野球の審判に憧れている方も多いのではないでしょうか。
どんな試合展開にも動じずにジャッジを下す審判員は、まさしくプロフェッショナルな職業の1つです。
今回は、野球の審判についてご紹介します。
将来、野球の審判になりたいとお考えの人はぜひご覧ください。
【野球】審判に必要な資格
野球の審判の種類には、アマチュア野球の審判員とプロ野球の審判員の2種類があります。
プロ野球の審判員に関して、かつては各リーグで独自の採用基準がそれぞれ設けられていました。
その中でも、2つのリーグで共通していた採用基準は、以下の通りです。
・募集時に30歳未満
・男性
・身長175cm以上
・裸眼での視力が1.0以上
上記の内容は共通でしたが、それ以外の条件に関しては、各リーグで違いがありました。
しかし2014年以降からは、NPB(一般社団法人日本野球機構)が主催する「アンパイア・スクール」を受講して採用されるのが、プロ野球審判員の登竜門となっています。
一方、アマチュア野球の審判員では、2015年4月より等級別の資格制度を設けています。
資格を取得することで、全日本野球協会の所属団体の試合において、審判員を担当することが可能です。
以下、等級ごとの審判員の違いについてご紹介します。
1)3級審判員
都道府県内や市区町村内で開催される大会において、審判ができます。
2)2級審判員
60歳以下が対象の地区大会、及び都道府県内や市区町村内で開催される大会において審判ができます。
3)1級審判員
55歳以下が対象の全国大会や、60歳以下が対象の地区大会、及び都道府県内や市区町村内で開催される大会で審判ができます。
全国大会としては、社会人野球の日本選手権や、大学野球の全日本大学野球選手権などが該当します。
4)国際審判員
世界野球ソフトボール連盟、アジア野球連盟などが開催する国際大会を含めた、すべての大会で審判ができます。
まずは、3級審判員になるための講習を受講して、資格を取得する必要があります。
取得後、1つ上の級に昇格するためには、3か年度ごとの実績を積まなければなりません。
また、3級審判員は講座を受講するだけで良いですが、1級と2級に関しては、筆記試験と実技試験で合格することが資格取得の条件になります。
さらに国際審判員については、筆記テストと実技テストに加えて、組織団体からの推薦や日常会話レベルの英語力などの条件もあります。
上の級に行けばいくほど出場できる野球の試合が増えるため、頑張りがいがあるといえるでしょう。
【野球】審判の年収
続いては、気になる野球の審判員の給料についてご紹介します。
プロ野球の審判員の年収は、選手と同じく年棒制。
1軍担当と、2軍担当でそれぞれ年棒の最低保証額が決まっており、1軍は750万円、2軍は345万円です。
1軍の審判員は年収1,000万円程度の人も多いといわれていますが、2軍の審判員は年収400万円前後です。
しかし、1軍の審判員の中には、年収2,000万円程度のトップクラスの人もいるようです。
また、1試合ごとの報酬も発生します。1軍の球審であれば3万4000円、塁審では2万4000円、控えで7000円と定められています。
2軍の審判員の、1試合あたりの報酬は2,000円です。
プロ野球リーグで審判をするためには?
プロ野球の審判員の登竜門として、「アンパイア・スクール」での講座を受講しなければならないことは、先ほどもお伝えしました。
ここからは、具体的にどのような流れでプロ野球リーグの審判員になれるのかについて、ご紹介します。
まずNPBが開催する「アンパイア・スクール」の受講条件としては、高校卒業以上の学歴があれば、性別や身長、年齢などの制限は設けられていません。
しかし、過去の実績では、セ・パ両リーグの審判員の採用基準で掲げられていたような大柄な男性が採用されやすい傾向にはあるようです。
毎年12月に開催される「アンパイア・スクール」では、座学と実技を受講します。なお、2021年の定員は36名で、応募者多数の際は、書類選考やオンライン面接を実施予定です。
研修が終わると、その中から研修審判員が採用されます。2014~2019年度までの研修審判員は、例年3~4名が採用されています。
ちなみに、2020年度は新型コロナウイルスの影響で開催自体が見送りとなりました。
研修審判員への採用後は、BCリーグや四国アイランドリーグplusといった独立リーグで、1年から2年にわたって経験を積みます。
そして秋に実施されるフェニックス・リーグでの最終試験で合格すれば、育成審判員へと昇格可能です。
育成審判員になった後は、最長3年の経験を積んで最終試験に合格すると、晴れてNPB審判員として本契約できます。
しかし、NPB審判員としてキャリアをスタートさせてもすぐに1軍の試合に出場できるわけではなく、数年はさらに経験を積むことが必要です。
それから1軍の試合に出場できるようになると、月2、3試合のペースからはじめて、だんだんとレギュラー出場できるようになっていきます。
長い下積み時代を乗り越えてやっとプロ野球の試合で審判員を担当できるため、感慨もひとしおでしょう。
まとめ
今回は、野球の審判員についてなる方法や給料、審判できるまでのプロセスをご紹介しました。
第一線で活躍する審判員が、長い下積みを経て選手たちと同じ大舞台に立っていると考えると、心を揺さぶられるのではないでしょうか。
野球の審判員になってみたいという方は、ぜひ今回の内容を参考にしてみてください。
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