ラケットボールは、スカッシュによく似た競技で、四方を壁に囲まれた中で行うスポーツです。
知名度こそ低めですが、奥深く緻密に計算された戦い方が魅力です。
この記事では、ラケットボールについて基本的な事項をお伝えします。
ラケットボールの起源・歴史
ラケットボールは、1950年頃にアメリカのYMCAコートで始まったスポーツです。
そこから大学や米軍の基地などに広まり、やがてアメリカ各地でプレーされるようになり、アメリカではメジャーなスポーツとして発展しています。
年に1回世界選手権が行われているほどですので、世界的な知名度は低くないといえるでしょう。
日本におけるラケットボールの歴史
日本においてラケットボールは1971年に、東京と大阪のYMCAで導入されたのが始まりです。
1980年には日本アマチュアラケットボール協会(のちの日本ラケットボール協会)が設立されました。
2001年からは、ラケットボール愛好者によるRCO JAPAN(racquetball community office JAPAN)が活動開始。
2013年には一般社団法人ラケットボール連盟(JPRF)が誕生しました。
2014年、世界的組織である国際ラケットボール連盟(IRF)へ加入。
さらに2020東京パラリンピックでは、日本ラケットボール連盟の理事である廣林恭子氏が聖火ランナーに選出されました。日本においてラケットボールの知名度は低いですが、活動はしています。
ラケットボールと関連のあるスポーツ
ラケットボールは、ウォールハンドボールから派生したスポーツであるといわれており、ウォールハンドボールはラケットボールの素手版ともいえる競技です。
他に、ラケットボールと関連のあるスポーツはスカッシュが挙げられます。スカッシュはラケットを使うことや、四方を壁に囲まれているなどの条件は同じです。
スカッシュとラケットボールの大きな違いとしては、ラケットとボールのサイズ、細かいルールです。
ラケットボールのラケットは、スカッシュのラケットより柄が短いことが特徴で、柄が短いことにより、ラケットにボールを当てやすいメリットがあり、スカッシュよりも初心者向けともいえますね。
ラケットボールのボールは、スカッシュのボールより一回り大きいサイズで、空振りしづらくなっています。こちらも初心者の方にやさしいところです。
ルールの細かい違いとして、スカッシュのコートにはラインが引かれていて、そのラインを超えた場合アウトとなり、相手の得点になるのです。ラケットボールのコートには線がないため、ラインオーバーによるアウトが存在しません。
その他、ラケットボールは天井にボールを当てることも認められているなど、様々な違いがあります。
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ラケットボールの競技人口について
日本ラケットボール協会によると、200を超えるコートと30万人程のラケットボール愛好者がいます。
1970年に東京と大阪のYMCAに、ラケットボールが導入されたときはわずか3コートしかありませんでしたが、大きく発展しました。
アメリカでは、数百万人以上の競技人口がいるといわれています。
ラケットボールのルールについて
ラケットボールは、四方を壁に囲まれたコートでプレーします。
天井も含めてすべての壁を利用できますが、どこかで前壁にボールを当てなければなりません。
つまり、横→前の順や後ろ→前の順にボールを当てるのはOK。前壁に当てず、横→横や後ろ→天井の順でボールを当てるのはアウトです。
このように、いろいろな壁を使ってプレーするため、パワーやスピード以上にテクニックや頭脳を求められます。年齢やパワーで負けていても、戦略を組み立てることで勝つことも大いにあるのです。
形式について、ラケットボールのゲームは、シングルスorダブルスの形式です。ラケットボールは、サーバーからのサーブでスタート。ポイントを取ったほうにサーブ権が移ります。
ゲームは15点先取で、2ゲームを先に取った方が勝利。双方1ゲームずつ取った場合は、11点のタイブレークで勝負が決まります。
ラケットボールの国際的な大会について
ラケットボールは年に1度世界選手権が行われ、2021年はグアテマラで世界選手権が開催されました。
アメリカとメキシコの選手が各部門で優勝を総なめしています。
世界から見た日本女子ラケットボール&日本男子ラケットボールの強さのレベル
日本のラケットボールのレベルは、高いという評価が一般的です。
2000年にメキシコで行われた世界選手権では、男子総合4位にランクイン。2016年にコロンビアで開催された世界選手権では、ダブルスで男子が9位、女子もダブルスで10位と健闘しました。
アメリカやメキシコには及ばないことも多いのですが、コンスタントに10位~20位にランクインしています。日本はトップレベルに近い実力を持っているといえるでしょう。
まとめ
今回はラケットボールについてお伝えしました。
日本国内での知名度は高くありませんが、非常に奥深く、戦略的なスポーツで、日本はレベルもそれなりに高いため、注目されることも期待できます。
初心者の方でも始めやすい難易度ですので、一度トライしてみるのもいいでしょう。
ラケットボールを始める際には、この記事を参考にしてみてください!
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