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【パリオリンピック】スポーツクライミングのルール|変更点を解説

パリオリンピックで2回目の開催となるスポーツクライミング。
競技内容が前回の2020東京大会とは大きく変更されました。
いったい何が変わり、選手にはどのような影響があるのでしょうか。
今回は、パリオリンピックでのスポーツクライミングの変更点をご紹介。
大きく変わった内容を分かりやすく解説します。

オリンピックでのスポーツクライミング

オリンピックでのスポーツクライミングは、ボルダー、スピード、リードという3種類の競技を行います。ただしそれぞれに金メダルを競う3種目があるわけではないのがポイント。
まずは3つの競技の内容を解説します。

ボルダー:数を競う

ボルダーは登った課題(コース)の数を競う競技。コースは高さが4〜5mと低くて急な傾斜などがあり、ロープなどの安全器具は使わないのが見た目の特徴。
選手は4〜5分間の制限時間内にさまざまな壁に挑み、登り切ったら次のコースに挑戦します。そしていくつのコースをクリアできたかで勝敗が決まります。
途中で落下してもOK。制限時間内なら何度でもチャレンジできます。
またコースは競技の前に初めて見るというルール。他の選手がどう登ったかを見ることもできません。体力に加えてどう登るのかを考える頭脳も必要な競技です。

リード:高さを競う

リードは登った高さを競う競技
非常に難易度が高い12メートル以上の壁を6分間の制限時間内に登り、どの地点まで登れたかで順位が決まります。
選手はハーネスとロープを装着し、途中の器具にロープを引っ掛けて安全を確保。比較的ゆっくりと壁を登ります。手や足をかけるホールドには下から順に番号が書いてあり、最後につかんだホールドの番号がスコアとなります。
こちらも基本的にコースは競技の直前に初めて見て、その場で攻略法を考えるというルール。やはり頭脳と体力が問われる競技です。

スピード:タイムを競う

スピードは、壁を登る速さを競う競技
高さ15mで前傾5度、ホールドの位置も世界基準で決まっている壁をとにかく早く登ります。
予選はタイムレース方式。2回チャレンジしてより速いタイムが予選記録として採用されます。
そして決勝はトーナメント方式。1対1で対戦相手より先にゴールした方が勝ちとなり、初戦の勝者4名と敗者4名でトーナメントを組みます。
何よりも瞬発力が必要な競技です。

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東京オリンピックでのスポーツクライミング

パリオリンピックでの変更点をご紹介する前に、前回の東京オリンピックでの競技内容をおさらいしましょう。

3競技のコンバインド

東京オリンピックでのスポーツクライミングは、種目数が男女それぞれ1種目でした。このときの種目の呼び名は「コンバインド(複合)」。
スピード、ボルダー、リードの順に競技を行いそれぞれの順位を「掛け算」して、より数字の低い選手が上位になるというルールでした。

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【パリオリンピック】スポーツクライミングの内容

パリオリンピックではスポーツクライミングの種目が2つに増えました
つまり男子2種目、女子2種目です。
どのような種目になったのでしょうか。

3種類のコンバインドは廃止

まず、東京オリンピックで行われた3種類のコンバインドは廃止となりました。
コンバインドはクライミングの全ての資質を持った選手が勝つということで、最強のクライマーを決める形式なのですが、実はそのうちの1つは求められる能力が大きく異なります。
そのためそれぞれの競技で優秀な選手が埋もれてしまうこともあったのです。

スピードが独立

コースを読む力と持久力を問われるボルダーやリードと大きく異なるのが、スピード。同じコースを数秒で登るスピードは、純粋に瞬発力が求められ、選手の体格もかなり違います。
そこで今回は、スピードが別種目として独立しました。
前回は複合種目の1つだったために出場できなかったスピードのスペシャリストが出場できるようになったのです。

複合種目はボルダー&リード

競技内容は大きく異なりますが求められる能力が似ているボルダーとリードは、複合種目の「ボルダー&リード」という種目になりました。
こちらは1人の選手が両方の競技を行います。
日本人にはボルダーとリードが得意な選手が多く、今回は苦手なスピードの練習に割く時間を減らせるメリットがあります。

【パリオリンピック】ボルダー&リードのルール

パリオリンピックでのスポーツクライミングのうち、スピードのルールは変わっていません。
一方、ボルダー&リードは、順位の付け方も大きく変わりました。

順位の掛け算が廃止

東京オリンピックでの3種類のコンバインドでは、それぞれの順位を掛け算して最終順位を決定していました。
しかし今回2種類になったことで、掛け算式の順位決定方法は廃止となりました。
それは3つの競技なら同じ数字になることが少なくても、2つの競技の順位を掛けたのでは、2×6、3×4、1×12のように同じ順位になってしまうことが多いからです。

合計ポイントで順位を決定

その代わり、今回はボルダーとリードの両方で得点を獲得し、その合計点で最終順位が決定される方式になりました。
ボルダーは獲得したゾーンに応じてポイントを獲得。ただし途中で落下するとその回数×0.1ポイントずつ減点されます。
一方のリードはホールドを保持するたびにポイントが加算されていくルール。ホールドを保持できずタッチした場合は、0.1ポイント獲得となります。
ボルダーは4つのコースがあり、1コースにつき25ポイント。リードは完登すれば100ポイント入ります。つまりボルダーが最高100ポイントリードが最高100ポイント合計200ポイントになるのです。

まとめ

前回の2020東京大会で初採用されたスポーツクライミングは、2回目となるパリオリンピックで早くも大きなルール変更が行われました。
スピードが独立したことで、今回はスピードに特化した選手たちのより白熱した戦いが見られるはず。
今後、スポーツクライミングの知名度がさらに上がってくれば、ボルダーとリードもそれぞれ独立した種目になるかもしれません。

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でかむ

でかむ

スポーツで人生楽しむ自然派ライター

筋トレとアウトドアをこよなく愛するライター。某FM局の作家時代、筋トレマスターに師事し、トレーニングブログを3年間で100本以上執筆しました。

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