音楽に合わせて氷の上で演技を行うフィギュアスケート。世界で多くの日本人選手が活躍しており、日本でも人気のスポーツです。
プロ選手を目指すために必要なことを、世界で活躍している日本人選手の経歴から紐解いてみました。これからプロ選手を目指すみなさんの参考になれば幸いです。
フィギュアスケート|プロ選手の競技開始年齢
日本のプロ選手がフィギュアスケートを始めた年齢は、3~5才が多いことが分かりました。ほとんどの選手が小学校入学前から習い始めています。
フィギュアスケートは恐怖心が少ない5歳頃までに始めるのがベストと言われていますが、9歳から始めた髙橋大輔選手や、8歳から始めた安藤美姫選手も世界の舞台で活躍してきました。
他のスポーツと比べ、世界トップクラスで活躍している選手の年齢が男女ともに若く、引退が早いといわれているスポーツです。十代で世界のトップ争いをする選手も多いことから、プロ選手を目指すのであれば、できるだけ早い年齢から始めて基礎を固めておく必要がありそうです。
選手名 | 始めた年齢 |
村上佳菜子 | 3歳 |
宮原知子 | 4歳 |
坂本花織 | 4歳 |
羽生結弦 | 4歳 |
浅田真央 | 5歳 |
宇野昌磨 | 5歳 |
鍵山優真 | 5歳 |
安藤美姫 | 8歳 |
高橋大輔 | 9歳 |
フィギュアスケート|プロになる為の教室・指導者選び
フィギュアスケートは、スケートリンクがある限られた場所や施設で練習を行います。プロ選手の出身地や練習を行っていた地域を調べてみると、大きく偏りがあることがわかりました。細かく見てみると、同じスケート教室からたくさんのプロ選手が誕生しています。
技の技術やスピードだけを競うスポーツではなく、演技や表現力が必要となる特殊なスポーツであることから、プロ選手へと育て上げるノウハウを持った教室・指導者に習うことがプロ選手への近道といえるかもしれません。
フィギュアスケート|プロ選手が通ったスケート教室一覧
名古屋スポーツセンター(愛知県名古屋市)
経験と知識が豊富な指導者が揃っていることから、数々のプロ選手を輩出している。
≪主な出身選手≫伊藤みどり選手、恩田美栄選手、安藤美姫選手、浅田真央選手、中野友加里選手、村上佳菜子選手、宇野昌磨選手など
アイスリンク仙台(宮城県仙台市)
仙台市にあるスケートリンク。幅広い年代のプロ選手を輩出している。
≪主な出身選手≫本田武史選手、荒川静香選手、羽生結弦選手など
ヘルスピア倉敷(岡山県倉敷市)
岡山県唯一の公式スケートリンク。スケート選手の育成に力を入れている。
≪主な出身選手≫髙橋大輔選手、田中刑事選手など
フィギュアスケート|プロへの道のり
バッジテストに合格して大会出場
世界で活躍している選手たちは、幼い頃から様々な大会に出場し、功績を収めてきました。
全日本選手権などの「公式大会」や全国中学・インターハイなどの「全国区の大会」に出場するためには、日本スケート連盟(ISU)が行っている「バッジテスト」を受けて資格を取得する必要があります。階級は初級・1~8級まであり、数字が大きいほどレベルが高くなります。
7級まで取得すると全日本選手権を含め、すべての公式大会に出場することができます。
バッジテストは定期的に行われているので、積極的に挑戦しましょう。
成績を残し大学や企業へ所属
フィギュアスケートは、衣装代や練習会場を利用する料金、国内・海外の大会に出場するための遠征費など、お金がかかるスポーツといわれています。
活躍しているプロ選手は、本格的に練習を行うためにフィギュアスケートに力を入れている学校やチームに所属している選手がほとんどです。
世界のプロで活躍している選手は、18歳までに「全日本ノービス選手権」「全日本ジュニア選手権」など大きな公式大会で活躍し、大学や企業からスカウトを受け所属しています。
羽生結弦選手の軌跡
実際に、羽生結弦選手がどのようにプロ選手になったのかを見てみましょう。
≪羽生結弦選手≫
主な成績:ソチ五輪・平昌五輪 金メダル、世界選手権 2度優勝、四大陸選手権 優勝、グランプリファイナル 4度優勝
4歳:コナミスポーツクラブ泉(現アイスリンク仙台)でスケートを始める
9歳:「全日本ノービス(Bクラス)」に初めて出場し優勝
10歳:初めて国際大会に出場し「ノービス(Aクラス)」で優勝
12~13歳:「全日本ノービス(Aクラス)」で優勝
「全日本ジュニア選手権」で3位となる
※ノービスの選手が表彰台に上がるのは日本男子史上初の快挙であった
13~14歳:「全日本ジュニア選手権」優勝
「全日本選手権」最年少で8位となる
「全日本中学スケート大会」優勝
「世界ジュニア選手権」大会最年少で12位
14~15歳:「JGPトルン杯」「JGPクロアチア杯」優勝
「JGPファイナル」史上最年少で総合優勝
「全日本ジュニア選手権」優勝
「全日本選手権」6位
「世界ジュニア選手権」優勝
私立東北高校に進学する
15~16歳:「全日本選手権」4位となり四大陸選手権の代表に選出される
「四大陸選手権」初出場で2位となる
※四大陸選手権で史上最年少の表彰台となった
16~17歳:「ネーベルホルン杯」でシニアクラス国際大会初優勝を飾る
「ロステレコム杯」優勝
「全日本選手権」3位となり世界選手権代表に選出される
「世界選手権」3位
その後も世界での活躍を続け、18歳の時「全日本空輸(ANA)」と所属契約を結ぶ。
羽生選手の経歴から、5歳でスケートを始め9歳で全国区の大会に出場し、その後国内・国外問わず数々のタイトルを獲得、その後企業と所属契約を結んでいることが分かります。
まとめ
プロ選手になるためには、スケートに力を入れている大学に入学する、または企業に所属する「18歳」までの活躍が大きく影響することが分かりました。十代のうちにいかに成績を残せるかが重要になりそうです。
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