野球のバッティング練習で行うティーバッティング。
素振りやトスバッティングなどと並んで一般的な練習法ですが、ピッチャーが投げないボールを打つことにはどのような意味があるのでしょうか。
今回は、ティーバッティングのさまざまな練習方法とその効果を徹底調査しました。
【ティーバッティング】とは
ティーバッティングは、軽くトスされたボールを打つ練習。
トスではなくスタンドの上に置いたボールを打つティーバッティングもあります。
トスバッティングとの違い
トスしたボールを打つということでトスバッティングと混同されがちですが、トスバッティングとティーバッティングには大きな違いがあります。
ティーバッティングは斜め下からトスされたボールを全力でスイングして打つ練習。
これに対してトスバッティングは、少し離れた距離からピッチャー役が軽めに投球したボールを、ワンバウンドでピッチャーに返るよう弱く打ちます。
つまりトスバッティングは、軽くミートする感覚を養うもの。
バットコントロールを向上し、バットの芯でボールをとらえて、狙った方向に打つ練習になります。
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ティーバッティングの意義
軽くミートさせるトスバッティングとは違い、ティーバッティングは全力で打ち込むのが特徴。
この練習には以下のような意味があります。
・最もパワーが出るミートポイントを確認する
・バッティングフォームを固め、試合で崩されたフォームを修正する
・スイングスピードを上げる
試合で良いバッティングをするためには、最もよく飛ぶバットの軌道で、タイミング良く、自分のミートポイントでボールをとらえる必要があります。
そのためにはゆっくり飛んでくるボールを打つティーバッティングが最適。
間違っている部分を修正、正しいフォームを確認し、それをしっかり意識付けすることができるのです。
【ティーバッティング】練習方法と効果
ひとことでティーバッティングといっても、さまざまな練習方法があります。
それぞれに狙う効果が違うため、複数の練習を行うのが効果的です。
基本のティーバッティング
バッターの斜め45度からトスされたボールを打つティーバッティングです。
最も基本的な方法ですが、最初は斜め前からくるボールに慣れず、打ちにくいと感じるかもしれません。
この練習は、理想的なフォームの確認のために行います。
バッティングフォームが崩れていないか、バットの芯でボールをとらえているか、ネットに向かってボールが真っ直ぐ飛んでいるかを確認しながら行ってください。
正面からのトス
バッターの正面からトスしたボールを打つティーバッティングです。
投げ手を守る頑丈なネットが必要ですが、正面からのトスなら実戦に近いボールを打つことができます。
この練習ではコースごとの打ち分けや、ボール球を見逃す感覚も磨くことが可能です。
ロングティー
ロングティーはネットに向かって打つのではなく、グラウンドの方向に打つティーバッティングです。
目的は遠くに飛ばすこと。
どのスイング、どのタイミングならボールがよく飛ぶのかを確認しながら行い、効果的に飛ばすバッティングフォームを身につけます。
ボールにバックスピンをかけるよう意識すると距離が伸びやすくなるはずです。
連続ティー
連続してトスされたボールを次々に打つティーバッティングです。
連続で行うことでスイングスピードが向上し、筋力がつくと言われています。
また体の軸がぶれにくくなるという効果も。
それ以上に体力的に厳しい練習で、スタミナをつけるのも大きな目的です。
一方で下半身を使わない手打ちになりやすいというデメリットも。
この練習は、身体全体を使っているか確認しながら行うようにしてください。
歩きティー
トスされるボールに向かって歩いてから打つティーバッティングです。
右打ちなら右→左→右→スイングという順。
投げ手とタイミングを合わせて行うことが重要です。
目的は体重移動の感覚を身につけること。
スイング直前の3歩目の足に意識的に体重を乗せることで、バッティングに重要なタメをつくる練習になります。
【ティーバッティング】ティースタンドを使った練習
誰かにトスをあげてもらわなくてもできる練習が、ティースタンドを使った置きティーです。
止まっているボールを打つことができるので、ティーバッティングが苦手な初心者にもお勧め。
また高さや距離を変えて打ってみることで、自分が打ちやすいミートポイントや理想のスイングを見つけやすくなります。
ティースタンドの位置は、右打者なら右足、左打者なら左足の股関節の前が基本。
コースは最初のうちは真ん中に設定し、打ちやすい高さに調整します。
ティースタンドを使う場合は、ライナー性の強い打球を意識することが重要。
上体を後ろに残して振りぬくのがコツです。
まとめ
ピッチャーからの生きたボールではないからあまり意味がないと言われることもあるティーバッティング。
しかし正しいバッティングフォームやミートポイント、タイミングを確認し、意識付けする効果は高いとも言われています。
ティーバッティングをうまく練習に取り入れてバッティング技術の向上を目指してください。
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