どこよりも熱くお届けするスポーツコンテンツ

NEW POST

スポスルマガジンの最新記事

トップ選手への道のり

【陸上】七種競技とは?プロ選手に必要な要素は〇〇!具体例も紹介!

7つの種目の記録を得点化し、総合点を争う「女子の混成競技」。

この種目において勝者は、競技者の女王 「クイーン・オブ・アスリート」 と称えられ、究極のオールラウンダーとして尊敬されます。

真の女王を目指すためには、どのような力が求められるのか、七種競技の特性とともに、重要となる4つの項目を解説していきます。

七種競技とは?

七種競技は、2日間の日程に分かれ競技が行われます。

1日目・・・100mハードル、走高跳、砲丸投、200m

2日目・・・走幅跳、やり投、800m

決められた種目を、上記の順番通りに行います。

それぞれの種目記録を国際陸上競技連盟の定める採点表にしたがって得点に換算し、合計した総合得点で力を競い合うのが、この七種競技です。五輪や世界陸上競技選手権でも実施され、男子は十種競技、女子が七種競技、同じ陸上競技の混成競技でも種目数に違いがあります。

この七種競技の起源は、1964年の東京五輪で初めて女子五種競技がスタートしたことがルーツとなっています。短距離(200m)、ハードル(80m)、走幅跳、走高跳、砲丸投の5種目で競技が実施されながら、種目変更・追加などを経て、1984年のロサンゼルス五輪から七種競技として、正式種目となり、現代でも続けられています。

「あらゆる競技能力に最も優れた選手を決める」ということを目的に誕生した混成競技。

走る・跳ぶ・投げるといった、人間の運動能力が詰め込まれた競技です。

七種競技における世界と日本の差は?

シニア期の世界と日本の得点ランキングや平均値などから分析すると、世界と日本との間には種目によって大きく点数の開きが見られることが明らかとなりました。七種競技において、走幅跳走高跳砲丸投やり投の4つの種目で大きな差があると分析結果として出ています。

このことから、日本の七種競技では体力的な要素なども含め、パワーの必要な種目が世界に比べて得点を下回ることが分かります。トップ選手を目指すには、走種目のスプリント力、持久力だけでなく、絶対的なパワーが、世界と比べると日本人選手には必要不可欠といえるようです。

プロ選手を目指すには?

七種競技だからといって7種目の練習を1つずつ行うのではなく、どんな動きにも対応できるオールラウンドな身体を作っていく必要があります。しかし、何といっても他の単独種目の選手たちと比べて、オールラウンドな身体を目指す以上、トレーニングに時間はかかりがちです。

その状況をトレーニング前から分かっているからこそ、より1つ1つの練習に集中して目的・意識を持って行うことも心掛けとして大事です。

その点を含め、トップ選手を目指すために、重要となる4つの項目を紹介していきます。

2日間の戦いに備えるスタミナ

2日間、多くの種目を戦い抜いてきた最後の最後には、得意不得意が大きく分かれる800mがあります。

この種目で、点数を獲得できなければ、総合点にも最終の順位決定にも大きな影響となり、ここでの得点差で大逆転に成功し優勝を掴み取る選手、優勝を逃す選手に分かれる結果もあります。

実際に日本選手権や全国インターハイでは、単独の800mだけでも十分に全国の上位レベルで通用するような選手が、七種競技において優勝を勝ち取っています。そのため、最終種目まで身体を思い通りに使いこなせるスタミナを強化することが重要となるのです。

バランスのとれた身体づくり+絶対的なパワー

走る・跳ぶだけでなく、「投げる」も含まれる競技であるので、多種目に対応しながら、投擲(とうてき)種目においてもパワーが発揮できる身体が必要となります。

また、上記の世界と日本の差でも明らかになっているように、世界で通用するトップ選手を目指す上でも、絶対的なパワーを持ち備えることでより高い総合得点へと繋がります。

しかし、ここでポイントにおかなければならないことは、投擲種目が不得意だからといって、単に投擲種目の技術練習を何回も繰り返す一側性のやり方では、絶対的なパワーをつけることはできません。しかし、単にウエイトトレーニングをして筋力アップを図ればよいということでもありません。

筋力と持久力の両方を求められる七種競技だからこそ、走って・跳べて・投げられる、バランスのとれた総合的体力アップを図りつつ、その上で跳躍時、投擲時に繋がる絶対的パワーを養うことが重要となってくるということです。

各種目に活きるスプリント力

7つの種目のうち砲丸投以外の6種目は、どの種目にも走りの場面があります。200m/800mの種目は、言うまでもなくスプリント力(走力)がそのまま記録へと表れます。

しかし、一般的にはあまり知られていませんが、スプリント能力が高くある選手ほど、ハードル種目や走幅跳での好記録の発揮へと繋がることが、多くの研究や分析結果などからも明らかとなっています。

そのため、跳ぶ・投げるという動作を行う種目がどんなに得意な種目であっても、スプリント力が向上していかなければ、総合得点のレベルアップには結びついてこないと言えます。

長所を活かした得点UP

多くの種目がある中で、どの種目だと得点が高く狙えそうなのか考えられる点も、この七種競技の面白さです。

7つの種目がある中で、必ず得意・不得意な種目に分けられるからこそ、いかに不得意分野を克服し、自分の長所を活かした得意種目で得点を稼げるかが勝負のポイントにもなります。

確実に各種目の基礎をレベルアップしながら、得意な種目をより極め、一気に得点差に繋げる勝負のできる選手になれば、自ずと総合得点もUPしていきます。

まとめ

七種競技では1人1人各種目における強みが違い、まったく同じ得点の取り方をする選手がいないことも特徴でもあり、面白さでもあります。

その中で、強みが違いながらもトップ選手を目指していく上では、共通して重要となる4つの項目について、解説していきました。日本人で七種競技代表としてのオリンピックに出場した選手は、過去に1人しかいません。

これから、2人目の日本代表となる方は、どのような強みを持つ選手なのか楽しみですね。もうすでに日本記録を更新し、その2人目となりそうな世界に近い日本人選手が1人、現れています。

ぜひ、今後の日本七種競技界にも注目してみてください!

【関連記事はこちら】⇩
陸上競技選手の年収は!?賞金や収入の詳細を解説!
【世界陸上】参加資格やハイレベルな試合を制する強豪国にも迫る!



  • この記事を書いたライター
  • ライターの新着記事

ありゆい

南の島の気ままライター☆

自分の気持ちのまま素直に心も身体も動く、ありゆいです。 あれもやりたい!!これもやりたい!!やってみよう‼と考えるより先に身体が動いてしまいます。 幼い頃から身体を動かすことが大好きで、特に陸上競技からは、ずっと離れられません。陸上競技/幼児体育/運動あそび/親子運動など、スポーツに関わる情報を南の島よりお届けします。

  1. 【陸上】七種競技とは?プロ選手に必要な要素は〇〇!具体例も紹介!

  2. 十種競技の歴史・競技人口・ルール・大会【スポーツ辞典】

PAGE TOP