射撃競技と聞くと「クレー射撃」を思い浮かべる人も多いとは思いますが、実はクレー射撃と同様に人気な競技が「ライフル射撃競技」です。
日本では銃の取り扱いの規制が厳しく、経験することが少ないスポーツですが、世界的にかなり盛り上がりを見せているスポーツでもあります。
まずはライフル射撃がどういった種目があるのかを紹介します。
ライフル射撃競技を始めるために【種目編】
ライフル射撃は
・50mライフル3姿勢
・50mライフル伏射
・10mエアライフル
の3種目があり、オリンピック種目には【50mライフル3姿勢】、【10mエアライフル】の2種類が採用されています。
これらは各個人で射撃を行い、得点が高い方が勝ちとなります。基本男女は分かれていますが、ミックスチームも存在していて、オリンピック種目として採用されています。
ライフル射撃の姿勢は「立射」「膝射」「伏射」の3種類あります。
種目ごとでそれぞれ姿勢が異なります。
50mライフル3姿勢
「50mライフル3姿勢」はその名の通り、3つ全ての姿勢で小口径ライフルを使用して射撃します。
競技時間は3姿勢通しで、2時間45分の時間を要します。
50mライフル伏射
「50mライフル伏射」は、「伏射」で小口径ライフルを使用して射撃します。
競技時間は50分ほどです。
10mエアライフル
「10mエアライフル」は、「立射」で空気銃を使用して射撃します。
競技時間は1時間15分ほどです。
ライフル射撃競技を始めるために【歴史編】
次はライフル射撃競技を始めるために必要なことを歴史と共に紹介していきます。
ライフル射撃競技は火薬と鉄砲が発明されてから、ヨーロッパを中心に競技化が進められていきました。
1897年にフランスのリヨンで第1回世界射撃選手権大会が開催され、第1回のアテネオリンピック大会から正式種目として採用されています。
日本では1952年のヘルシンキ大会からオリンピックに参加しました。
そして、1992年にライフル射撃競技で日本人が初めてオリンピックの銅メダルを獲得しました。銃の取り扱いに厳しい日本でも、世界的に活躍しています。
第1回のアテネオリンピック大会のライフル射撃競技は、大口径ライフル銃を使用していましたが、現在では小口径ライフル銃を使用しています。
さらに、1984年のロサンゼルス大会からは空気銃の種目が追加され、現在のような形となっていきました。
ライフル射撃を始めるには?【費用と必要な免許編】
ライフル射撃競技を始めるためには、様々な準備が必要になります。
ふらっと明日から射撃場で練習するというわけには行きません。なぜなら、ライフル銃は一歩間違えれば大惨事となり、死亡事故になる可能性もあります。つまり、正しい知識と技術を学んで身につけた上で楽しむ必要があります。
まずは、ライフル銃を取得するまでのステップとその費用について紹介します。
初心者講習会の合格
まずは初心者講習会を受講する必要があります。
初心者講習会では、ライフルの基本的な使い方から、競技のマナーなど、基本的な知識を学ぶことが出来ます。
講習を受け、筆記試験に合格することで「講習終了証明書」が交付されます。
講習終了証明書は3年間有効です。
教習資格認定の申請
教習資格認定の申請には、日本スポーツ協会(前:日本体育協会)の推薦書が必要です。
そちらの申請が終わったら次のステップに進みます。
火薬類等譲受許可証の申請
射撃教習で使用する弾を購入するために、「火薬類等譲受許可証」の申請も行う必要があります。
申請後に交付された「火薬類等譲受許可証」は射撃教習終了後に返却します。
射撃教習受講資格認定書の受け取り
教習資格認定の申請をすると、射撃教習を受けるための「射撃教習受講資格認定書」が交付されます。
「火薬類等譲受許可証」「射撃教習受講資格認定書」が揃って初めて、射撃教習を受講することが出来ます。
射撃教習の受講
射撃講習は教習射撃指導員より、ライフル銃の取り扱いや打ち方の講習を受けることが出来ます。
その後、射撃場にて実際にライフル銃の射撃を行い、実技試験に合格する必要があります。この実技試験に合格すると、「教習終了証明」が射撃場から交付され、ライフル銃を所持する許可書の申請をすることが出来ます。
銃砲所持許可書が交付されたら、実際に銃を購入し受け取ることが出来ます。
銃を受け取った後は、点検のために14日以内に確認をしてもらう必要があります。
ライフル射撃を始めるには費用がどれだけ必要?
ライフル射撃を始めるために必要な費用は、講習の受講や試験や許可書の申請などで約60,000円弱くらいします。
さらに、ライフル銃は安いものでも100,000円程度、高いものであれば500,000円近くするものもあります。
購入する際は、専門的な知識を持っているスタッフに聞くといいでしょう。
ライフル射撃競技はとてもお金のかかるスポーツで、始めるにはまずここを突破する必要があります。
さらに、弾に関しては消耗品のため、常に購入し続ける必要があり、それをクリアすればライフル射撃の魅力にハマることが出来ます。
購入した後もしっかりと念入りに手入れをしておかなければ、暴発など甚大な被害が発生する可能性があるため、購入した後も抜かりなくチェックしましょう。
まとめ
今回はライフル射撃を始めるためにどうすればいいのか、その費用や免許、歴史について紹介しました。
中々馴染みのない競技ではありますが、とても歴史が古く魅力的なスポーツの1つです。
都心部では体験する場所が少ない競技ではありますが、猟が盛んな地域では体験できる場所が多くあります。
これから始める方は、基本的な知識や技術をしっかりと身につけた上で安全にライフル射撃競技を楽しんでください。
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