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【ボクシング】4団体一覧|各組織の詳細や違いを解説!

ボクシングの世界チャンピオンといえば、各階級に1人のはず。

ところが実際には「WBA世界ヘビー級チャンピオン」や「IBF世界ヘビー級チャンピオン」など、複数の世界王者が存在します。

それはプロボクシングを統括する団体が主なものだけで4つもあるから。

この4団体はなぜ誕生したのでしょうか?

今回はプロボクシングの主要4団体をご紹介。

歴史や特徴、違いを解説します。

【ボクシング】4団体の歴史

【ボクシング】4団体一覧|各組織の詳細や違いを解説!①そもそもボクシング団体とは、ボクシング王座の認定管理などを行う組織。

各団体は独自のランキングを設定して、認定タイトル戦やランキングマッチを認可しています。

ではなぜプロボクシングには主要な団体が4つもあるのでしょうか。

4団体の分裂

実は4つの団体のルーツは全てWBA

その前身はNBA(全米ボクシング協会)という組織でした。

1921年、アメリカ国内の体育協会の集まりとしてスタートしたNBAは、1962年にWBAに改名します。

1973年、WBA内で中南米や欧州などを統括していたWBCが、アメリカ中心のWBAに対抗して独立

今ではWBCは母団体だったWBAを超える最大組織に成長しました。

逆に「WBAとWBCはアメリカを軽視している」として組織されたUSBAI(全米ボクシング協会国際部)を母体として1983年に設立されたのがIBFです。

その年のWBA会長選で敗れたロバート・リー氏が初代会長に就任しました。

4つめのWBOもWBAの会長選挙に関連して1988年に分裂・発足した団体

当初は弱小団体でしたが1990年代半ばから認知度をアップさせ、主要4団体の一角を占めるまでに成長しました。

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【ボクシング】4団体の詳細

【ボクシング】4団体一覧|各組織の詳細や違いを解説!②ボクシングの主要4団体は互いに反発して独立した経緯があるだけに、以前は団体ごとに地域性や偏りがありました。

しかし近年はそれぞれの団体が拡大したことで地域性は薄れ、4団体に大きな差はないとも言われています。

とはいえ、ルールなどには細かな違いも。

続いては各団体の特徴をご紹介します。

WBA

WBA(世界ボクシング協会)はWorld Boxing Associationの略。

前述のように最も歴史のあるボクシング団体で、同時に最も権威があると言われています。

本部があるのはパナマのパナマシティ。

90カ国が加盟し、日本ではフライ級の大場政夫やV13王者の具志堅用高、竹原慎二、亀田興毅、亀田大毅などがWBAの王座として活躍しました。

王者として優れた戦績を残したボクサーを「スーパー王者」に認定する制度も特徴的で、近年では村田諒太や井上尚弥が認められています。

チャンピオンベルトの色は

1ラウンドで3度のダウンがあった場合にKOとなるスリーノックダウン制を採用しています。

各ラウンドの採点にできるだけ差をつけようとするラウンドマスト・システムが厳しいのも特徴です。

WBC

WBC(世界ボクシング評議会)はWorld Boxing Councilの略。

本部があるのはメキシコのメキシコシティで、161カ国が加盟する現在の最大勢力です。

日本は1970年代に入ってからWBCを認可し、ガッツ石松、浜田剛史、辰吉丈一郎、内藤大助、山中慎介などが王座を獲得しています。

チャンピオンベルトの色は

スリーノックダウンではなく、続行不能と判断されない限り試合が継続されるフリーノックダウン制を採用しています。

試合中の4ラウンドと8ラウンドの後にここまでの採点を公開するオープン・スコアリング・システムも特徴

加盟国が最多であるため、レベルの高い選手が集まりやすいと言われています。

IBF

IBF(国際ボクシング連盟)はInternational Boxing Federationの略。

本部があるのはアメリカのニュージャージーで、65か国が加盟

日本の統括団体であるJBCはタイトル乱立を望まず、長い間加盟していませんでしたが、2009年から段階的に認め、2013年に正式加盟しました。

日本人では井上尚弥、尾川堅一、亀田大毅、田口良一などが王座を獲得。

チャンピオンベルトの色はで、ルールはフリーノックダウン制を採用しています。

IBFの大きな特徴は、体重の当日計量

ボクシングの世界戦では体重は一般的に前日計量ですが、IBFでは当日にも測り、前日計量から10ポンド以上増やしていたら体重超過としています。

もし、10ポンド以上体重が増えてしまった場合は体重超過になります。

WBO

WBO(世界ボクシング機構)はWorld Boxing Organizationの略。

主要4団体の中では最も新しく、6階級制覇を達成したオスカー・デラホーヤの活躍で認知度が高まった団体です。

本部はプエルトリコのサンファンにあり、27カ国が加盟

日本では未公認団体の扱いでしたが、2013年に正式加入しました。

日本人では、井岡一翔、中谷潤人、谷口正隆、亀田和毅、井上尚弥などが王者を獲得。

チャンピオンベルトの色は赤茶で、スリーノックダウン制を採用しています。

まとめ

統括団体の数が増えた分、選手はいわゆる「世界チャンピオン」になりやすくなったと言われています。

一方で世界チャンピオンが何人も存在するのはやはり奇妙。

それだけに団体の枠を超えた「統一王者」は価値のある存在です。

しかし各団体の世界王者には期間内にランキング1位の挑戦者と戦うという規定が存在。そのため多くのチャンピオンは日程的な問題などで統一王座に挑戦することが難しくなっているのです。

また4団体がバラバラに存在してもそれぞれに十分な興行的価値があるという見方も。

今後も団体の統一は難しく、ファンにとっては混乱した状況が続きそうです。

とはいえそれだけ多くのタイトルマッチが見られると思えば、団体の乱立も良いことだと言える・・・かもしれません。

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