北米の4大プロスポーツといえばMLB、NBA、NHL、NFL。
その中でも日本では馴染みが薄く、逆にアメリカではダントツの人気を誇っているのがNFLです。
NFL、ナショナル・フットボール・リーグとはどのようなリーグなのか。
今回は、NFLについてじっくり解説します。
NFLとは
NFL(National Football League)は北米のプロアメリカンフットボールリーグ。
1920年に創立され、32のチームが所属しています。
この32チームが2月に行われる優勝決定戦のスーパーボウルを目指し、レギュラーシーズンとプレイオフと戦います。
NFLの人気
北米4大プロスポーツの中で最も人気があるというNFL。
そう言われても日本人にはあまり実感がないかもしれません。
では実際どれくらいの人気なのか、ひとつのデータをご紹介しましょう。
それはアメリカ国内での放送権料。
リーグにとって大きな収入源となる放送権料は、まさに人気のバロメーターです。
その1年間の額がこちら。
NHL(アイスホッケー):推定6.25億ドル
NBA(バスケットボール):推定26~27億ドル
MLB(野球):推定39億6500万ドル
NFL(アメリカンフットボール):推定120億ドル
NFLは文字通り桁が違う放送権料となっています。
さらに驚くのは、NFLは試合数が他のスポーツより少ないということ。
例えばMLBの場合、レギュラーシーズンに30チームがそれぞれ162試合行いますが、NFLは32チームがそれぞれ16試合行うだけ。
つまりメジャーリーグのほぼ10分の1の放送数で年間に3倍の放送権料を稼いでしまうのです。
利益分配システム
NFLは北米4大プロスポーツの中で最も経営が健全なリーグです。
それは放映権料や入場料収入、グッズ売り上げ、スポンサー収入が膨大である上、その財源をリーグが統一して管理し、32チームに均等に分配するシステムとなっているから。
チームによる収益の格差が生まれにくく、全球団が黒字経営となっています。
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NFL のシーズンの流れ
日本ではほとんど放送もないため、NFLの1年がどういう流れなのか知らない方も多いのではないでしょうか。
続いてはNFLのシーズンについて解説します。
レギュラーシーズン
NFLは全32チーム。
16チームずつ、AFC(アメリカン・フットボール・カンファレンス)とNFC(ナショナル・フットボール・カンファレンス)の2つのカンファレンス(=リーグ)に別れています。
さらにそれぞれのカンファレンスは北・南・東・西という4つの地区に分割。
つまり各カンファレンスの各地区には4チームが属することになります。
そして9月から12月のレギュラーシーズンでは各チームが17試合を行い、まずは地区優勝を目指すのです。
プレイオフ
各地区でのレギュラーシーズンが終了すると、次は各カンファレンスの優勝を決めるプレイオフが1月に行われます。
イメージとしては日本のプロ野球のクライマックスシリーズのような位置付け。
ただし地区が関係してくるのが違いです。
具体的にはAFC、NFCそれぞれのカンファレンスで、「各地区優勝4チーム+ワイルドカード2チーム」によるトーナメントを戦います。
ワイルドカードに選ばれるのは、各地区のチャンピオンを除いた勝敗ランキングで各カンファレンスの上位に入った2チーム。
以下のような組み合わせでシード順が決まります。
第1シード | 地区チャンピオンの中で勝率1位のチーム |
第2シード | 地区チャンピオンの中で勝率2位のチーム |
第3シード | 地区チャンピオンの中で勝率3位のチーム |
第4シード | 地区チャンピオンの中で勝率4位のチーム |
第5シード | ワイルドカードのうち勝率が高いチーム |
第6シード | ワイルドカードのうち勝率が低いチーム |
トーナメントでは、まず第3シードと第6シード、第4シードと第5シードが対戦。第1、第2シードは優遇措置として2回戦からの出場となり、第1シードは第3シードと第6シードの勝者、第2シードは第4シードと第5シードの勝者と対戦します。
こうしてトーナメントを勝ち上がると、カンファレンスの優勝チームとなるのです。
スーパーボウル
日本でもその名を知られているスーパーボウルは、各カンファレンス優勝チームによる王者決定戦。
プロ野球の日本シリーズに当たる試合です。
ただし試合は2月第1週の日曜日に開催される1試合のみ。
開催地は出場チームとは関係なく、あらかじめ決められたスタジアムとなります。
このスーパーボウルのルーツとなったのは、NFLに対抗して創立されたAFL(American Football League)いうリーグの優勝チームがNFLの優勝チームと戦った対抗戦。
「スーパーボウル」という奇妙な名前の由来となったのは、よく跳ねるあのスーパーボール。
AFLの創始者だったラマー・ハントという人物が、スーパーボールで遊んでいる自分の娘を見て思いついたそうです。
その後AFLはNFLと合併し、スーパーボウルは現在のAFC対NFCの形になりました。
まとめ
スーパーボウルは、全米が1年で最も盛り上がるスポーツイベント。
この日は「スーパーボウルサンデー」と呼ばれ、全米の半数近い人が試合を観戦します。
アメリカでは歴代テレビ視聴率トップ15のうち8つがスーパーボウル。大勢が集まって観戦するため、視聴者数ランキングではなんと歴代トップ10全てがスーパーボウルとなっています。
ちなみに試合中はホームパーティを行うことが多いため、食事の消費量が感謝祭に次いで1年で2番目に多い日でもあるそう。
全米がまさに一つとなるのが、NFLの王者決定戦なのです。
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