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トランポリンの歴史・競技人口・ルール・大会【スポーツ辞典】

トランポリンを遊びでやったことはあるのですが、それとは全く次元の異なる体操トランポリン。

オリンピックで観戦をした方も多いと思いますが、オリンピック競技として昔はなかったトランポリンが、どのように発展し、普及してきたのかを詳しく解説していきます。

トランポリンの起源・歴史について

トランポリンは中世ヨーロッパで、Du-Trampolinという名前のサーカス芸人が、空中ブランコを行う際に安全面を考慮した落下防止ネットで宙返りなどをしたことで、そのサーカス芸人の名をとり「トランポリン」と名付けられたそうです。

1939年から始まる第二次世界大戦で、アメリカはパイロット人員養成課程としてトランポリンを使用し、終戦後に体操競技選手のアメリカのジョージ・ニッセンがトランポリンをスポーツとして発展させる普及活動を始めました。

そして、1960年代にアメリカ国内でトランポリンブームが起こりましたが、指導者不足などもあり大怪我をする事故が多発し、トランポリンブームが消えていきました。

そのような時期も、ジョージ・ニッセンはヨーロッパなど海外にて普及活動を継続したことで、スポーツ『トランポリン』が世界に広がっていきました。

そのような背景があり、今ではオリンピック正式種目になるまで発展をしたわけです。

日本におけるトランポリンの歴史について

1959年にスポーツ『トランポリン』が日本に上陸。ジョージ・ニッセンが全米チャンピオンのフランク・ラディを連れ、公演などをするために日本に訪れました。

1960年頃、天理大学でトランポリンは器械体操部の体操の練習器具として使われていましたが、金沢学院大学の塩野尚文名誉教授(金沢学院大学クラブ総監督)などの普及活動で体操クラブ・大学などで、スポーツトランポリンが日本全国に普及しました。

1964年:国内で正式競技に認定
1966年:全日本学生トランポリン競技選手権大会開催
1972年:日本トランポリン協会(1995年に社団法人化)設立
1972年:国際トランポリン連盟へ加盟
1999年:国際体操競技連盟と合併し日本体操協会に加盟
2012年:日本体操協会が日本トランポリン協会を吸収合併

トランポリンと関連のあるスポーツ

点数を争うスポーツとしてではなく、健康志向の方々にトランポリンは注目を浴びています。

トランポリンは有酸素運動となるため、幅広い世代に人気でフィットネスクラブやスポーツジムでエクササイズのひとつとして行われています。

子どもたちもトランポリンで遊ぶことが大好きで、全国のトランポリン専用レジャー施設は予約が取れないほどの人気となっています。

トランポリンの競技人口について

世界のトランポリン競技人口は正式な発表はありませんが、国内では約1,500名の競技人口です。

2021年5月ワールドカップで、日本人女子個人で森ひかる選手が初優勝し、東京2020オリンピックで男女ともに入賞したこともあり、メディアの取り上げが増えたことでトランポリン競技に興味を持つ人が増えているようです。

トランポリンのルールについて

トランポリン競技で使用している国際大会基準の台は、フレーム5m20㎝×3m5㎝×高さ1m55㎝で、選手が跳躍している布部分(ベッド₎の広さは、4m26㎝×2m13㎝となり、その台の上で跳躍を連続10回行う競技です。

男子の跳躍の高さは8mにもなります。10回の跳躍で異なる演目を行い、10回の演目の合計点を審判員がつける採点競技です。

競い合う点数は、演技の出来栄えが加点される演技点、演目の回転数や捻り、姿勢が加点される難易度点、跳躍の空中時間を1秒1点加点される跳躍時間点、10点から跳躍して降りた位置によって減点される移動点の4項目の合計点で競い合います。

1回でもミスがあると9回の演目合計点となりますので、絶対にミスが出来ない緊張感のある競技です。

トランポリンの国際的な大会について

1964年にロンドンで初めてのトランポリン世界大会が開催されました。同年に日本では大阪で第一回全日本選手権が開催されました。

その後、世界トランポリン競技選手権は、各国で毎年行われ続けています。(世界や開催国の事情などで数年未開催でした。)

日本国内では1984年に大阪で、2019年は東京で世界トランポリン競技大会が行われました。

現在、世界トランポリン競技選手権と世界年齢別トランポリン競技大会が年1回開催されており、その他に、2018年からトランポリンワールドカップが年2回開催しています。

そして、2000年シドニーオリンピックから体操のトランポリン種目として正式採用となり、2006年のドーハで開催したアジア競技大会でトランポリンが正式競技となり4年に一度行われています。

世界から見た日本選手強さのレベル

2019年から2021年の女子個人ランキングで森ひかる選手が3位、男子個人ランキングで岸大樹選手が7位と日本選手の中で最高順位です。東京2020オリンピックは、女子の宇山芽紅選手が5位、男子は岸大樹選手が7位となりました。

世界ランキング3位の森ひかる選手は2011年に11~12歳年齢別世界大会で優勝し、14歳で全国大会を史上最年少優勝、学生時代も数多くの大会で実績を残しています。そして、2019年、2021年ワールドカップで優勝を飾っており、誰もが認める世界トップ選手です。

体操トランポリンになって世界で金メダルが取れてはいませんが、西岡隆成選手が2021年ワールドカップ最終戦で準優勝しています。岸大樹選手を筆頭に西岡選手、野村選手、選手などが世界大会で入賞するなど活躍を見せています。

まとめ

まだまだトランポリン大会の観客数は多くはなく、一般の方々に広く認知されていないのが現状です。

日本選手が世界で堂々と戦っていますので、会場に応援に行って盛り上げることが選手の力にもなります。8mの高さまで跳躍する演技を実際に見るだけでも、一見の価値はあります。

トランポリンを始めたいという子どもたちが増え、今後体操トランポリンが一段と盛り上がりをみせてほしいです。



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ゆきじい

ゆきじい

挑戦してみることを応援します

幼少期から学生時代は武道に専念。社会人になってからは数十年アウトドアスポーツを今でも続けています。やっぱり体を動かして楽しむことが一番です。多くの方に、スポーツの興味をより伝えたいと思っています。

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