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女子サッカーのこれからについて【くぼっちコラム】

いつも記事を読んでいただき、ありがとうございます。今回は、「女子サッカー」についてです。
女子サッカーについては、自分が今まで関わってきました。また、新たに自分で女子クラブを立ち上げるということもあって、男子サッカーと同じくらい、ひょっとしたらそれ以上の思い入れを自分の中で感じています。
以前から、女子サッカーが盛んになれば、その国のサッカー文化の繁栄に繋がっていくと本気で思ってきました。
そんな壮大なことから、自分が思う勝手な女子サッカー改革案まで、これから何回か書くであろう女子サッカーについて、今回はその導入として、ライトに書いてみたいと思います。

女子サッカーがサッカー文化の繁栄に繋がっていく

女子サッカーが盛んになることが、その国のサッカー文化の繁栄に繋がると思っています。

まず必要なことは、女子サッカーの競技人口を増やすこと。
女子サッカーの選手人口が増えれば、それは必然的に「サッカーやってた女性」が増えることになりますよね。
それが中学までなのか、高校や大学までなのか、それともプロまでいくのか、草サッカーとして続けてくれるのかは、様々でしょうが、サッカー経験者の女性が増えるということは、それは「サッカーやってたお母さん」も増える、ということです。

今はまだ「サッカーやってたお父さん」の方が圧倒的に多いですが、これがだんだんと「サッカーやってたお母さん」も増えていけば、家庭のお財布を握るのは大抵がお母さんでしょうから、息子や娘にサッカーやらせようと思うご家庭もきっと増えるのではないかと。

これまではお父さんが「サッカーやらせたいから」子どもにやらせていたご家庭が多かったけれど、ご両親揃ってサッカー経験者というご家庭が今後もっと増えてきたら、子どもにサッカーやらせる率は確実に増えるでしょうし、サッカー関連にお金を落とす割合も、今よりもっと増えてくるでしょう。

サッカー文化の繁栄に繋がるというのは、そういうことです。
さらに、例えば一緒にサッカーの試合をスタジアムに観に行ったお母さんが
「あぁ、今のは判断のミスやな。お母さんならあそこはこうするわ」
「今のは1タッチでさばくべきやったな」
などと、カッコよく解説したりなんかして。そんな光景、最高にクールじゃないですか。

これまでとこれから

2011年、なでしこジャパンがW杯で優勝したとき、自分も含め多くの女子サッカー関係者がこう思いました。「ここから日本の女子サッカーは新たな時代に入るぞ、きっと一気に盛り上がる!」と。

しかし残念ながら、女子サッカーの競技人口はさほど増えず、小学生までの間はサッカーをしている女の子も多いけれど、中学生になると学校に女子サッカー部はまずないし、クラブチームの数も限られているのでサッカーから離れてしまう、という女の子がとても多いというのが現状です。

そのため、とにかく今はサッカー協会もそして僕ら現場サイドも、女子サッカーの競技人口を増やすことにまずは注力していきたいものです。

なぜ女子の競技人口が思うように増えなかったのか、そしてどうすれば人口が増えるのかという観点については、今後また別の機会にしっかり書きたいと思っています。
2021年9月からは初のプロリーグ・WEリーグも始まりましたが、まだまだ課題たくさん、観客動員もメディアからの注目度も、期待していたようには盛り上がっていません。

「女子がサッカーを続けていても、先が見えないから夢がない」と、よく言われました。
でも今は、WEリーグという夢の舞台がようやくできた。
偉い人たち、どうにかしてよ!と文句を言う前に、現場で動く僕らこそがその責任を担うのだと自覚して、まずは自分の周りから、女子サッカーを盛り上げるために頑張っていこうと思っているところです。

勝手な改革案

「女子サッカーは男子と比べてスピード感や迫力がないから面白くない」
これは、昔からよく言われることです。

確かにそれは間違いないでしょう。でもそれはもう、男子と同じ条件でサッカーをやっている以上、仕方のないことなんですよね。

でも、やっぱりスピード感や迫力は魅力の一つでもあるので⋯

いっそのこと、いろんなもののサイズを変えてしまえばいいのに、と思ってます。

① ピッチのサイズをひと回り小さくする。
・ゴールに近づく回数やスピード感も増え、迫力も増すのでは。

② ボールを、5号球ではなくてもう少し小さいサイズにする。
・4号だと小学生と同じになっちゃうので、女子用の4.5号をつくる。

③ 試合時間は45分ハーフではなくて、40分とか、20分ずつのクオーター制にする。

④ ピッチサイズを小さくするなら、それに合わせて人数も9人制に減らす、など

あまりに大胆だし馬鹿げた話だ!と思われるかもしれませんし自分で言っておいて自分でもそう思いますが、いっそ改革するならば、これくらいはドラスティックにやらないと、とも思います。

最後に

女子サッカーが盛んになれば、その国のサッカー文化の繁栄に繋がっていく。

これを現実のものとするために、これからも女子サッカーを盛り上げるためにまずは自分自身が現場で女子選手と一生懸命関わること、そしてこういう発信の機会も含めて、世間にもどんどん、投げかけていければと思っています。

サッカー大好きなお母さんを増やしましょう!



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くぼっち

くぼっち

見方と考え方が変われば違う景色が見える。違う自分になれる。現実の殻を破るのだ

20年以上サッカーのプロコーチをしてきましたが、サッカーよりも好きなものがたくさんありすぎて、その影響か、サッカーを別の角度から見たり、疑ったり、これまでの見方を変えてみるという悪癖があります。でもそうすると、これまでとは全く違う景色が見えたり、新たな興味も湧いてくるんですよね。理想が現実を塗り替えていく、そんな世の中にしたいです。

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