シャペウは、サッカーの足技のひとつです。
間近に迫ったディフェンスを抜くテクニックで、ペレやロナウジーニョ、ロマーリオが得意とした技。試合で成功すれば盛り上がること間違いなしの華麗な足技です!
今回は、実は技術手にはそれほど難しくないサッカーのシャペウをご紹介。
シャペウの種類や、使うべきシーン、技を覚えるためのコツ、練習法について分かりやすく解説します。
【サッカー】シャペウとは
シャペウとはもともとポルトガル語で「帽子」という意味。
少し古い日本語で、帽子のことを「シャッポ」などと言いますが、同じ語源です。
その帽子がなぜサッカー用語になっているのでしょうか。
サッカーにおけるシャペウ
サッカーにおけるシャペウは、ボールをすくい上げ、相手の頭上を越してかわすテクニック。
ボールを相手の頭上に被せるように通過させるため、帽子に例えられるのです。
【サッカー】シャペウを使うシーン
シャペウは相手ディフェンスが迫ってきて左右からは抜きにくいときに使うと効果的なテクニック。
では特にどのようなシーンで使えばよいのでしょうか?
ボールが浮いている
相手が迫っているのにまだボールが浮いている場合、左右から相手を抜くためにはボールを一度抑える必要があります。
しかしボールを抑えてコントロールするのは時間がかかるもの。そこで相手にディフェンスの時間を与えないためにあえてもう一度浮かせて頭上を抜くのです。
ゴール前
ゴール前ではディフェンスは距離を取らずに必ずボールにアプローチしてきます。シャペウはディフェンスとの距離があると反応されてしまいますが、ゴール前で相手が迫ると頭上を抜きやすく、しかも成功すれば大きなチャンスになるのです。
【サッカー】シャペウの種類
シャペウは相手の頭上を越すテクニックですが、蹴るときのボールの状態によって行うことは全く異なります。
その種類は主に3つ。それぞれをご紹介します。
浮き玉からのシャペウ
最も簡単なテクニックが、浮き玉からのシャペウです。
味方からの浮き玉のパスをリフティングのようにもう一度浮かせて、ディフェンスの頭上を抜きます。
浮いていた球をもう一度浮かせるため、難易度は低めです。
転がるボールからのシャペウ
地面を転がっているボールのシャペウは、ボールの底につま先を入れて浮かせます。
タイミングが難しく、しかも地面から急角度で浮かせるため、難易度が上がるテクニックです。
静止したボールからのシャペウ
静止したボールをいきなり浮かせるのはかなりの難易度。
実際は足裏で自分の方にボールを引き寄せてから、つま先で浮かせます。
転がしてしまえば、あとは上記のシャペウと同じ。自分でボールコントロールをしている分、難易度は少し下がります。
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【サッカー】シャペウのコツ
3つの種類があるシャペウ。実はコツをつかめば技自体はそれほど難しいものではありません。
続いてはシャペウでうまくボールを浮かせるコツをご紹介します。
浮き玉
浮き玉のシャペウは比較的簡単。しっかり足に当てて浮かせることができれば、軽い力でシャペウができます。
一般的にはインステップを使って浮かせるのがコツ。
しかし人によってやりやすい位置は違いますから、安定して浮かせられる足のポイントを見つけてください。
転がるボール
地面を転がっているボールを跳ね上げるときは、「膝抜き」を使うのがコツになります。
膝抜きはもともと古武術で使われていた技術です。股関節を脱力しながら前に曲げることで地面に押さえつけていた荷重を抜き、膝をカクンと曲げる動き。膝が浮くイメージになることで動きが素早くなり、フットワークを必要とする多くのスポーツや短距離走、スピードスケートなどにも広まっています。
シャペウでもこの膝抜きを利用。
股関節と膝を脱力した状態にしてから曲げた膝を一気に伸ばし、伸ばし切った瞬間につま先を上に向けて弾くと、簡単に浮き上がらせることができるのです。
静止したボール
静止したボールからのシャペウのコツも「膝抜き」。
足裏で自分の方にボールを引き寄せ、膝抜きで股関節と膝を脱力してから一気に伸ばして、つま先で蹴り上げます。
このときに注意すべきなのはタイミング。相手が目前に迫った瞬間に浮かせることでシャペウは効果を発揮します。
【サッカー】シャペウの練習法
シャペウは、①ボールを浮かせ、②相手を抜くというテクニック。
練習はその両方を行う必要があります。
基本:ボールをすくい上げる練習
まずはボールを浮かせる練習から行います。
すくい上げる感覚をつかむために、バウンドボールから始めるのが効果的。自分でボールをバウンドさせ、浮いた球をさらにすくい上げます。慣れてきたらリフティングからのすくい上げも練習。
次に静止したボールを足裏で引き寄せてからすくい上げる練習をします。これを繰り返せば、転がったボールからのシャペウもある程度は身についているはずです。
実戦:相手を抜く練習
一人ですくい上げができるようになってきたら、2人で練習。相手はパスを出したらそのままディフェンス役になってボールを奪いに行きます。
ここでもまずは簡単な浮き玉のパスから始め、次に転がすパス、静止したボールと段階を追ってレベルアップしていきます。
さまざまな状況を想定して練習しますが、その際に特に気をつけるのは、ディフェンスをいつ抜くかということです。
相手が反応できない距離とタイミングをしっかり測ることが重要。
練習相手は、ボールに迫るパターンと距離をとって待つパターンを織り交ぜると、正しい状況判断の訓練にもなります。
まとめ
ボールを浮かせて頭上を抜くシャペウは、コツを覚えて練習すればあまり難しくはないテクニックです。
しかし試合で成功すれば効果は絶大!相手は左右だけでなく上にも警戒が必要になり、かなりのプレッシャーになります。
タイミングの練習をしっかり行って、実戦で使えるシャペウをマスターしてください!
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