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【WEIO】アラスカ版オリンピック!奇妙な種目が続々!

オリンピックは4年に一度開催されるスポーツの祭典ですが、アメリカのアラスカ州では毎年夏にユニークなスポーツの祭典が開かれます。

その名も「WEIO」。いったいどういう内容なのでしょうか?

ここでは「WEIO」で行われる奇妙な競技の数々をご紹介します。

WEIOとは?

ウェイオーまたはダブルイーアイオーと読まれる「WEIO」は、ワールド・エスキモー・インディアン・オリンピックの略。1961年から毎年7月ごろにアラスカのフェアバンクスで開催されている、先住民のオリンピックです。

参加資格はアメリカン、カナディアン、シベリアンのエスキモーまたはネイティブアメリカンの血を16分の1以上ひいている人。
オリンピックの旗には5つの大陸を表した五輪が描かれているのに対して、WEIOの旗は6つの輪になっています。これはアラスカ先住民の代表的な6部族を表現したものです。

開催期間は3日間。競技は北極地域の先住民が生き抜くために必要な狩猟技術や強靭な体力をスポーツ化したものとなっています。

WEIOのユニークな競技

WEIOで行われる競技は19種類

先住民の生活に根ざした競技が多く、どれもかなり珍しい競技ばかりです。

フォーマン・キャリー

「フォーマン・キャリー」は、4人の人を抱えて移動距離を競う種目です。

当然、かなりの力が必要。大漁の際に獲物を運ぶ力を鍛えるために始まった種目で、腕力と体力、根性を競います。

ドロップ・ザ・ボム

「ドロップ・ザ・ボム」は両手を広げ、足を紐で固定された飛行機のポーズで運ばれ、その移動距離を競います

「ミッション・インポッシブル」のトム・クルーズのように背中をまっすぐにキープしたまま耐えることになり、かなりハード。「ドロップ・ザ・ボム」という名前は、耐えきれなくなった途端、爆弾のように床に落ちることが由来です。

シール・スキニング

「シール・スキニング」はアザラシの皮剥ぎ競争。ウル・ナイフという伝統的な刃物を使ってアザラシの皮をいかに早く剥げるかを競います。まさにアラスカの生活技術を競う種目です。

フィッシュ・カッティング

「フィッシュ・カッティング」はいかに素早くサーモンをさばけるかを競う種目。より早く切り、乾燥させる技術とともに、仕上げの美しさも審査されます。

ブランケット・トス

「ブランケット・トス」はセイウチやアザラシの皮で作ったブランケットでジャンプする競技。トランポリンのようなバネではなく、40〜50人の人が皮を持って人間を跳ね上げます。

ジャンプする人と投げる人たちのタイミングがぴったり合えば、その高さは10mほどに。これは沖にいるクジラやアザラシを見つけるために昔から行われていたものですが、競技では空中姿勢の優雅さも審査対象となります。

インディアン・スティックプル

「インディアン・スティックプル」は、魚に見立てて両端が細くなった棒に油を塗り、2人で引っ張り合う種目。捕らえた魚を逃さない握力を鍛える種目で、奪い合いの作戦と素早い動きも求められます。

トー・キック

「トー・キック」は、ジャンプして床に置かれた棒の上に着地し、転がって滑る棒からもう一度ジャンプする種目。こうすることで、踏み込んだ氷がいきなり割れたときの素早い対処術を競います。

イヤー・ウエイト

「イヤー・ウエイト」は10kg近い鉛を紐で耳に引っ掛けて運び、移動距離を競う種目
理由を知らずに見ると、なぜこのようなことをするのかと思ってしまいますが、実は力ではなく、厳しい寒さによる凍傷の痛みに耐えることが目的の種目なのです。

イヤー・プル

「イヤー・プル」は耳に引っ掛けた紐を使った綱引き。引っ張って相手を倒すというより、痛すぎて諦めた方が負けとなることが多く、こちらも凍傷の痛みに耐えることが目的の種目となっています。

ナックル・ホップ

「ナックル・ホップ」は拳を立てた腕立て伏せの姿勢で前に向かって進み、移動距離を競う種目
床に着いて良いのは拳と爪先だけで、その痛みに耐える根性と、腕力、持久力が求められます。

ワン・ハンド・リーチ

「ワン・ハンド・リーチ」は、片手で体全体を支えて浮かせながらもう一方の手で高いところのボールに触れる種目。体操選手のようなバランス感覚と筋力が求められます。優勝記録は170cm以上と驚異的。

アラスカン・ハイキック

「アラスカン・ハイキック」は、片手で体を支えて高いところのボールを蹴る種目。ブレイクダンスのように素早く伸び上がり、その状態を維持できる筋力が求められます。こちらの優勝記録は230cm以上と、やはり驚くほどの高さに届きます。

マクタック・イーティング

「マクタック・イーティング」は、鯨の皮と脂肪の塊を食べる早食い競争。目的は、「ただ楽しむだけ」だそうです。

まとめ

「WEIO」ではその他にも、油を塗った丸太の上でバランスを取る競技や、とにかく腕で引っ張り合う競技、棒を引っ張り合う競技など、体力と根性が求められる種目が行われ、そのユニークさと力強さに観客は目を奪われます。

また競技の合間には、民族衣装で観客と一緒に踊るダンスコンテストも開催。とても盛り上がるこの大会を目当てに、毎年多くの観光客が集まります。

「WEIO」はアラスカ先住民にとって重要なスポーツの祭典であると同時に、彼らの伝統文化を世界に発信するイベントにもなっているのです。

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でかむ

でかむ

スポーツで人生楽しむ自然派ライター

筋トレとアウトドアをこよなく愛するライター。某FM局の作家時代、筋トレマスターに師事し、トレーニングブログを3年間で100本以上執筆しました。

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