Jリーグや海外のプロサッカーでは「移籍」というものが存在します。
大物選手が移籍するとなると、巨額のお金が飛び交うこともあり、大々的に世界ニュースとなります。
過去、たくさんの移籍がありましたが、その中でも「禁断の移籍」と呼ばれた移籍がありました。
サッカーファンであれば1度は聞いたことがあるのではないでしょうか。
今回はそんな世界的に注目が浴びる「禁断の移籍」について詳しく解説していきます。
サッカーの移籍とは
禁断の移籍を知る前に、サッカーの移籍とはどういう仕組みなのかを解説していきます。
移籍金
まずは移籍でよく聞く「移籍金」について解説します。
移籍金とは選手の年俸とは異なります。
年俸とは所属クラブから選手に支払われるお金のことであり、その選手の実力を示す数字でもあります。
それに比べて移籍金は、移籍先クラブが選手保有クラブに対して支払われるお金で、基本的には選手が貰う・支払うということはありません。
厳密に言えば、契約期間が残されている選手が移籍するとなった際の「契約違約金」としての役割を果たします。
欧州では選手と契約する際は複数年契約が当たり前です。
さらに、契約更新する際は満了になってからではなく、契約期間が残されている時点で契約更新します。
つまり、多くの選手は契約年数を残したままである場合が多いため、移籍する際は移籍金が発生するということになります。
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移籍形態
①クラブ間交渉
クラブ間交渉は選手保有クラブと移籍先のクラブが交渉し、同意が得られれば移籍するというケースです。
もちろん、これには両クラブだけでなく、選手の同意も必要になります。
移籍金は基本的に選手保有クラブの言い値で決まりますが、推定市場価格には大きく外れないようにする必要があります。
②契約解除違約金(バイアウト移籍)
選手が所属クラブと契約を結んだ際、その契約内に契約解除条項が記載されていることがあります。
これを「バイアウト条項」と呼びます。
この仕組みを利用して移籍することを「バイアウト移籍」と呼びます。
この移籍形態を利用するため、選手と移籍先クラブの同意があれば移籍は成立します。
つまり、設定されている契約解除金額が移籍先クラブより支払われれば、選手保有クラブは従わなければなりません。
③フリー・トランスファー
①と②は選手の契約期間が残っている場合の話です。
移籍金とは選手が所属クラブの契約期間中にもかかわらず移籍することになった場合に発生します。
契約満了となった選手は無所属扱いとなり、移籍金なしで獲得できます。
この移籍方法を「フリー・トランスファー」と呼びます。
この移籍は、ベテラン選手に多い傾向にあります。
禁断の移籍とは
では今回の本題である「禁断の移籍」とはどういうものなのでしょうか。
禁断の移籍は禁止されているものを犯すというものではなく、ファンの間でそう言われているものです。
禁断の移籍とは特定の地域間でライバル関係と言われているクラブへ移籍した場合に用いられています。
海外、特に欧州では熱狂的なサッカーファンが多く、ライバルチームに対する当たりは相当なものです。
応援していた選手が敵対するライバル関係にあるチームに移籍することで、「裏切り」と非難されることも多々あります。
禁断の移籍3選
過去、禁断の移籍と呼ばれた移籍について紹介します。
禁断の移籍①ルイス・フィーゴ
禁断の移籍といえば、FCバルセロナからレアル・マドリードに移籍した「ルイス・マドリード」がまず頭に思い浮かぶのではないでしょうか。
FCバルセロナとレアル・マドリードはライバル関係にあり、その一戦は「クラシコ」と呼ばれるほど注目を浴びる試合になるほどです。
1995年にFCバルセロナに移籍したルイス・フィーゴは5シーズンプレーし、キャプテンも務めるほど活躍していました。
しかし、2000年にレアル・マドリードへ約78億円で移籍することになりました。
移籍後、初めてのFCバルセロナ対レアル・マドリード(クラシコ)で猛ブーイングを浴びることになります。
コーナーキックを蹴るときには瓶やペットボトル、子豚の頭なども投げ込まれる事態となりました。
禁断の移籍②ロビン・ファン・ペルシー
2012年アーセナルからマンチェスター・ユナイテッドに移籍した名ストライカーである「ロビン・ファン・ペルシー」も禁断の移籍で物議を醸しました。
アーセナルのストライカーとして才能が開き、2011-2012シーズンには30ゴールを叩き出し得点王に輝きました。
しかし、翌シーズンに覇権を争うマンチェスター・ユナイテッドへ移籍することになります。
トップエースの裏切りにサポーターから非難轟々で、名前の入ったユニホームが焼かれる儀式まで行われたほどです。
禁断の移籍③ルイス・エンリケ
スペイン代表を率いているルイス・エンリケ監督は現役時代に禁断の移籍として話題となりました。
ルイス・エンリケはレアル・マドリードで1992年から5シーズン、プレーしましたが、守備的なポジション起用に不満を抱き、1996年の夏に宿敵であるバルセロナへ移籍することになります。
もちろん、この移籍にレアル・マドリードサポーターは猛反発することになります。
非難が飛び交い、話題となりました。
しかし、ルイス・エンリケはそれまでの不満を晴らすように初年度に17ゴール、2年目には18ゴールを記録し、その後もキャプテンとして活躍することになりました。
まとめ
今回は禁断の移籍について解説しました。
選手として大きな選択である移籍はサポーターにも大きな影響を与えます。
今後、どのような選手が移籍し、活躍するのか楽しみです。
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