あらゆる格闘技の技を盛り込んだ「総合格闘技(MMA)」。
ボクシングなど打撃系の格闘技は寝技が禁止されていますが、総合格闘技では打撃も寝技も認められています。
そのぶん手数も多く、見る人を魅了します。
『RIZIN』という格闘イベントは年末にテレビで放送されており、日本人のファンも多くいるのではないでしょうか。
では、総合格闘技の選手になるためにはどうしたらいいのでしょうか。
今回は、総合格闘技のトップ選手への道のりを紹介します。
アマチュア選手として
これは格闘技全般に言えることですが、総合格闘技の選手になるために最初にやることは、ジムに入会することです。
そこから練習を繰り返し、総合格闘技としての形ができてきたら、まずはアマチュアの大会に出場することがスタートとなるでしょう。
また、格闘家だけで生活できる選手はごくわずかなため、違う仕事をしながらジムで練習する、という流れがポピュラーです。
アマチュアの主な大会として、『修斗』や『パンクラス』、『DEEP』などの団体が主催する大会が存在します。これらの大会で実績を積んでいき、団体からオファーがかかれば、プロ選手になれます。
例外として、アマチュア大会の実績がなくてもプロデビューする選手もいますが、現実的なのはアマチュアで経験を積むことでしょう。
アマチュアで力を示すのに重要なことは、良いトレーナー(指導者)に巡り合うことです。これは個人スポーツ全般で言えることですが、格闘技の世界はトレーナーとの二人三脚感がとても強い競技です。
それだけに、優秀なトレーナーが在籍するジムへ入会することが、プロを目指す上で重要になってくるでしょう。
と言っても、総合格闘技はあらゆる格闘技の技を盛り込んでいるため、各分野のトレーナーを揃えているジムは少ないです。
そのため、良い練習パートナーを見つけることも肝要でしょう。
同じ志を持つパートナーと切磋琢磨することで、大きな成長につながります。
トレーニングについて
これはどのスポーツも同じですが、日々のトレーニングが非常に重要です。
総合格闘技では、どんなトレーニングをすればいいのでしょうか。効果的な練習方法を見ていきましょう。
立ち技のトレーニング
まずは基本的な戦い方を身につけましょう。総合格闘技は基本的に立って行うので、立ち技などのフットワーク練習からスタートするのがいいでしょう。
先述の通り、総合格闘技はあらゆる格闘技の技を盛り込んでいるため、ボクシングやムエタイ、空手、カンフーなどの技を学ぶことが強くなる秘訣です。
その中でもキックボクシングは、アマチュア選手が基本的な戦い方を身につけために最も効果的な格闘技です。
キックボクシングのフットワークを鍛えることで、総合格闘技の戦い方に慣れていきましょう。
寝技のトレーニング
立ち技を一通り覚えたら、次は寝技をマスターしましょう。総合格闘技において、寝技も重要な技の一つです。
寝技で相手を押さえつけることで、ダウンを取れます。
ここがボクシングなどの打撃系格闘技と異なる部分になります。
寝技は主に、柔道やサンボ(ロシアで生まれた格闘技)、柔術から学ぶことがポピュラーです。
守備のトレーニング
攻撃だけでなく、守り方もしっかりと学んでおきましょう。
相手の攻撃を最小限に抑える上で、相手の体に抱きつくなどのクランチを習得しておくと戦いやすくなります。
クランチは、レスリングを通して学ぶのが良い方法です。
攻撃も守備もトレーニングすることが、強い格闘家になる秘訣です。
持久力をつけるトレーニング
戦い方や守り方、戦闘力を上げることも大切ですが、最後まで戦い抜く持久力もとても重要なことです。
持久力を上げるために、筋力強化と有酸素運動をしましょう。
重量挙げなどの筋力トレーニングや、サーキットトレーニングを普段の練習に組み込むことで、試合中でもスタミナをコントロールすることができます。
戦うための体力をつけ、試合で100%の力を出しましょう。
プロ選手になってから
アマチュアの大会で実績を残し、団体からオファーが届けば、プロのキャリアを始められます。
では、プロ選手になってからはどのような活動をするのでしょうか。
プロになったからと言って、生活はアマチュアのときとあまり変わらないでしょう。
仕事をしながら練習をして大会に出る、という流れは同じです。ただ、トップ選手になると話は変わってきます。
1年間でこなす試合数によっても変わりますが、トップ選手は1試合のファイトマネーがアマチュア選手とは異なるため、そのぶん収入も違います。
なので、格闘家だけで生活していくことができるでしょう。
ただ、そういった生活をできる選手は一握りです。トップ選手を目標にすることは良いことですが、自分と比べることはおすすめしません。
なぜなら、他者と比較することでモチベーションが低下してしまう恐れがあるからです。常に自分へ矢印を向けることが肝要です。
まとめ
総合格闘技のプロ選手になるためには、あらゆる格闘技の技術が必要になります。
そのため、トップ選手への道のりは険しいです。
センスや技術の部分も大切な要素ですが、それよりも大切なことがあります。
それは学ぶ心と努力です。
練習から戦う術を多く学び、強くなるための努力を惜しまないことが、トップ選手への近道となるでしょう。
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