「部活動の新たな可能性」として、前回は「せっかく多種目の専門家が集まっているのだからそれをもっと有効活用しよう」という内容で書きましたが、今日は「部活動の新たな可能性」の第二弾として、マネージャーについて書いていきます。
【前回の記事はこちら】⇩
部活動の新たな可能性・1【くぼっちコラム】
部活動の風物詩、マネージャー
今回は高校の部活動の話です。マネージャーの存在は、高校生の部活動にはつきものですよね。もちろんマネージャーなしで活動している部活もあるでしょうが、多くの部活にはマネージャーがついています。
ただ、女子の部活に男子マネージャーはまずいないし(中にはいるけど)女子のクラブに女子のマネージャーがついているケースが今どれくらいあるのか・・・は正直わからないのですが、男子のクラブに女子のマネージャー、という図式が今ではまだ圧倒的に多いことは、まず間違いないでしょう。
男女平等の観点から言えばこの図式にはまた別の問題が潜んでいるのですが、今回はそこには言及しません。
今回は「マネージャーと呼ぶのなら、本当にマネージメントをしてもらおうよ!」というお話です。
マネージャーは雑用係ではない
一般的な高校部活でのマネージャーの主な仕事といえば、選手が飲むドリンクを用意する、ビブスや練習用具などを用意する、怪我人の対処、タイムキーパー、試合や練習の記録をつける、などでしょうか。
部活動におけるマネージャーの仕事に定義はないですし、それぞれの部活動によって、その役割もきっと違ってくるでしょう。
ただ、たまに見かけるパターンとしてよくあるのが、マネージャーを雑用係だと勘違いしている選手や指導者がいることです。
自分でもできることなのに、何かあればすぐに「マネージャー!」と呼んでやらせてしまう。そんな光景はよくよく見かけます。
合宿先で、自分で食べるご飯のおかわりをマネージャー盛らせている学校の先生を見たときは、本当に驚愕したものです。
マネージャーは決して「雑用係」ではありません。
「マネージャー」と呼ぶのならば、せっかくなのだから本当にその部活のあらゆるマネージメントをしてもらい、真の意味での「マネージャー」になってもらえばいいのに、と思うのです。
真の意味でのマネージャーに
練習して、選手達がうまくなる、チームが強くなる。部活動の目的はそれだけではなくて、せっかく仲間として一緒に参加してくれているマネージャーも、選手達と共に成長していけるようにするのが大人の役目ですよね。
全て顧問の先生が仕切って部活動を進めるのではなくて、日々その部活を進めていく上で必要なマネージメント業務を、できることは全てマネージャーに任せてみたら面白いのではないでしょうか。
大学のサークルなどは、全て学生が動かしますよね。大学生ができるのならば、高校生もきっとできます。なんなら中学生でも。
社会勉強の一つとして、積極的にマネージャーに仕事を任せてみる勇気を大人が持ってみませんか。
部活動のマネージメントって、何があるでしょうか。
スケジュールを決め、管理する。この際、試合のマッチングもマネージャーに任せちゃいましょう。他校の大人との折衝の場に、高校生が出ていくわけです。これだけでもう、タフな社会勉強ですよね。
選手達の体調管理のためにデータを取ってそれを管理する、選手達のことは全てマネージャーが把握している、という状態でいること。もっと言えば、その部活のことは全てマネージャーが管理と把握をしていて、マネージャーに聞けば全てがわかる状態でいるようにしてしまう。
顧問の先生は、高校生だけでは解決できないような問題が起きたときだけ出ていけばいいというふうにすれば、昨今叫ばれている「先生の仕事多すぎ問題」も「部活動やりたくないのにやらせれている先生多すぎ問題」も、激減していくのではないでしょうか。
ホームページやSNSでの発信も、もちろん任せてしまう。そこは特に、大人よりも高校生のオシャレな感覚に任せた方が絶対にいい!笑
その部活動のビジョンや改善策も、マネージャーが主導して考える。そして学校内の他の部活マネージャー陣とも連携したりして、学校全体の部活動を改善していくためのチームをつくったり。
最終的にはお金の管理も任せてしまう。ここで大人は躊躇してしまうかもしれませんが、高校生ならばきっとできるでしょう。大事なのは信頼関係ですね。
最後に
マネージャーなのだから、文字通り、部活動に関しての「マネージメント」は全て任せてしまう。
そこで得た経験は、社会に出たときに、きっと大きく役立つものになるのではないでしょうか。
信頼して任せること。逆に言えば、信頼されている、任せられていると思えば、ますますやり甲斐を感じてやる気を出してくれるはずです。それも含めて、部活動の目的でもある「教育」なのではないでしょうか。
当然、これからは女子マネージャーだけでなく、男子マネージャーもたくさん出てくればいいですよね。
読んでいただき、ありがとうございました。
【くぼっちコラム 部活動の新たな可能性シリーズ第3回はこちら】⇩
・部活動の新たな可能性・3【くぼっちコラム】