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パワーリフティングの歴史・競技人口・ルール・大会【スポーツ辞典】

パワーリフティングはアメリカや北欧で人気のあるスポーツです。

日本ではまだ競技人口も多くなく、ヨーロッパ人やアメリカ人と比べ体格的に小さい日本人はウェイトなどのパワー系の競技はあまり馴染みがないかもしれません。

そこで今回は、パワーリフティングの歴史やウェイトリフティングとの違い、そして魅力を説明します。

パワーリフティングの起源・歴史について

近代パワーリフティングの起源は、第2次世界大戦までさかのぼります。

戦争にて下肢切断や腰椎損傷などの大怪我を負った兵士が社会復帰するために、上半身を鍛えるリハビリテーションとしてのベンチプレスが競技の起源といわれています。

リハビリとしてのベンチプレスがやがて挙上重量を競い合うようになり競技へ発展していきました。

パワーリフティングが、今日の競技形式につながる形で初めて実施されたのは、1956年アメリカのペンシルベニア州で開催されたアマチュアスポーツ連合(AAU)主催の第一回全米パワーリフティングコンテストといわれています。

日本におけるパワーリフティングの歴史について

1964年の東京パラリンピックでパワーリフティングは、初めて競技種目として採用され競技として認知されました。

1965年に第1回関東学生パワー・コンテストが実施され、これが日本におけるはじめてのパワーリフティングの大会となりました。

そして、1972年に日本パワーリフティング協会(JPA)が設立され、日本ではじめて正式なパワーリフティング競技が行われました

1974年には国際パワーリフティング連盟(IPA)に加盟し、世界選手権大会にはじめて参加しました。

シドニーパラリンピック前年の1999年にはパラリンピックへ参加の需要が高まりから、障がい者パワーリフティングを統括する日本ディスエイブルパワーリフティング連盟が発足しました。

以降パラリンピックでは毎回選手が出場しています。

パワーリフティングと関連のあるスポーツ

パワーリフティングと関連があるスポーツとして、ウェイトリフティングが挙げられます。

どちらも挙上重量を競い合う点においては同じですが、競技方法が異なります。

パワーリフティングはスクワットベンチプレスデットリフトの3種目の合計重量を競い合う(ベンチプレスのみを行うシングル大会もある)のに対して、ウェイトリフティングはスナッチ・クリーンジャークの2種類です。

パワーリフティングは、パラリンピック種目であるのに対して、ウェエイトリフティングはオリンピック種目となっています。

パラリンピックにおいてのパワーリフティングは、下肢障がいの選手によるベンチプレスが行われ、下半身を固定して上半身の力のみでの挙上重量を競います。

パワーリフティングの競技人口について

日本パワーリフティング協会に登録している競技者は、2021年時点で3000人となっています。

加盟団体は約250団体となっています。

パラリンピック競技における競技人口は、現在60名ほどとなっています。

パワーリフティングのルールについて

パワーリフティングは、ウェイト(バーベルダンベル)を使用しスクワット・ベンチプレス・デッドリフトの3種目の挙上重量の合計を競う競技です。

パラリンピックにおいては、下肢を固定して上半身の力のみを使って挙上重量を競います。

競技の進行についてはラウンド制で行われます。スクワット→ベンチプレス→ベンチプレスの順番で行われます。それぞれの種目で3ラウンドずつ挙上します。

バーベルは2.5kgずつ増量できますが、1ラウンド目より減らすことはできません。世界記録や日本記録の試技の場合は1kg刻みで増量でき、2.5kgの倍数の場合は0.5kg刻みで増量が可能です。

確実に挙上できる重量に挑戦するか、100%確実ではない重量に挑戦するかなどの戦略も大会で結果を残すために重要となります。

パワーリフティングの国際的な大会について

国際パワーリフティング連盟が主催する世界パワーリフティング選手権をはじめ、世界マスターズパワーリフティング選手権大会や、年代別の大会、各大陸規模の国際大会が開催されています。

通常パワーリフティングは3種目ですが、下半身を固定したベンチプレス1種目のみを行う競技としてパラリンピック種目にもなっています。

世界からみた日本のパワーリフティングのレベル

国際パワーリフティング連盟によるポイント制による国別ランキングでは、女子は21か国中6位、男子は34か国中11位となっています。

体格的に恵まれるアメリカ、ロシア、ウクライナ、ノルウェーが世界的には強豪ですが、日本人選手も2019年の国際パワーリフティング大会で入賞を収めるなど活躍しています。

体格的にヨーロッパや北欧の選手に対抗するのは簡単ではありませんが、日本においてもジム利用者の増加やフィットネス文化の定着によって競技人口が増加し、今後の競技力向上が期待されます。

まとめ

パワーリフティングは北欧やアメリカで人気のあるスポーツです。スクワット・ベンチプレス・デッドリフトというウェイトトレーニングの基本となる3種目の合計荷重を競う競技であり、腕などの「部位」ではなく体「全体」の総合力が試される競技です。

また、パラリンピック種目にもなっており健常者から障がい者までが関われるスポーツです。

日本での認知はまだ高くありませんが、日常生活においてウェイトトレーニングに取り組む人が増えている中、競技としての認知に加え日々の健康維持の観点からも認知されると良いですね。

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ごん

ごん

キモチで執筆

フットサル・サッカー指導者。アマチュアリーグでプレー中。スペインに留学し、現地チームでプレー。趣味はサウナとコーヒーと山登り。

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