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バイアスロンとは?選手になるための必要な資格などを解説!

冬季オリンピックの正式種目として採用されているバイアスロン。マイナースポーツの1つであるため、どのような競技なのかよく知らない方も多いと思います。

バイアスロンの選手になるためにはどのようなプロセスを踏む必要があるのでしょうか。

そこで今回はバイアスロンと競技概要やバイアスロンの選手になるまでの道のりを詳しく解説します。

そもそもバイアスロンって何?

バイアスロンとは、クロスカントリースキーライフル射撃を組み合わせて行う競技のことです。ちなみにバイアスロンはギリシャ語で「2つの競技」という意味を持ちます。

クロスカントリースキーをしながらライフル銃を背負い、その途中で50m先にある的に向かって射撃をします。クロスカントリースキーの技術と射撃の技術を競うスポーツです。

元々は北欧の猟師たちがスキーをはいて弓などを背負い、野山を駆け上がっていたことが競技の始まりとされています。近代になってから競技として発展し、1960年のスコーバレー五輪から男子のみを対象としたオリンピック競技として採用されました。

その後、1992年のアルベールビル五輪で新たに女子種目を導入しました。

バイアスロン選手になるにはどうしたらいいの?

バイアスロンでは先述の通り銃を扱うため、場合によっては資格が必要となる場合があります。

レーザーライフルを使用するのであれば銃刀法の所持許可は不要ですが、バイアスロン専用の競技銃を使用するのであれば銃刀法の所持許可を得ることが必須です。

【所持許可を取得するためには公安委員会での手続きが必須です。】

・初心者講習会の受講
・修了証明書を受け取る
・銃所持の申請(推薦書の添付が必要)
・許可証を受け取る
・銃の購入
・銃の受け取り
・確認

なお、銃所持の申請についての推薦書は一般社団法人日本バイアスロン連盟の会員になると、発行されるようです。

自衛隊に入隊するとバイアスロン選手になれる?

銃の所持許可を得た上でクロスカントリースキーの技術を身に付ければ、バイアスロン選手になることは可能です。しかし、実際に活躍しているバイアスロンのトップ選手は自衛隊に所属しているケースが多いといいます。それは一体なぜなのでしょうか?

そもそも自衛隊には部隊等における体育指導者の育成や、オリンピック等国際級選手の育成、体育に関する調査研究を目的とした「自衛隊体育学校」というものが存在します。
この中には「冬季特別体育教育室」も創設されており、クロスカントリースキーやバイアスロン選手の強化を行っているのです。

また、とりわけ自衛隊は射撃の技術をアップさせるための環境がしっかりと整っています。自衛隊隊員は職務として銃を所持できるだけではなく、実際に射撃の専用施設で練習することもできます。そのような背景から、競技者が自衛隊隊員である傾向が見られます。

もちろん独学で射撃のスキルアップを図ることはできますが、競技用ライフルを所持してから競技を始めるまでにはかなりの時間を要することもあります。

さらに、日本では銃刀法が関係してくるため、20歳未満では容易に競技を始められないのが現状です。自衛隊に所属していない20歳未満の選手は、レーザーライフルを使って経験を積むしかありません。

大変な道のりではありますが、充実した射撃の練習環境を求めるのであれば、自衛隊に入隊することが得策だと言えるでしょう。

プロになるなら体力と精神力も重要!

銃を扱うための資格や、クロスカントリースキーの技術を習得することはもちろんですが、それだけでプロとして活躍できるものではありません。

バイアスロンでは銃を背負いながら滑走し、心拍数が上がった状態のまま途中で射撃をするので、強靭な体力と精神力が求められます。さらに、射撃の的は綿棒の頭ほどの大きさに見える非常に小さなものです。

標的に当てられなかった場合はタイムが加算される、もしくは距離が追加されるなどのペナルティーを受けることになります。つまり射撃の腕がなければ、永遠にゴールすることはできません。

「動と静」が相反するのがバイアスロンの大きな特徴であり、先に挙げた体力と精神力に加え、的を射抜く正確性も兼ね備えておかなければなりません。

近年は日本でも徐々にプロのバイアスロン選手が台頭しており、世界大会でも結果を残しています。それでもオリンピックではドイツスウェーデンノルウェーといった北欧の強豪国がメダルを独占。

やはり競技の知名度を上げるためにはオリンピックでの活躍が求められますが、世界で名を残すにはそれなりの覚悟がいるということでしょう。

まとめ

バイアスロンはまだまだ認知度が低いこともあり、競技環境の整備においても多くの課題を抱えています。

仮にプロの選手を目指すのであれば、自力でスキーや射撃の能力を引き上げていくことも必要かもしれません。

自衛隊に入ることが難しく、20歳未満であればまずはレーザーライフルで練習を積んでみるのがいいでしょう。

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バイアスロンの歴史・競技人口・ルール・大会【スポーツ辞典】



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中ポン

錦織圭に心酔するスポーツ系フリーランスライター

テニスの錦織圭選手を追いかけるライター。 専門分野はテニスですが、スポーツ全般大好きです。読者の皆様に様々なスポーツに興味を持っていただけるよう、読みやすくてわかりやすい記事を提供していきます。

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