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【マラソン】歴史(起源~現在)を解説!なぜ42.195kmなの?

マラソンを走ったことある人も、テレビで見たことがある人も、フルマラソンがなぜ42.195kmなのか知らない人の方が多いのではないでしょうか。

距離にするとやっぱり42.195kmは長いと感じられがち。私も走っていてそう感じます。

ここではマラソンの歴史や、なぜマラソンが42.195kmなのかを解説します。

【マラソンの歴史】マラソンの起源はいつ?

マラソンの起源をさかのぼると、「長距離を走る」といったマラソンの習慣は紀元前450年も前に始まっていたと言われています。

マラソンを提案したのはフランスの言語学者ミシェル・ブレアル。 マラトンの戦いの伝承を偲び功績を讃えるために提案したそうです。

この「マラトンの戦い」は、ペルシャ軍がギリシャのマラトンに侵攻して争った戦いで、戦いの末にギリシャ軍が勝利した戦いです。

そのため、マラソンの発祥地は古代ギリシャの地、マラトンに由来していると言われています。

「マラトンの戦い」とは?

「マラトンの戦い」ではどのような物語があったのでしょうか。

逸話のひとつに、マラトンの戦いに勝利したアテナイ側の名将が自国の戦争の勝利を伝えるために兵士を伝令に選びました。

選ばれた兵士はマラトンからアテナイまでの約40㎞もの距離を駆け抜けて自国に帰還します。

兵士は「喜べ、わが軍勝てり」と勝利を伝えてすぐに息を引き取ったとされています。

このような逸話もあり、マラソンの語源は「マラトン」から由来していると言われています。

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【マラソンの歴史】1890年代

1890年代になると、マラソンが本格的なスポーツ競技として認められ、第1回のオリンピック競技種目に選ばれます。

最初のマラソン大会は、1896年の第1回アテネオリンピック。マラトンからアテネまでの距離を競走する大会として開催されました。

この頃のマラソンの距離は40㎞となっており、42.195㎞の距離が統一されたのは第8回のパリオリンピック以降のようです。

なぜマラソンは42.195kmなのか?

42.195kmとなった由来にはいくつかの諸説があり、そのきっかけとなったのは第4回ロンドンオリンピック大会から。

【説1】
当時の英国王妃のアレクサンドラがスタート地点を宮殿の庭でゴールを競技場ボックス席の前でと要望して距離が伸びた

【説2】
大会側がスタート地点の混乱を避けるために変更し、それにより距離が伸びた

この時のロンドンオリンピックでトップを走っていたイタリアのドランド選手は距離を40㎞と勘違い。

40㎞でゴールしたと思い倒れ込みますが、残りの距離がまだあるため、係員に抱えられながらも満身創痍の状況で優勝を果たします。

しかし、判定は失格となり記録や順位も無効に。

後に「ドランドの悲劇」と呼ばれる出来事にまでなりました。

この悲劇をきっかけに、パリオリンピック以降はマラソンの正式距離を42.195kmと定めたそうです。

【マラソンの歴史】女性の参加が認められた1984年

以降、マラソンは欧米諸国から世界中に広がり、ブームを巻き起こしました。

かつてのマラソンは女性の身体には厳しいという理由から、ルール上女性が走ることは公認されていませんでした。

その中で、第1回オリンピックで女性がこっそりマラソンに飛び入り参加します。

そこで、世界初の女性ランナーが誕生。

徐々に女性も競技者として受け入れられるようになり、1978年には世界で初めて女性だけのマラソン大会がアメリカのアトランタで開催されます。

1984年にはロサンゼルスオリンピックで、世界で初めて国際的に女子マラソンが認められるまでに普及。

女性ランナーの数も徐々に増え、2012年に日本で開催された名古屋ウィメンズマラソンは競技人口が世界最大の女子マラソン大会であるとギネス世界記録にも認定されました。

日本人女性マラソンランナーの功績

その後、日本の女子ランナーたちも活躍し、1990年代のアトランタオリンピックの女子マラソンでは有森裕子が銅メダルを獲得。

2000年代にはシドニーオリンピックの女子マラソンで高橋尚子が金メダル、アテネオリンピックの女子マラソンでは野口みずきが金メダルを獲得するなど輝かしい功績を残しています。

【マラソンの歴史】現代のマラソン

現代ではマラソンはメジャーなスポーツとなっており、多くの選手が新たな記録を塗り替えています。

第4回のロンドンオリンピックが初の42.195kmの距離を走る大会となり、最初の世界記録が当時の優勝タイム2時間55分18秒となっています。

現在(2022年11月時点)の世界記録が、ドイツで開催されたベルリンマラソンでケニアのエリウド・キプチョゲ選手がマークした2時間1分9秒なので、約115年の間に54分以上も人類の記録を塗り替えたことになります。

今後も更なる世界記録の更新に期待が膨らみますね。

マラソンシューズの進化

マラソンの進化に欠かせないマラソンシューズの進化にも注目してみましょう。

1970年代に、ナイロンやメッシュでできた通気性の良い軽い素材のものが開発されはじめます。

1975年にはアメリカのブルックスが高い衝撃吸収性を持つ素材のシューズを採用し、ランニングシューズの基本がこの頃にできたとされています。

2017年にナイキが「厚底シューズ」を発表すると、「厚底ブーム」が到来。

カーボンファイバーのプレートを埋め込むことで着地の衝撃を反発し、箱根駅伝をはじめ多くのメジャー大会でも好記録を残し、使われるようになります。

最近では、アシックスやミズノなど国内大手シューズメーカーも厚底シューズを開発しており、ますますランニングシューズの進化が期待されます。

マラソンの歴史はまだまだ浅い!今後にも期待

マラソンの歴史を振り返ると、マラソン自体が注目され始めたことがまだ新しい出来事だと言うことが分かります。

マラソンを取り巻く背景やアイテムもどんどん進化をしており、ケニア人ランナーが実力を伸ばし注目されるようになったのも、ケニアで優れた選手に十分な報酬が与えられるようになったことが背景にあげられています。

今後も、世界情勢やシューズの進化、マラソン大会の形態の変化などにより、マラソンの歴史が紡がれていくことが期待できますね。

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萩 ゆう

萩 ゆう

3度の飯よりランニングのサブ3ライター

住むところは中国地方や関西など、全国各地を転々と暮らすWebライター。温泉メディア、女性メディア、スポーツ系メディアなどで執筆中。特技はマラソンでフルマラソン2時間53分台の記録をもつ。

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