プロ野球の支配下登録選手（公式ペナントレースに出れる選手）は00番、0番と1〜99番の2桁までの背番号をつける必要があり、3桁以上は育成選手がつけるというルールがあります。
その中でも日本人選手は縁起を気にする傾向にあるため、忌み数が並ぶ背番号は敬遠されがちです。
今回の主題である「背番号42番」は日本人に敬遠される数字ですが、日本に来る外国人選手にとっては特別な数字とされています。
今回はその理由を解説していきます。
背番号42番を助っ人外国人が好む理由
背番号42番は助っ人外国人に好まれる傾向があります。
なぜ助っ人外国人は日本プロ野球で背番号42番をつける傾向にあるのでしょうか。
その理由を解説していきます。
メジャーリーグの永久欠番
野球には背番号を球団の永久欠番とする制度があります。
永久欠番とは、その球団で活躍した選手を讃えて、引退した後もその選手がつけていた背番号を欠番として残しておくというものです。
日本でもその制度が適用されたケースは多々あります。
例えば、読売ジャイアンツでは伝説のホームランバッターである「王貞治」がつけていた背番号1番が永久欠番として定められており、他の選手がつけることができません。
そんな数ある永久欠番でも、背番号42番はメジャーリーグにおいて異例の全球団が1人の選手の永久欠番とすると1997年4月15日に決められました。
その選手は「ジャッキー・ロビンソン」という黒人選手です。
当時のアメリカは黒人差別が激しく、黒人メジャーリーガーはいませんでした（1900年以降の近代メジャーリーグから）。
しかし、ジャッキー・ロビンソンはメジャーリーグ初の黒人選手となりました。
その後、ジャッキー・ロビンソンのデビュー50周年（1997年4月15日）を機に、メジャー全体の永久欠番にすることが決められます。
そして、メジャーリーグの名物として2004年以来、毎年4月15日が「ジャッキー・ロビンソン・デー」という恒例イベントが定着していき、希望選手全員が背番号42番をつけて出場するようになりました。
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背番号42番に敬意
多くのメジャーリーガーにとって背番号42番は特別な数字だと先述しました。
メジャーリーグでは永久欠番とされているため、つけることはできません。
日本では背番号42番が永久欠番とされていないため、助っ人外国人選手の中にはジャッキー・ロビンソンに敬意を表して、背番号42番をつけてプレーする選手がいます。
ジャッキー・ロビンソンについて
ジャッキー・ロビンソンについて紹介します。
生年月日：1919年1月31日
出身地：アメリカ合衆国ジョージア州カイロ
利き手（投・打）：右・右
プロ野球歴：カンザスシティ・モナークス、ブルックリン・ドジャース
タイトル・表彰歴：首位打者、盗塁王、シーズンMVP、新人王
当時、有色人種排除の方針が確立されていたメジャーリーグで、黒人選手は存在していませんでした。
しかし、ジャッキー・ロビンソンは近代メジャーリーグで初の黒人メジャーリーガーとしてプレーしました。
多くの文献には「黒人初のメジャーリーガー」と書かれていることが多いですが、実際には「近代メジャーリーグ初」であり、それ以前も含めるとアフリカ系アメリカ人のメジャーリーガーは1884年にアメリカン・アソシエーションでプレーした「モーゼス・フリート・ウォーカー」が最初であるとされています。
スター選手のストライキ騒動
1947年4月15日にブルックリン・ドジャースでメジャーデビューしましたが、MLBのオーナー会議ではドジャースを除く全15球団がロビンソンの出場に反対しており、フィラデルフィア・フィリーズはドジャースとの対戦前にロビンソンが出場するのであれば、対戦を拒否すると通告しました。
さらには、セントルイス・カージナルスもイーノス・スローターなど中心選手がストライキを起こすなどの事態へと発展しました。
それに対して、当時のナショナルリーグ会長は対戦を拒否する選手には出場停止処分を課すことを発表するという対策を取ります。
当時のブルックリン・ドジャース監督のレオ・ドロージャーは、「自分は選手の肌が黄色であろうと黒であろうと構わない。自分はこのチームの監督である。優秀な選手であれば使う。もし自分に反対する者がいたら、チームを出て行ってほしい」と語り、ジャッキー・ロビンソンを起用する強い意思をチームに伝えました。
チームメイトの中にはジャッキー・ロビンソンとプレーすることを嫌がり、移籍した選手もいるほどです。
しかし、ジャッキー・ロビンソンは常に紳士的に振る舞い、チームの信頼を得てきた。
トレードを志願していた選手が、シーズン途中に守備や打撃について教えるほど受け入れられることとなります。
シーズン終盤には、チームメイト・監督だけでなく、マスコミからも受け入れられていくようになりました。
このシーズンに新人王を受賞し、チームの優勝に貢献する活躍をしました。
まとめ
今回は助っ人外国人に好まれる背番号42番について解説しました。
現在では日本人も背番号42番をつけるようになります。
今後どのような選手が活躍するのか楽しみです。
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