握力自慢でよく話題に出る「リンゴが潰せる」。
実際に見たことがある人は少ないのではないでしょうか。
しかし普段あまり使わない握力は、しっかり鍛えればかなりパワーアップするといいます。
では何kgまで握力をつければリンゴを潰せるようになるのでしょうか。
今回は、リンゴを潰せる握力について調査。
他にもどれくらいの握力なら何が潰せるか、人類最高の握力はどれくらいかについても調べてみました。
握力の平均
いきなり「リンゴを潰せる握力は◯キロ」と言ってもイメージできないはず。
そこでまずは令和4年度の体力・運動能力調査結果から、年齢別の握力の平均をご紹介します。
年齢別平均:男子
まずは男子の年齢別平均握力から。
12歳:24.69kg
13歳:30.21kg
14歳:34.53kg
15歳:36.54kg
16歳:38.58kg
17歳:40.66kg
18歳:39.52kg
19歳:39.64kg
20〜24歳:44.80kg
25〜29歳:45.84kg
30〜34歳:46.47kg
35〜39歳:46.44kg
40〜44歳:46.17kg
45〜49歳:45.73kg
50〜54歳:45.42kg
55〜59歳:44.49kg
60〜64歳:42.38kg
反復横跳びやシャトルラン、立ち幅跳びなどは17歳前後でピークとなるのに比べて、握力は30歳から34歳がピーク。その後もあまり下降していません。
男性のピーク時の平均は約46kgであることが分かります。
年齢別平均:女子
続いて女子の年齢別平均握力はこうなっています。
12歳:21.38kg
13歳:23.99kg
14歳:25.24kg
15歳:25.27kg
16歳:26.18kg
17歳:26.40kg
18歳:26.16kg
19歳:25.93kg
20〜24歳:27.35kg
25〜29歳:27.75kg
30〜34歳:28.05kg
35〜39歳:28.54kg
40〜44歳:28.38kg
45〜49歳:28.55kg
50〜54歳:27.34kg
55〜59歳:26.74kg
60〜64歳:26.27kg
女性の場合、ピークは35歳から39歳。
長い期間あまり変わらず、女性の平均は28kg前後となっています。
りんごを潰せる握力
では本題の「リンゴを潰せる握力」はどのくらいなのでしょうか。
実は必要な握力は、潰し方によって前後します。
まともに潰す場合
握力でリンゴを潰すと聞いて普通にイメージするのは、リンゴを手のひら全体で包むように持って、指全体の圧力で潰すというものではないでしょうか。
この場合は力が広く分散するため、かなりのパワーロスが起こることに。
リンゴが潰れるためには80kgの握力が必要と言われています。
一般男性のピーク時の二倍弱。女性なら常人の三倍ほどに鍛えないと潰せないことになるのです。
コツを使う場合
普通に持ってリンゴを潰すのはかなり困難。
しかしリンゴ潰しには実はコツがあります。
それは以下の4点。
・立って行い、肘を伸ばす
・ヘタのくぼみに親指を入れる
・指を少し立てる
・一瞬で力を入れる
立って行い、肘を伸ばすのは、少しでも力を入れやすくするためです。
くぼみに親指を入れるのは、割れやすい縦の芯部分に力を集中させるため。
指を立てるのは、同じ握力でも指全体で握って力が分散するより、指を立てて一点に力を集中させた方が破壊しやすいから。握りつぶすというよりは、指を食い込ませて割り、その勢いで潰すイメージです。
そして一瞬で力を入れるのは、その方がより大きな力を発揮できるから。じわじわ力を入れるよりも成功する可能性が上がります。
このようにしてコツを駆使した場合、リンゴが潰せる握力は60kg。
これなら鍛えれば到達できるかもしれません。
ただし食べ物を無駄にするのは御法度。潰したリンゴは美味しくいただくようにしてください。
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それぞれの握力で潰せるもの
ではどれくらいの握力があれば何が潰せるのでしょうか。
潰せるものに加えて、それぞれの握力でできることもご紹介します。
10〜30kg
握力が10kgだと、ペットボトルのキャップや牛乳パックが開けられるようになり、20kgなら柔らかく閉まった瓶の蓋を開けられるようになります。
30kgだと少し固い瓶の蓋が開けられるくらい。
つまり平均的な女性が瓶の蓋に苦戦するのは仕方がないと言えるのです。
40kg〜50kg
握力が40kgあれば、スチール缶の横の部分を半分ほど潰せるようになります。
握力のトレーニングのために実際に潰している人も。
そして日本人男性の平均を超えた50kgになると、スチール缶の横の部分を完全に潰せるようになります。
リンゴよりは簡単ですから、挑戦するならこの辺が良さそうです。
60kg〜70kg
握力60kgはコツを駆使すればリンゴを潰せるレベル。
縦に持った卵も指の腹を押し当てるように握れば60kgの握力で割ることができます。
また握力自慢でよく聞く「クルミを潰せる」という芸当も実はこのレベル。
日本でよく流通しているシナノグルミ(西洋グルミ)なら50kg〜60kgの握力で握り潰せます。
握力が70kgになると、少し指を立てるというコツだけでリンゴが潰せるように。
ここまでくればかなり自慢できるレベルですが、運動部で鍛えていれば、70kgに達する人も珍しくはありません。
80kg〜90kg
80kgの握力ならリンゴを普通に握って潰せることに。
90kgになると、スチール缶の硬い飲み口部分を潰すことができます。
またりんごよりも硬いジャガイモも握り潰せますし、殻が硬いオニグルミも潰せる可能性が出てきます。
100kg以上
握力が100kgを超えるのは日本中で数十人。
一般的な握力計は振り切ってしまうため、測定には油圧式握力計が必要となります。
有名なところでは室伏広治氏の握力が127kg以上。
しかし上には上がいて、スウェーデンのマグナス・サミュエルソンさんが記録した人類最高の握力は192kgだそうです。
ちなみにニホンザルの握力は30kgで、チンパンジーの握力は200kg、ゴリラの握力は500kgといわれています。
まとめ
80kgに達すればリンゴが潰せる握力。
鍛えるための道具として、片手で握って閉じるハンドグリッパーという運動器具があります。
そのハンドグリッパー、一般的には20kgや30kgを使いますが、アイアンマインドという有名メーカーには、さらにずっと上まで存在。
完全に閉じたと世界で6人だけが認定されている「CoCグリッパー」の最高強度No.4は約165kgにもなるのです。
そしてそれでは終わらないのが筋トレ業界。
世界最強のグリッパーである「BBグリッパー・ヘラクレス」という商品は、強度がなんと1088kgになるそうです。
どこまでも鍛えられる握力。
あなたも頂点を目指してみてはいかがでしょうか。
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