「抑え投手」、それは勝利している状態で最終イニングに登板し、試合を締めくくる投手のことです。
勝利したとき最後に登板していた投手のことを「セーブ投手」と呼びます。
その中で、シーズンにおいて最も成績がよかった投手を「セーブ王」と呼び、抑え投手が常に目標としているタイトルの1つです。
では過去にセーブ王はどんな選手が受賞したのでしょうか。
今回は、そんな歴代セーブ王について紹介します。
セーブ王とは
セーブ王とは正式名称「最多セーブ投手」のことで、シーズンを通してセーブ数が最も多い投手に与えられるタイトルです。
当時は抑え投手が2イニング以上、場合によっては同点の時などで3~5イニングを投げることも珍しくなく、勝利投手となることも多々ありました。
そのため、セーブ数のみで評価することが実績に見合わないということからセーブ数と救援勝利数を合わせた「セーブポイント(SP)」で評価されるようになり、「最優秀救援投手」という名称に変わりました。
しかし、中継ぎ投手の起用が確立されてきて、抑え投手がセーブが付く場面での最終回1イニングに限定されるように変化していったことから、2005年よりセーブ数のみで評価されるようになります。
そのため、名称も「最多セーブ投手」へ変更されました。
【関連記事はこちら】⇩
・【200勝投手】達成者一覧|各選手の詳細もご紹介!
・【最多勝利】歴代記録一覧|各選手の詳細もご紹介!
過去にセーブ王となった投手
歴代セーブ王となった投手にはどんな選手がいるのでしょうか。
次は過去にセーブ王になった投手の中でも数多く受賞した投手を一部紹介します。
岩瀬仁紀
【個人プロフィール】
生年月日:1974年11月10日
出身地:愛知県
利き手(投・打):左・左
プロ野球歴:中日ドラゴンズ
タイトル・表彰歴:最多セーブ投手、最優秀中継ぎ投手【セーブ王獲得】
達成年度 セーブ数 登板数 2005年 46 60 2006年 40 56 2009年 41 54 2010年 42 54 2012年 33 54
岩瀬仁紀は日本プロ野球最多記録である最多セーブ投手を5回受賞しています。
セーブポイントではなく、セーブ数での評価となってからは最も多く受賞している投手です。
その他にも、日本プロ野球における最多登板(1002登板)、通算セーブ数記録保持者(407セーブ)を保持しています。
「日本を代表する抑え投手といえば?」という質問で、間違いなく名前が上がってくる投手です。
抑え投手だけでなく、中継ぎ投手としても活躍するなど、幅広い場面で起用されていました。
赤堀元之
【個人プロフィール】
生年月日:1970年4月7日
出身地:静岡県
利き手(投・打):右・左
プロ野球歴:近鉄バファローズ
タイトル・表彰歴:最優秀防御率、最優秀救援投手(現:最優秀セーブ投手)【セーブ王獲得】
達成年度 セーブ数 登板数 1992年 32 50 1993年 32 46 1994年 33 45 1996年 30 44 1997年 33 57
近鉄バファローズの守護神としてチームを支えた赤堀元之は日本プロ野球最多タイ記録となる最優秀救援投手を5回獲得しています。
その後もコーチとして次世代の育成に努めている人物です。
佐々木主浩
【個人プロフィール】
生年月日:1968年2月22日
出身地:宮城県
利き手(投・打):右・右
プロ野球歴:横浜ベイスターズ、シアトルマリナーズ、横浜ベイスターズ
タイトル・表彰歴:最優秀救援投手(現:最優秀セーブ投手)、最優秀選手、ベストナイン、野球殿堂競技者表彰【セーブ王獲得】
達成年度 セーブ数 登板数 1992年 33 33 1995年 39 47 1996年 29 39 1997年 41 49 1998年 46 51
「大魔神」の異名を持つ佐々木主浩は史上初の通算300セーブを達成するなど、抑え投手として一時代を築いた選手の1人です。
セーブ王を日本プロ野球最多タイ記録である5回受賞し、4年連続も日本プロ野球最長タイ記録です。
他にも日本プロ野球におけるシーズン&通算最多セーブポイント記録保持者であり、日本プロ野球名球会にセーブ数で初めて入会した人物です。
江夏豊
【個人プロフィール】
生年月日:1948年5月15日
出身地:兵庫県
利き手(投・打):左・左
プロ野球歴:阪神タイガース、南海ホークス、広島東洋カープ、日本ハムファイターズ、西武ライオンズ
タイトル・表彰歴:最多勝利、最優秀防御率、最多奪三振、最優秀救援投手(現:最優秀セーブ投手)、最多セーブ、沢村栄治賞、最優秀選手、ベストナイン、最優秀投手【セーブ王獲得】
達成年度 セーブ数 登板数 1977年 22 41 1979年 31 55 1980年 30 53 1981年 28 45 1982年 37 55
江夏豊は球界を代表する投手の1人で、日本プロ野球最多記録であるシーズン401奪三振を達成しています。
セーブ王は日本プロ野球最多タイ記録である5回達成し、4年連続の達成は佐々木主浩に並ぶ最長タイ記録です。
セーブ王では珍しく、最多勝利や最多奪三振などのタイトルも受賞しています。
高津臣吾
【個人プロフィール】
生年月日:1968年11月25日
出身地:広島県
利き手(投・打):右・右
プロ野球歴:ヤクルトスワローズ、シカゴ・ホワイトソックス、ニューヨーク・メッツ、東京ヤクルトスワローズ、ウリ・ヒーローズ、興農ブルズ、新潟アルビレックスBC
タイトル・表彰歴:最優秀救援投手(現:最優秀セーブ投手)【セーブ王獲得】
達成年度 セーブ数 登板数 1994年 27 47 1999年 31 40 2001年 37 52 2003年 36 44
監督としてのイメージもある高津臣吾は現役時代に抑え投手としてヤクルトスワローズの90年代黄金期を支え、4度の日本一に貢献しました。
セーブ王は4回受賞しており、大魔神と呼ばれた佐々木主浩とセーブ王争いを繰り広げていました。
日本プロ野球歴代2位である通算286セーブを記録しています。
まとめ
今回は歴代にセーブ王を受賞した投手を紹介しました。
抑え投手は試合を締めくくる大事な役割があり、打たれてしまうと負けに直結してしまいます。
そんなプレッシャーの中、数々のセーブを重ね、最多セーブ投手となるセーブ王。
今後どんなセーブ王が現れるのか楽しみです。
【関連記事はこちら】⇩
・【野球】殿堂入り一覧|各選手の経歴・詳細もご紹介!
・【最多勝利】歴代記録一覧|各選手の詳細もご紹介!