サッカーは時間内にどれだけ得点を入れるか・ゴールを決めるかを競うスポーツです。
そのため、時には相手チームと同点で時間切れになることもあります。
引き分けとして終わることができればいいのですが、トーナメント戦などは勝者を決定しなければなりません。
その時に行われるのが「PK戦」です。
サッカーの観戦やニュースなどで聞いたことや観たことがあるのではないでしょうか。
このシュート次第で、チームの明暗が分かれるシーンなどは見ている側も手に汗握ります。
今回はそんな手に汗握るPK戦について解説していきます。
PK戦とは?
PK戦とは通常の試合で決着が付かず同点になった場合、延長戦になるのですが、それでも決着が付かなかったときに勝敗を決めるために行われるものです。
試合中にも行われるペナルティキックを、両チーム5人ずつが交互に蹴り、相手よりも多く決めた方が勝ちとなります。
大会によってはPK戦が行われない、延長戦を行わずPK戦に突入するなど違いがあります。
トーナメント戦のようなどちらかが勝利したかを決めなければならない場合に行われます。
勝者を決める必要があるためPK戦を行いますが、PK戦に突入した試合は、公式戦上では引き分けと記録されます。
そのため、リーグ戦のような引き分けでも問題ない場合は行われない傾向があります。
PK戦の歴史
PK戦が導入されたのは1970年に開催されたワットニー杯「ハルシティ」と「マンチェスター・ユナイテッド」の試合です。
PK戦が導入される前は延長戦を繰り返す、後日再試合などの方法が取られていましたが、テレビ放送やチームのスケジュールなど、不都合な問題があったためPK戦が導入されるようになりました。
国際的な大会の決勝で初めてPK戦が行われたのは1976年のUEFA欧州選手権です。
FIFAワールドカップでは1978年の大会からPK戦が導入されました。
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PK戦の基本的なルール
PK戦の基本的なルールを解説します。
ボールはペナルティマーク上に置く
ボールはペナルティマークの上に置かなければなりません。
つまり、斜めから蹴るなどの行為は反則です。
助走は戻ることができない
キッカーは蹴るまでの助走で止まる・緩急をつけるなどの行為は許されていますが、助走をやり直すなど戻ることは禁止されています。
違反した場合、失敗扱いとされます。
キックフェイントを行なってはいけない
キッカーはボールを蹴る際にキックフェイントなどで脚を戻すことは禁止されています。
しかし、止める動作はOKとされています。
これを違反した場合、失敗扱いとされています。
PK戦の仕組み
PK戦の仕組みについて解説します。
PK戦に出場できるのはプレーしていた選手のみ
PK戦が行われることが決まった時点で出場していた選手のみ、PK戦に参加することができます。
つまり、控え選手が交代するなどは禁止されています。
そのため、延長後半の最後はPK戦に備えて、PK戦が得意なキッカーやGKを投入することは少なくないです。
PK戦に出る人数は少ないチームに合わせる
レッドカードなどでチームの人数が合わない場合は、少ないチームに合わせて人数を調整する必要があります。
PK戦の途中で負傷した場合も同様の対策を取ります。
蹴る順番はコイントスで決める
蹴る順番はコイントスで決定します。
コイントスで勝利したチームが先に蹴るか、後に蹴るのかを決定することができます。
PK戦は先攻が有利というデータが出ているためコイントスに勝ったチームは先攻を選ぶ傾向があります。
両チーム交互に5本ずつ蹴る
両チーム5本ずつでの成功数で勝敗が決まります。
つまり、連続ミスなどをすると3本目以降で勝利チームが確定することは多々あります。
勝負がつかなければサドンデス
5本ずつでも勝負がつかなかった場合はサドンデスになります。
そのため、PK戦が始まったら1人目から11人目まで蹴る順番を決めておく必要があります。
6〜11人目は5本で勝負がつかなかったときに蹴る可能性が出てくるということです。
11人目を蹴っても勝負がつかなかった場合は2巡目に突入します。
2巡目以降は1巡目と順番を変えてもいいとされているため、調子のいい選手を先に蹴らせることも可能です。
キッカーがボールに触れるのは1度だけ
キッカーがボールを蹴ることができるのは1度だけと決められています。
GKがセーブ、もしくはゴールポストやクロスバーに当たるなどで跳ね返ったボールを蹴ることはできません。
キーパーの規則
PK戦ではキーパーにもルールが存在しています。いくつか解説します。
ゴールライン上から前に踏み出してはいけない
キーパーはキッカーがボールを蹴る前にゴールラインから前に踏み出してはいけません。
蹴った瞬間であればいいのですが、その前に出てしまうとキッカーが外していても、やり直しになります。
待機時はペナルティエリア外で待つ
キーパーは味方選手がボールを蹴る際はペナルティエリア外で待機する必要があります。
これを違反した場合は、味方のキックが入っていたとしても失敗扱いとなります。
まとめ
今回は緊張の瞬間であるPK戦について解説しました。
PK戦はテレビなどで観戦しているときでも手に汗握ってしまうほどであるため、キッカーやGKの緊張は計り知れません。
ルールを知っていることで、サッカーの観戦がより楽しくなるので、この機会にぜひ覚えてみてください。
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