格闘技と聞いて、あなたはどんな種目を思い浮かべるでしょうか。
格闘技は大きく分けて3種類あり、「打撃系」「組み技系」「総合系」に分かれます。
打撃系であれば、パンチ・キック・膝・肘を使う行為など、組み技系であれば、投げ技、寝技、関節技、絞め技など、総合系は目突き・噛みつき・後頭部の打撃などの危険な行為を除き、打撃系と組み技系の両方の技を複合した種目です。
種目名で言えば以下の通りです。
・打撃系：ボクシング、キックボクシング、空手、テコンドー、ムエタイ
・組み技系：グラップリング、ブラジリアン柔術、柔道、相撲、レスリング、サンボ
・総合系：MMA、修斗、大道塾空道、ヨーロピアン柔術
今回の主題であるムエタイは打撃系の分類に所属します。
ムエタイはどういうものなのか、また、最強と言われた選手にはどんな選手がいたのでしょうか。
解説していきます。
ムエタイとは
ムエタイとはタイの国技に指定されている格闘技です。
ムエタイ選手は「ナックモエ」と呼ばれます。
タイ語の発音では「ムアイタイ」の方が近いですが、日本では英語での発音に近い「ムエタイ」の発音・表記が定着しています。
ムアイを直訳するとクメール語で「1」を起源とし、1対1の格闘を意味しています。
日本ではタイ式キックボクシング、タイ式ボクシングとも呼ばれることがありますが、キックボクシングは空手・ムエタイ・ボクシングなどを元に日本で作られたものであるため、順序としては逆とされています。
ムエタイは「立ち技世界最強」と称される格闘技であるとされていますが、ボクシングのような激しい撃ち合いはあまりありません。
ムエタイ選手のレベルが高く、拮抗すればするほど、そのような状況になるとされており、それは攻撃を喰らってしまうとそのままKOとなってしまうほどの威力があるからと言われています。
激しい撃ち合いを求めていると興冷めしてしまう可能性もありますが、ムエタイの会場は熱気に溢れています。
その理由として、興行が賭けによって成り立っているという点が挙げられます。
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ムエタイの歴史
ムエタイはインドの格闘技である「カラリパヤット」が伝わって形成されたとされています。
戦争の時に古式ムエタイが大きな役割を果たしたとされており、その後、近代ムエタイが興行として盛んになりました。
ムエタイの技
ムエタイの技は「首相撲」と呼ばれる「クリンチ」のようなものがあり、その状態から肘打ちや膝蹴りなども認められています。
ムエタイの技は以下の通りです。
・トイ（パンチ）
・タッマラー（縦肘打ち）
・パンソーク（肘打ち）
・パンソーク（肘打ち）
・ジャブ・ガ・ムエイ（ジャブ）
・テッ（回し蹴り）
・ムエタイの回し蹴り
・ムエタイの上段蹴り
・ムエタイの中段蹴り
・ムエタイの下段蹴り
・テッカンコークワァー（右ハイキック）
・テックワァー（右ミドルキック）
・テッカークワァー（右ローキック）
・テッカンコーサイ（左ハイキック）
・テッサイ（左ミドルキック）
・テッカーサイ（左ローキック）
・ティップ（前蹴り）
・テンカウ（組んでいない状態での膝蹴り）
・ティーカウ（組んだ状態での膝蹴り）
・カオコー（首相撲から膝の内側を当てる蹴り）
・モエパン（首相撲）
・ヨッパン（スネによる蹴りの防御）
・チャップカー（ミドルキックを背面でキャッチする防御）
・ヨー（上体を反らすことによる打撃の回避、スウェーバック）
ムエタイ最強選手：現役
立ち技最強格闘技と呼ばれるムエタイの中でも「最強」という評価をされのは、どのような選手なのでしょうか。
センチャイ・PKセンチャイジム
【個人プロフィール】
・生年月日：1980年7月30日
・出身国：タイ
・通称：ムエタイの生きる伝説
・身長：170cm
・体重：60kg
・階級：フライ級、バンダム級、フェザー級、ライト級、ウェルター級
「ムエタイの生きる伝説」という通称で呼ばれているセンチャイ・PKセンチャイジムはプロボクサーからムエタイ選手に転向しています。
ルンピニー・スタジアム認定4階級王者となり、タイではあまりにも強すぎることから、同じ体重の対戦相手では相手にならず、常にハンディキャップマッチで試合が行われる異例の選手です。
ブアカーオ・ポープラムック
【個人プロフィール】
・生年月日：1982年5月8日
・出身国：タイ
・通称：ムエタイ最強伝説
・身長：174cm
・体重：68kg
・階級：ミドル級
ムエタイとキックボクサーを兼任するブアカーオ・ポープラムックは「ムエタイ最強伝説」「ザ・パーフェクト」と呼ばれるほど、強い選手です。
ムエタイ直伝の首相撲からの膝蹴りを得意とする選手ですが、K-1参戦後にボクシング技術も向上させ、更なる飛躍を遂げました。
ロッタン・ジットンムアンノン
【個人プロフィール】
・生年月日：1997年7月23日
・出身国：タイ
・通称：破壊神
・身長：168cm
・体重：59kg
・階級：フェザー級、フライ級
日本国内の格闘技を知っている人であれば知らない人はいないだろうというくらい有名な那須川天心と対戦し、話題となったロッタン・ジットンムアンノンもムエタイ選手です。
完全なるインファイターとして、驚異的な身体の打たれ強さを持っており、あの那須川天心のパンチを打ち込まれても動じない頑丈さを見せました。
今後、日本選手と対戦するのか期待される選手です。
ムエタイ最強選手：歴代選手
ムエタイの長い歴史の中で、史上最強と言われた選手が存在しました。
ディーゼルノイ・チョータナスカン
【個人プロフィール】
・生年月日：1961年12月27日
・出身国：タイ
・通称：天を突くヒザ蹴り
・身長：188cm
・体重：61kg
・階級：ライト級
ムエタイ最強選手を紹介する上で「ディーゼルノイ・チョータナスカン」は必ず話題となる選手です。
ディーゼルノイ・チョータナスカンは現役時代、圧倒的な強さを誇り、対戦相手がいなくなったことで引退するといった異例の引退となりました。
「引退せずに現役を続けていたらどうなっていたのか？」
ムエタイファンからすればとても心残りとなってしまったのではないでしょうか。
まとめ
今回はムエタイ最強選手について紹介しました。
立ち技最強格闘技と評される「ムエタイ」。
今後、どんな選手が登場し、日本選手と対戦するのか、注目していきたいところです。
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