卓球のラバーには多くの種類があります。
卓球のラケットをよく知らない人でもよく分かるのは、ツブツブとツルツルのラバーがあること。
ツブツブはよく引っかかって回転がかけやすそう、ツルツルは滑って回転がかかりにくそうと思いがちですが、実はそうではないのです。
今回は、卓球のラバーの種類や特徴をご紹介。
いったい何種類のラバーがあるのか、それぞれの特徴はどうなっているのかを解説します。
マイラケットを作るときのラバー選びの参考にしてください。
【卓球】ラバーに種類がある理由
卓球のラケットに貼るラバーには、なぜいろいろな種類があるのでしょうか。
それは卓球にはさまざまなプレースタイルがあるからです。
積極的に攻撃を仕掛けていく「攻撃タイプ」、いろいろな打法を交ぜる「オールラウンドタイプ」、カットで守備をしながら相手を翻弄する「守備タイプ」など。
それぞれのスタイルの中でも打ちたい球の種類は異なり、打ちたい球種に合わせたラバーが研究・開発されてきました。
初心者を脱して自分のプレースタイルを見つけた人なら、自分に合うラバーを選ぶことでより長所を伸ばすことができるのです。
ラバーの種類は5つ!
卓球のラバーの種類は、大きく分けると5種類になります。
・裏ソフトラバー
・表ソフトラバー
・粒高ラバー
・アンチスピンラバー
・一枚ラバー
以下、それぞれの特徴を解説しましょう。
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【卓球】ラバーの種類①:裏ソフトラバー
卓球ラケットの構造は、木の板の上に衝撃吸収のスポンジを貼り、その上にラバーを貼るのが一般的。
スポンジの上に貼るラバーはどれもツルツルの面とツブツブの面があります。
ツブツブの面の方がソフト。その粒をスポンジ側に向け、ツルツルの面を表に出したものが裏ソフトラバーです。
裏ソフトラバーの特徴
ラバーの表面が平らでツルツルしているのが裏ソフトラバー。
ツルツルで一見滑りそうですが、この面がボールと広く接するため摩擦力が高く、実は回転をかけやすいのが特徴です。
ボールのコントロール性にも優れていてある程度スピードも出しやすく、プロも含めて現代の卓球で最もよく使われるラバーとなっています。
裏ソフトラバーの種類
裏ソフトラバーは粘着性などの特性を変えることで、さらに細かく分類することができます。
バランス重視型
ボールのコントロール性能や回転のかけやすさなどバランスを重視したタイプ。
卓球初心者にも向いています。
ハイテンション型
ラバーにテンションを与えているタイプ。
ボールのコントロールに技術が必要となる代わりに高い弾性と摩擦力を追求しています。
スピードが出やすく回転もかけやすいのが特徴。
粘着型
表面に粘着性を持たせることで、ボールの回転数を重視したタイプ。
ラバーが重くなりボールも弾みづらいなど癖がある反面、回転はよくかかります。
コントロール型
反発力や摩擦力を低くし、ボールの弾みを抑えたタイプ。
スピードが出にくい代わりにコントロールがしやすくなります。
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【卓球】ラバーの種類②:表ソフトラバー
表ソフトラバーは、表面がツブツブになっているラバー。
スポンジ側にツルツルの面を接着しています。
表ソフトラバーの特徴
粒がボールと当たるため一見よく回転がかかりそうですが、それは間違い。
ボールへの接地面が少ないため裏ソフトラバーよりも摩擦力が落ち、逆に球離れが早くなります。
そのためスピードを出しやすいのが特徴。
また接地面積が少ないため相手ボールの回転の影響を受けづらいというメリットもあります。この特徴を活かして、相手のボールの回転を残したまま返球することも可能です。
表ソフトラバーの種類
表ソフトラバーには、粒の並び方などで2つのタイプがあります。
スピード系表ソフト
粒の配列が縦並びになっているものがスピード系。
その名の通りスピードが出やすく直線的な弾道で、相手ボールの回転を残す返球を得意としています。
相手の攻撃をブロックして返すプレーに向いたラバーです。
回転系表ソフト
回転系表ソフトは粒が横に並ぶのが特徴。
粒の大きなラバーもこちらのタイプです。
表ソフトラバーの中では回転もかけやすく、バランスを重視。
そのため裏ソフトラバーに慣れた選手も乗り換えやすくなります。
【卓球】ラバーの種類③:粒高ラバー
粒高ラバーは表ラバーの粒を高くしたタイプ。
近年では使う人が減っているラバーになります。
粒高ラバーの特徴
粒高ラバーはラバーの長い粒が曲がることで相手の打球のスピードを抑えて返せるのが特徴。
しかも粒が曲がって戻るときに、相手が打ってきた打球と逆の回転が自然にかかります。
相手が上回転なら下回転、相手が下回転なら上回転、相手が横回転なら逆向きの横回転に。また打ち返したときには無回転になることもあり、予測不可能な動きをするナックルボールになります。
このような特性を活かせるのは、ブロックで返球するプレー。
相手のボールの勢いを抑えることで、こちらから回転をかけなくても返しやすくなります。
そして最大のメリットは使う人が極端に減っていること。
粒高ラバーからの返球に慣れていない人が多いため、逆回転の返球で翻弄できる可能性があるのです。
【卓球】ラバーの種類④:アンチスピンラバー
アンチラバーは、一見すると裏ソフトラバーのように見えるラバー。
裏ソフトラバーの一種と考える人もいますが、表面が違います。
アンチスピンラバーの特徴
アンチスピンラバーは、その名の通りボールに回転をかけないラバーです。
表面が非常にツルツルになっているため回転がかからないのが特徴。つまり相手ボールの回転の影響を受けないことにも繋がります。
これはラバーにアンチ加工という表面加工が施されているから。ボールがラバー表面でスリップし、回転をかけられないのです。
しかし最近は、ドライブやカットなどボールに回転をかける技術が主流。そのためアンチスピンラバーを使用する選手は減少し、取り扱う店舗も減っています。
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【卓球】ラバーの種類⑤:一枚ラバー
一枚ラバーは表ラバーや粒高ラバーのスポンジがないタイプです。
一枚ラバーの特徴
スポンジがないため衝撃を吸収せず、直接板で打っているような打球感になります。
スポンジがないために安定感が低く、球離れが早いためボールの扱いは難しいのがデメリット。
ただし変化球が強烈に曲がり、しかもイレギュラーも多いため、ハマれば強烈な武器になるのが特徴です。
今ではマイナーな存在ですが、昔から慣れている人には手放せないラバーとなっています。
まとめ
凝り始めると沼にはまるとも言われ、それがまた楽しくもあるラバー選び。
沼にはまった方はマイナーラバーを試してみるのも良いかもしれません。
進化が激しく、ルールの改正も度々行われている卓球のラバー。
今後はさらにユニークな特徴を持ったラバーが登場し、沼は深くなっていくかもしれません。
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