやすくすること、ロープに振られたら戻ってくることなどは当然のお約束。
「ヤラセじゃないの?」は禁句というか、プロフェッショナルレスリングではそこは問題ではないのです。
そのお約束の延長で、プロフェッショナルレスリングでは抗争勃発や犬猿の仲、因縁などのストーリーも生まれるように。現在ではそのストーリー自体がファンの人気を集めるようになりました。
こういった傾向はアメリカの団体で特に顕著ですが、日本のプロレスでも見られます。プロレスを観戦するなら、ストーリーやドラマ込みで楽しむのが鉄則なのです。

まとめ

虚構とスポーツの狭間であるプロフェッショナルレスリング。
日本のプロレスはその中でも多彩な技と熱い戦いで人気を集めてきました。
「観客を退屈させない」「もっと楽しませる」という目標のためにプロレスラーは肉体を鍛え上げ、実際にとんでもなく痛い技を受け続けるのです。
これまでプロレスに縁がなかった方も、世界観にどっぷり浸ってみれば、その魅力にハマるかもしれません。



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でかむ

スポーツで人生楽しむ自然派ライター

筋トレとアウトドアをこよなく愛するライター。某FM局の作家時代、筋トレマスターに師事し、トレーニングブログを3年間で100本以上執筆しました。

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