バスケットボールは世界で2番目に競技人口が多い人気スポーツで、体育の授業でも行うため、誰もが一度はプレーしたことがあるでしょう。
近年はBリーグの発足、ストリートバスケットボールの発展や東京2020五輪で女子バスケの歴史的快挙など、スポーツ界でも盛り上がりを見せています。
そんなバスケットボールで、チームの勝敗やファウルをジャッジし、試合を支えている審判の存在。
今回はゲームを支配する審判へのなり方や役割、収入について詳しく解説します。
バスケットボールの審判の役割
バスケットボールの審判の役割は、ルールに沿って公平にジャッジし、試合を円滑に進めることです。ファウルが起きたときは笛を吹くのと同時に、ジェスチャーでファウルの内容を表します。
様々なファウルのジェスチャーを覚えることと、プレーヤーと一緒に走らなければならない審判は大変な仕事と言えます。
バスケットボールにおける審判4原則とは
バスケットボールの審判はフェアなジャッジが求められるので、ファウルを見逃さないように4原則の見方があります。
審判がどんな目線でプレーヤーを見ているのか紹介していきます。
オールウェイズ・ムービング
1試合に2、3人の審判がつき、それぞれの担当エリアでファウルを見逃さないようにします。複数の審判でジャッジをしますが、足を止めることはほとんどありません。
ボクシング・イン
オールウェイズ・ムービングと似たようなフォーメーションですが、ボクシング・インは、プレーヤー10人を挟むように見ます。
ペネトレーション
ボール運びの状況に合わせて、審判がプレーヤーに近づいたり遠のいたりしてジャッジします。特に、ゴール前などで混戦状況だと、ファウルを見逃さないように集中しなければなりません。
スペースウォッチング
バスケットボールは体が激しく触れ合う競技なので、審判はプレーヤー同士の体の触れ合いを見ています。オフェンスとディフェンスの間を見ることを、スペースウォッチングと言います。
このように、プレーヤーと同じく審判にもそれぞれ見方があるので、審判がどのように動くか見てみると、また違った視点で試合を見ることができるでしょう。
バスケットボールの審判になるには
バスケットボールの審判は級によって審判できる試合が異なります。級はE級からS級まであり、E級からライセンスを取得してステップアップしていく必要があります。
E級ライセンスはJBA主催のeラーニングを受講して取得します。審判経験がある人は、都道府県協会主催の実技講習会を受講して、C級ライセンスまでは取得可能です。
D級ライセンス以上は実技講習があるため、eラーニング+都道府県協会実技講習会の2つをクリアしなければなりません。
E級ライセンスを取得すると、連盟主催の大会や地区大会の審判をすることができます。D級、C級ライセンスは都道府県協会が主催する試合を担当できます。
B級はブロック大会、A級は全国大会、S級はBリーグやWJBLの公式戦と、ライセンスが上がるごとに大きな舞台での審判をすることが可能になります。
また、一度取得したライセンスは永久的に保有することができず、毎年ライセンスを更新する必要があり、その度にライセンス更新講習を受け、級ごとに受講料を払わなければなりません。
ライセンスを取得したら永久に保有できない理由は、毎年ライセンス更新講習を受けることでジャッジの質を落とさないようにするためでしょう。審判のジャッジで試合が左右されることもあるため、毎年講習を受ける制度はプレーヤー目線で考えても安心と言えます。
バスケットボール審判の年収について
バスケットボールの審判はどれくらいの収入となるのでしょうか。気になる審判の収入について解説していきます。
まず、審判を本業にしている人はほぼいません。大抵の審判が本業の傍らで審判をしています。バスケットボールの審判はライセンスにもよりますが、1試合1〜2万円の給料が相場です。Bリーグでも3〜5万なので、日本では審判で生計を立てられないのが現状です。
審判の中にはプロ契約を結んでいる人もいますが、それでもサラリーマンの年収と変わらないほどだと言われています。大事な役割を担っているので1試合あたりの給料を増やし、審判を仕事にする人が増えれば試合のクオリティも上がっていくでしょう。
ちなみに、NBAの審判は一般レベルで約1,000万円、上級レベルで約3,500万の年収があります。世界トップリーグの審判は収入も桁が違うのです。
まとめ
今回はバスケットボールの試合を円滑に進める審判の役割、ライセンス取得の仕方、収入について詳しく解説してきました。
審判がいないと試合は成り立たないですし、重要な役割を担っていることが改めて理解できたと思います。
優秀な審判が増え、盛り上がりをみせているバスケットボールを陰ながら支えていってほしいですね。
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