四季に恵まれた日本では、春秋、夏、そして冬と、それぞれの季節ごとにたくさんの人気スポーツが楽しめます。
昨年はコロナ禍の影響で1年延期して開催された「2020東京オリンピック」で日本中が大きく盛り上がり、また今年最大のスポーツイベントであるサッカー・ワールドカップがカタールで開催されるなど、ファンの楽しみは尽きません。
この記事では、スポーツ庁が実施した「令和3年度スポーツの実施状況等に関する世論調査」に基づき、日本での人気スポーツについて詳しく解説します。
日本で「実際に観戦した」人気スポーツは?
スポーツ庁では、20,000人を対象に「令和3年にどんなスポーツを現地で観戦しましたか?」と質問しました。
中でも東京オリンピック・パラリンピックを観戦した人は全体の65.7%と、大きな注目を集めたことが裏づけられます。
その一方、スポーツを現地観戦した人の割合は全体で15.4%と前年よりダウンし、コロナ禍の影響が窺(うかが)えます。
最初に、日本で現地観戦者の割合が多かった人気スポーツからみていきましょう。
1位:プロ野球(観戦比率:男性9.1%、女性4.5%)
やはりプロ野球がトップの座を占めており、根強いプロ野球人気を裏付けています。
かつては「V9巨人」に代表される、巨人中心の観戦人気が中心でしたが、ドラフト制度が定着した今では、全国各地域で、また老若男女を問わず、誰からも愛される国民的人気スポーツへと成長・発展しています。
2位:Jリーグ(男性4.0%、女性1.6%)
最高峰のJ1リーグからJ2、J3まで含めた結果ですが、プロ野球とはかなり差があります。
これは、プロ野球が1球団あたり年間140試合以上あるのに対し、サッカーは1チーム34試合と、試合数そのものが大きく違うことが主な原因と考えられます。
また、サッカーの場合は欧州サッカーなどが日本で相当な人気を誇っている影響もあると思われます。それでも2位という結果であり、人気が広く根付いていることを示しています。
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3位:高校野球(男性3.6%、女性1.5%)
春夏の甲子園大会が全国でフィーバーを起こす高校野球ですが、現地での観戦となると数値的には意外に低い状況です。
これは、観戦場所が甲子園球場に限定されていること、開催試合数が他のメジャースポーツと比較すると圧倒的に少ないことが主な原因として挙げられます。
それでも全体の3位ということで、高校野球の人気の高さを裏付けています。
4位:サッカー日本代表(男性1.8%、女性0.7%)
サッカー日本代表は、今年(2022年)にカタールでワールドカップが開催される影響もあり、昨年は国内でも代表戦が活発に実施されました。ブラジル戦ではチケットが即完売するなど、日本代表レベルの注目度は高いようです。
各地のサッカースタジアムには、プロ野球と同様、性別や年代に関係なく多くのファンが足を運んでいます。
5位:その他野球・ソフトボール(男性1.8%、女性0.7%)
その他スポーツでは、ラグビーや駅伝・マラソンが上位に入りますが、昨年は野球とソフトボールが人気を集めました。
特に野球は、東京オリンピックでの金メダルの輝かしい印象が強いのと、来年春に開催されるWBCも期待されます。ソフトボールでも東京オリンピックでの同じく金メダルが貢献しています。
日本で「TVやネット観戦による」人気スポーツは?
次に、日本でTVやインターネットなどで観戦した際の人気スポーツについてみていきます。
こちらも同様に、スポーツ庁が令和3年の世論調査で20,000人に質問しています。
1位:プロ野球(観戦比率:男性55.7%、女性33.2%)
プロ野球が現地観戦同様に1位を獲得しており、日本国民に最も愛されている状況を示しています。観戦比率も圧倒的に高く、まさに王者です。
一時期、スポーツの多様化やJリーグの隆盛に伴って野球人口が減り、人気低迷が懸念された時期もありますが、まだまだプロ野球人気は安泰です。
世界的にみると、サッカーやNBA、NFLなど、野球を凌(しの)ぐメジャースポーツは多数ありますが、日本ではプロ野球選手が最も年棒を多く稼げるスポーツでもあり、夢もあります。
2位:高校野球(男性44.4%、女性31.5%)
やはりTV・ネット観戦となると、人気の高校野球が2位に躍進します。やはり露出が多いとそれだけ観戦数値も高くなります。
高校球児が真摯に白球を追いかける姿は青春の象徴でもあり、多くのファンを魅了します。
春夏の甲子園大会が迫ると、多くのマスコミも様々な特集を組み、人気を煽(あお)ります。そして、甲子園で活躍し、プロ野球へ進む球児の動向も非常に注目されます。
3位:サッカー日本代表(男性44.0%、女性25.4%)
サッカーでは、日本代表がJリーグを上回る人気を集めています。
現地観戦ではJリーグが2位に入っていますが「普段はサッカーを観戦しないが、日本代表の試合だけは観る」という特徴がみられます。
今年はワールドカップも控えており、更に大きな盛り上がりが予想されます。
4位:マラソン・駅伝(男性35.0%、女性31.1%)
ウインタースポーツの花形競技であるマラソン・駅伝が4位にランクインしました。
お正月の名物である箱根駅伝やニューイヤー駅伝は、TVでも毎年高視聴率を誇ります。
箱根まで直接観戦に出向くファンも多くいますが、やはりTVなどで休日にのんびり観戦するのが定番です。
5位:大相撲(男性30.0%、女性18.6%)
国技でもある大相撲は、年に6場所の開催で、日程や放送時間なども日本中に定着しているので、TV観戦を楽しむファンは多数います。
最近では、若い女性を中心に大相撲の人気が高まっていることも影響し、根っからの相撲ファンだけでなく、幅広い世代が大相撲に興味を示している状況が窺えます。
まとめ
スポーツ庁の公開データに基づき、日本で人気のあるスポーツを「実際に観戦に行った場合」と「TVなどで観戦した場合」それぞれの上位について解説しました。
もちろん、今回上位にランクされなかったスポーツでも、例えばゴルフやテニス、フィギュアスケートやスピードスケート、ラグビーやバレーボールなど、高い人気を誇る競技が多数あります。
実際に観戦するにしても、TVなどで観戦する場合でも、各自が自由な立場で、好きな競技を存分に応援していただきたいものです。
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