サッカーの試合で審判が提示するイエローカード。
1試合で2回出されると退場+出場停止になるほか、累積で出場停止となることもあります。
ではイエローカードの累積はいつ消えるのでしょうか?
今回は、イエローカードが消える条件や、その間の影響について調査しました。
イエローカードとは
イエローカードやレッドカードは主審が悪質な反則や非紳士的行為をした選手に提示するカード。
レッドカードは1枚提示されると退場となります。
一方のイエローカードは1人の選手が1試合で2枚出されると退場。
イエローカードが提示されるファウルには以下のようなものがあります。
・非紳士的行為
・反スポーツ的行為
・ゴール後の過度なパフォーマンス
・無謀なプレー
・相手のチャンスを潰すプレー
・反則を繰り返すプレー
このイエローカードはレッドカードとは違い、1試合ごとに消えてくれないのが特徴。
それが累積警告による出場停止というルールです。
【関連記事はこちら】⇩
・【ゲーゲンプレス】意味や種類について徹底調査!
・【ゴラッソ】意味や使い方を詳しく解説!
イエローカードの累積警告と消滅
ではイエローカードの累積は何枚になると出場停止になり、その累積はどのタイミングで消えるのでしょうか。
それはそれぞれのリーグや大会によって異なります。
Jリーグでの累積
Jリーグ(J1・J2・J3)では、累積枚数が4枚に達すると次の試合が出場停止になります。
さらに累積を重ねて次の4枚に達したら、2試合の出場停止。
累積しているイエローカードが消えるのはシーズン終了時点となります。
チームを移籍したら?
ではシーズン途中でチームを移籍したらイエローカードは消えるのでしょうか。
残念ながらJリーグ内での移籍ではイエローカードの累積や出場停止処分は消えません。
一方、海外など別リーグのチームに移籍した場合、イエローカードは消滅。
しかしシーズン内に別リーグに移籍し、またJリーグの別チームに移籍した際は、Jリーグの前チームでシーズン内に累積していたイエローカードや出場停止処分は復活してしまいます。
出場停止がシーズン終了時だったら?
では累積警告で出場停止が決まったのがシーズンの最終節だったら、処分はどうなるのでしょうか?
この場合、出場停止処分が1試合なら繰り越しはなし。
出場停止が2試合以上なら翌シーズンに繰り越すと決まっています。
天皇杯
天皇杯では累積枚数2枚で、次の試合が出場停止となります。
ただし準々決勝終了時にイエローカードの累積はリセット。
つまり準決勝で退場処分を受けない限り、決勝戦は出場停止の選手がいないベストメンバーで戦えることになります。
そして大会が終了するとイエローカードの累積や出場停止処分は消滅。
次の年の大会に影響することはありません。
ルヴァンカップ
ルヴァンカップは日本サッカー協会と日本プロサッカーリーグが主催している、Jリーグのチームが参加するカップ戦です。
こちらの大会では、グループステージとプライムステージ(決勝トーナメント)に分かれております。
グループステージでは、累積の枚数2枚で直近の同大会の試合が出場停止となります。
グループステージでの警告累積に関しては、プライムステージには影響しないようになっています。
FIFAワールドカップ
ワールドカップなどFIFAの大会では、基本的に累積枚数2枚で次の試合が出場停止に。
こちらも準々決勝終了時にイエローカードの累積はリセットされます。
ちなみにこのリセットは2006年まではグループリーグ終了時点で行われていました。
ところがその結果、準決勝で累積が2枚になり、スター選手が決勝戦に出られないことも。それではファンが納得しないということで現在の形になりました。
こちらのイエローカードの累積も、大会終了と共に消滅します。
プレミアリーグ(イングランド)
プレミアリーグは試合数ごとに累積枚数と出場停止期間が増えるのが特徴です。
・1〜19節は5枚で1試合出場停止
・20〜32節は10枚で2試合出場停止
・33〜最終節は15枚で3試合出場停止
15枚を超えると一度リセットして、また1枚からカウントします。
監督やコーチに関しては4枚で1試合、8枚で2試合、12枚で3試合の出場停止、16枚で公聴会に呼び出しと条件が厳しいのも特徴。
こちらもシーズン終了時点で累積したイエローカードは消滅します。
ラ・リーガ(スペイン)
スペインで行われている、ラ・リーガは1人が5枚累積してしまうと、1試合の出場停止となっております。
セリエA(イタリア)
セリエAは累積5枚で次の試合が出場停止に。
しかし一度累積警告による出場停止処分を受けると、次から出場停止となる枚数が4枚・3枚・2枚と減っていくのが特徴。
カードを頻繁にもらう「カードコレクター」と呼ばれる選手にとっては厳しいルールとなっています。
セリエAでもシーズン終了時点でイエローカードの累積は消える決まりです。
イエローカードの影響
イエローカードを1試合に2枚、または規定の累積枚数までもらってしまうと出場停止になるため、選手やチームには大きな影響が出ます。
選手への影響
イエローカードは1試合に2枚提示されると退場処分。
そのため1枚出された後は接触プレーに関してどうしても慎重になってしまいます。
相手の決定的なチャンスに本来なら反則覚悟で止めに入るところを躊躇してしまい、得点を奪われる可能性も。
相手チームもそれを見越して、イエローカードを出された選手や累積が溜まっている選手の周囲を利用してチャンスメークすることがあります。
チームへの影響
チームとしても想定していた選手に退場や出場停止の恐れがあるのは大きな痛手。
試合のキープレーヤーが大切な試合で出場停止にならないよう、イエローカードを提示された選手は早めに交代させるなど、選手の起用や戦術を変更することになります。
一方でその機会を任された若手が大活躍することも。
いずれにしても1枚のイエローカードが選手とチームに大きな影響を与えることになるのです。
まとめ
もらってしまうとさまざまな影響が出るイエローカード。
累積警告がギリギリまで溜まっている選手はどのような心理状態なのか、そのプレーの変化にも注目して観ると面白いかもしれません。
【関連記事はこちら】⇩
・【インテンシティ】意味やポイントを様々な角度から解説!
・【センターバック】役割や重要なポイントについて徹底調査!