テニスやバドミントン、バレーボールなどと同じように、卓球も一方の選手のサーブからゲームが始まります。
相手の球種に影響されずに打てるサーブは、とても重要な技術。
一方でルールをしっかり把握していないと相手の得点につながってしまいます。
ここでは、卓球のサーブについてご紹介します。
ポイントを押さえてサービスエースを連発してください。
【卓球】サーブのルール
サーブ(serve)は、サービス(service)を短くした言葉。
もともとはテニスで貴族の召使いが打ちやすいボールを投げ入れていたことから、サービスという名になりました。
しかし現在のサーブは本来のサービスとは程遠いもの。
一撃でエースを狙える、圧倒的にサーバー有利なプレーとなっています。
そのためサーブには細かなルールが定められているのです。
サーブの流れに関するルール
ルールブックに書かれているサーブのルールを細かく分解すると以下のようになります。
・ラケットを持っていない手のひらを開き、平らにする。
・その上につかむことなく、自由に転がる状態でボールを乗せ、静止させる。
・ボールに回転を与えることなく投げ上げなければならない。
・16センチ以上、ほぼ垂直に投げ上げなければならない。
・ラケットで打つまで、ボールは何にも触れてはいけない。
・ボールが落下する途中で打球されなければならない。
・サーブ開始から打つまでの間、ボールは常に卓球台の上面で、エンドラインより後ろになければならない。
・体やユニフォームなどで、ボールをレシーバーから隠してはならない。
・打球したボールは、最初にサーバー側コート(ダブルスの場合は、サーバー側のライト・ハーフコート)へ触れなければならない。
・次に、ネットを超えるか迂回した後、レシーバーのコート(ダブルスの場合は、レシーバー側のライト・ハーフコート)に触れなければいけない。
・ボールがネットに当たってから相手コートに入った場合は、打ち直しとなる。
ここで覚えておくべきポイント①は、ボール投げ上げるときは指でつまんだりせず、手のひらに乗せてまっすぐに高く上げるということ。
ポイント②は、相手から一瞬でもボールが隠れるような打ち方をしてはならないということです。
その他のルール
サーブに関するルールには、他に以下のようなものがあります。
・サーブは2本交代で進めるが、10対10以降は1本交替。
・相手が構えていないときにサーブするとレット(やり直し)になる。
・空振りするとサーブミスで1失点になる。
さらに気をつけたいポイント③として、「バッドマナー」についても定められています。
それは激しい足音や大声、サーブの間を長くとりすぎる行為など。
これをすると注意を受けることになります。
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【卓球】サーブの打ち方
ルールが分かったところで、サーブの打ち方をご紹介します。
ここで把握しておきたいのは、サーブには主に5種類の回転と5種類の打ち方があるということです。
これを組み合わせることによって、多彩なサーブを打つことができます。
回転の種類
回転の種類は、下回転・上回転・横回転・ジャイロ回転・ナックルの5つ。
それぞれの回転の特徴を覚えることがポイント④となります。
「下回転サーブ」はバックスピンをかけるサーブ。
ボールが自分の方に戻ってくるため、強いレシーブを打たれにくくなります。
習得しやすいのも特徴の、基本的な回転サーブです。
「上回転サーブ」は前進方向に強く回転を掛けるサーブ。
バウンド後に加速することで相手を揺さぶるサーブです。
「横回転サーブ」は、横向きの回転をかけるサーブ。
横にカーブするためレシーブミスを誘いやすく、ポイントを狙えます。
魔球とも言われますが、それだけに習得は難しいサーブです。
「ジャイロ回転サーブ」は、進行方向に対してジャイロ回転するサーブ。
相手コートで急激に曲がるのが特徴です。
世界クラスの選手が使うとてもレベルの高いサーブとなります。
「ナックルサーブ」は、回転を掛けないサーブ。
簡単に打てますが、他のサーブと組み合わせれば相手を騙すことができます。
打ち方の種類
打ち方の種類は、フォアサーブ・巻き込みサーブ・YGサーブ・バックサーブ・しゃがみ込みサーブの5つに分けられています。
しかしこれは打ち方が5種類しかないという意味ではなく、そのように分類されているというだけ。
同じYGサーブでも選手によって全く打ち方が違うということもあります。
それぞれの打ち方の特徴を把握することが、重要なポイント⑤です。
「フォアサーブ」は、主に台の左端に立って利き手側に曲がる横回転のボールを打つサーブ。
実際には横回転に加えて、横下、横上と3種類の回転を使い分けることができます。
さらに近年は縦回転サーブと呼ばれるフォアサーブも流行。
つまりフォアサーブからは縦横自在の回転が打てることになります。
「巻き込みサーブ」も台の左端から出すサーブ。
ただしボールを巻き込むようにして打つことで逆横回転をかけ、フォアサーブとは逆に曲がる回転をかけます。
「YGサーブ」は近年登場したため若い世代(YOUNG GENERATION)と名付けられたサーブ。
巻き込みサーブと同じで逆横回転ですがフォームが違い、手首を内側に入れて、それを返すときに打つことで逆横回転をかけています。
かなり難易度が高いサーブです。
「バックサーブ」はバック面で出すサーブ。
こちらも逆横回転系のサーブですが、体の正面で打つため、初心者でもコントロールしやすいサーブです。
しかも使う選手が少ないため、相手はそのレシーブに慣れていないというメリットがあります。
「しゃがみ込みサーブ」は身体全体を使ってしゃがみこむことでボールに強い回転をかけるサーブ。
王子サーブもこのしゃがみ込みサーブの一種になります。
まとめ
回転と打ち方を組み合わせればかなりの種類になる卓球のサーブ。
しかし実はそれだけではなく、それぞれの打ち方の中に「ロングサーブ」と「ショートサーブ」「ハーフロング」といった長さによる打ち分けも存在します。
フォアのロングサーブの下回転などと組み合わせていけば、バリエーションはさらに膨大なものに。
ポイント⑥は、その組み合わせで相手を騙すことこそ、サービスエースへの鍵だということです。
ぜひたくさんの打ち方を覚えてください。