卓球に挑戦しようと思った人がまず戸惑うことになるのが、ラケット。
明らかに形の違うものがあって、どう持てばいいのかも分からないということになりがちです。
初心者はどうやってラケットを選べば良いのでしょうか?
今回は、卓球ラケットの種類をご紹介。特徴やルールについても解説します。
【卓球】ラケット 主なルール
種類の前に、まずはラケットに関するルールから。
多くのスポーツでは使用する道具に規定があります。
では卓球のラケットにはどのような決まりがあるのでしょうか?
表示
遊びならともかく、試合で使う卓球のラケットには、「J.T.T.A.A.刻印」と「メーカー名」の表示が必要です。
J.T.T.A.A.は、Japan Table Tennis Association Approvedの略。
「日本卓球協会公認」のことで、国内の大会ではこの公認ラケットしか使えません。
つまりとりあえず難しいことを考えなくても、公認ラケットならルールはクリアしていることになります。
大きさ
卓球のラケットに大きさの規定はなんと全くありません。
どれほど大きくても問題なし。
しかし大き過ぎるとスイングが難しくなるため、市販のサイズが合理的だと言われています。
一般的には攻撃的な選手向けラケットの打球面サイズは、157×150mm。
守備的な選手向けラケットは少し大きめの165×155mmが基準です。
【関連記事はこちら】⇩
・【卓球】ラバーは3種類!特徴や選び方についてご紹介!
・【卓球】サーブの種類一覧|各回転・かけ方の特徴を解説!
その他の規定
ラケットに関する規定のその他は、ほとんどがラバーに関するものになります。
「色は赤と黒」「打球面に対して2mm以上大きくても小さくてもダメ」「厚さは接着層を含めて4.0mmまで」「表面の光沢は基準以内であること」「補助剤や有機溶剤性接着剤は禁止」など。
ラバーは球筋の変化などに直結するため、基準は厳しくなっています。
【卓球】ラケット シェークハンドラケット
シェークハンドは握手をするようにグリップを握るラケットです。
トッププロをはじめ、現在では8割以上の卓球選手や愛好家がこのタイプを使用していますから、この後に紹介するペンホルダーラケットとどちらにしようか迷ったら、シェークハンドの方が無難かもしれません。
性質の違うラバーを両面に貼り、表と裏で打ち分けられるのが特徴。
バックハンドを打ちやすいのもメリットです。
グリップの形で主に3つの種類に分けられます。
ストレート
ストレートはグリップが付け根から先端まで一直線の形です。
癖がないためオールラウンドなプレーが可能ですが、全体に太いグリップになり、しっかり握っていないと抜けやすいことも。
手が大きく、比較的握力のある中級者以上に向いた形状となります。
フレア
フレアは付け根から先端に向かって広がっているグリップです。
持ち手が細めなため、手が小さい人でも握りやすく、フィット感が高いのが特徴。
初心者にも向いた形状となります。
アナトミック
アナトミックはグリップの中央部分が膨らんだ形。
ラリー中の安定感が高くなりますが、このタイプのグリップを採用しているラケットはあまり多くありません。
【卓球】ラケット ペンホルダーラケット
ラケットの種類の中でも昔から卓球をしていた日本人に馴染み深いのは、ペンホルダー型。
その名の通りペンを持つように握るラケットです。
しかし実はその種類は1つではありません。
日本式ペンホルダー
日本式ペンホルダーはグリップ部分が大きく突き出した形。
そこに人差し指を引っかけて握ります。
重量が軽めで、素早くスイングできるのがメリット。
シェークハンド型よりも強烈なフォアハンドを打ちやすくなります。
しかしラバーを表面にしか貼れないので手をひねることになり、バックハンドの強打ができないのが弱点です。
中国式ペンホルダー
中国式ペンホルダーは、シェークハンドラケットのグリップを短く切り落としたような形。
近年はペンホルダー型を使う選手でもこの中国式が主流となっています。
ペンを持つように握りますが、ラバーを2枚貼るのが特徴。
その分重量は増えますが、シェークハンドのようにバックハンドを打つこともできるのが強みです。
反転式ペンホルダー
反転式は、ペンホルダー型を反転して両面使えるようにグリップがえぐれているのが特徴。
表と裏に特徴の違うラバーを貼り、反転させて使うことで多彩なボールを打つことができます。
ラバーの特性を理解して使い分けるなど初心者には難易度が高いのも事実。
中級者以上に向いているラケットだといえます。
【卓球】ラケット 素材による違い
卓球のラケットは形状のほか、素材によってもその特性が大きく変わってきます。
それぞれの素材にはどのような特徴があり、どのようなプレーに向いているのでしょうか?
合板
合板は複数の板を貼り合わせたもの。
3枚・5枚・7枚など貼り合わせる枚数にも種類があり、枚数が多いほど重くなる代わりに反発力も高くなります。
価格も比較的安く、初心者でも使いやすいのはこの合板のタイプになります。
単板
日本式ペンホルダーで使われることが多いのは、1枚の板から作る単板ラケット。同じ単板でも板が厚くなるほど重量と反発力が増します。
使われる木は檜(ひのき)が一般的。
合板に比べると柔らかい打球感となります。
その中でも木目が打球面に対して垂直になった柾目は弾きがよく、垂直でない斜目はあまり弾まないのが特徴。
少ないながらも桂(かつら)の木を使うことも。
こちらは球離れがよく硬い打球感となります。
特殊素材
板の間にカーボンやファイバーなどのシートを挟んで性能を高めたラケットもあります。
素材によって反発力を高める、球持ちを良くするなど、性能もさまざま。
トップ選手の多くがこのタイプを使用しています。
まとめ
卓球のラケットは、まずシェークハンドかペンホルダーか、大きく2種類から選ぶことになります。
そしてシェークハンドならグリップの形状、ペンホルダーなら日本式か中国式かなどを選択。
さらにプレースタイルによって打球面の大きさや素材を選ぶことになります。
大きさや素材などを最初から決めるのは無謀。
初めはラケットを借りるか標準的な安いラケットを買って練習し、自分に合ったタイプを探っていくのがお勧めです。
そして自分のプレースタイルが決まってきて本格的にマイラケットを購入しようと思ったら、ラバーの選択も重要。
これについては別の記事で詳しくご紹介します。
【関連記事はこちら】⇩
・【卓球】コツを9つご紹介!初心者でもできる基本テクニック!
・【卓球】サーブのルール・打ち方を調査!6つのポイントを押さえよう