世界のスポーツ選手の平均年収で、バスケットボール、クリケット、野球、サッカーに次いで年収が高いスポーツがアイスホッケーだということをご存知でしょうか。
アメリカでは4大スポーツに数えられるほど人気があり、熱狂的なファンが多いです。リンクと客席が隣接しているので、迫力あるプレーを間近で見られることが人気の理由でしょう。
そんなアイスホッケーですが、日本国内での需要はどうなのか。恐らく多くの人がアイスホッケーを生で見ることや、プレーすることがないのではないでしょうか。
そこで今回は、日本のアイスホッケー選手がどのように活動して収入を得ているのか詳しく解説していきます。
日本と世界のアイスホッケーの認知度
冒頭に書いてあるように、アイスホッケーはアメリカでは4大スポーツの1つとして親しまれ、1924年以降はほぼ毎回冬季オリンピックで開催されている人気スポーツ。
比較的寒い地域で人気のあるスポーツですが、近年は気温に関係なく多くの国でアイスホッケー用の施設が整備され、国を挙げてアイスホッケーを盛り上げるなど着実に人気を伸ばしています。
一方で、日本では多くの人が生涯関わりを持つことのないスポーツだということが現状であり、北海道の一部地域では盛んに行われているものの、試合や選手がプレーしている姿を見ることのない人の方が多いかもしれません。
また、日本代表選手のほとんどが北海道を拠点にプレーしているため、アイスホッケーが身近な競技でないことが認知度や人気が上がりきらない要因です。
さらに、日本はアイスホッケー用の施設が少ないことがアイスホッケーの普及を妨げている最大の要因だと考えられます。以前は今と比べて全国各地にスキー場があり、最低限アイスホッケーができる環境が整っていました。
しかし、冬季をメインに行われるスキーやスノボーの人気上昇、他の人気競技が冬でもリーグ戦が開催されるようになり、全国のスキー場が次々に閉鎖されていった背景から、アイスホッケーをする環境が少なくなっていきました。
日本のアイスホッケー選手の年収
日本のアイスホッケー選手の年収は、約300万円です。日本にはアイスホッケーのプロリーグがなく、実業団に所属してプレーするため会社員扱いとなります。そのため、アイスホッケー選手はサラリーマンの平均年収と考えていいでしょう。
一方で、数少ない日本人のプロトップ選手は、年収約1,000万円だと言われています。ただし、ここまで稼げるのはほんの一握りで、ほとんどの選手がアイスホッケーと会社員を並行するデュアルキャリアを歩んでいます。
将来有望視されている学生が、アイスホッケーの将来に不安を感じ、若くして引退するケースも多いです。また、デュアルキャリアを歩まないと生活していけない現実が、競技人口増加を妨げている一つの要因だと考えられます。
世界のアイスホッケー選手の年収
世界のアイスホッケー選手の年収は、アイスホッケーの最高峰リーグ・NHLに所属する選手で平均年俸2億8,000万円です。なんと日本のトップ選手の約28倍も稼げてしまうのです。
また、NHLは1シーズン82試合なので、1試合ごとに換算すると約340万円。1試合こなすだけで日本人選手の平均年収を優に超えてしまいます。
ちなみに、年俸制のためスポンサー契約料やメディア出演などを合わせると年収はもっと多いと思われます。
世界トップ選手の年収
NHLで一番稼いでいる選手の年俸はどれくらいなのか調査した結果、コナー・マクディヴィッド選手が年俸約17億円でトップでした。まだ若く、今後の活躍も含めてNHLの歴代最高年俸になる見込みです。
日本国内の全てのスポーツ選手においても、17億円を超える年俸を稼いでいるのは5、6人程度と、海外選手との収入格差、人気の差は歴然です。
日本と世界のレベルの差
日本の選手と世界の選手では大きなレベルの差があり、NHLに所属する日本人選手は1人しかしません。
年々メジャーリーグに挑戦する野球選手や海外リーグで活躍する選手が多いサッカー選手とは違い、NHLで日本人選手が活躍することは今のレベルでは非常に困難で、NHLに所属すること自体限りなく狭き門なのです。
裏を返せば、NHLで日本人選手が活躍できれば、日本でアイスホッケーが話題になり注目され、競技人口が増えるなど環境が整っていくのではないでしょうか。
まとめ
この記事では、日本国内におけるアイスホッケーの認知度やアイスホッケー選手の年収、海外選手との収入格差とレベルの差を解説していきました。日本ではまだまだ認知度が低く、プロリーグがないため、実業団チームとして会社員をしながらデュアルキャリアを歩んでいます。
また、海外との収入格差、人気の差は歴然で、今後日本でアイスホッケーをさらに普及していくには、NHLで日本人選手が活躍するか、国際大会で成績を残すことが必須になるのではないでしょうか。
より多くの人にアイスホッケーを知ってもらうためにも、日本人選手には今後も頑張ってほしいですね。
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