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柔道の歴史・競技人口・ルール・大会【スポーツ辞典】

柔道は日本発祥のスポーツの一つで、武術を源流としています。

そして現在、日本だけではなく世界的に競技人口が多くいます。

柔道についてもっと知れば、きっと観戦する際も楽しめるはずです。

ここでは柔道の歴史や関連する競技、ルールなどをご紹介します。

柔道の起源・歴史について

柔道は、日本に伝わる「柔術」をもとにし、1882年「嘉納治五郎」(かのう じごろう)により生み出されます。

治五郎によって創設された講道館では、現在も柔道の研究、指導が行われています。

そして、教育者でもあった治五郎は視察のためヨーロッパに派遣され、多くの外国人の前で柔道を披露します。

1900年頃になると、柔道に魅せられた海外の人たちが講道館に入門して各国に戻り指導することで、世界に柔道が広まっていきます。また、日本の柔道家たちが各国に赴き、柔道の本質を広めることに尽力しました。

20世紀初頭には公式試合が行われはじめ、1948年にロンドンでヨーロッパ柔道連盟(EJU)が結成。

1951年には国際柔道連盟(IJF)が設立され、現在では200カ国以上の国が加盟しています。

武術を源流とする柔道は教育的手法としても用いられ、発展を続けながら今日に至っています。

日本における柔道史について

戦場武術の一つである「柔術」をもととして柔道は始まりました。

創始者である嘉納治五郎は、さまざまな柔術の流派を研究する中で現在の形に発展させ、「精力善用」、「自他共栄」という二つの規範を柔道の基本的な教えとしました。

競技者自身の人間形成を図ること」を目的に掲げており、柔道を通して礼の精神が特に重要視されているのもそのためです。

1882年には柔道の総本山として講道館を設立。はじめの道場は現在の台東区にあった永昌寺というお寺にありました。

1923年の関東大震災で焼失したため現在寺自体はないものの、柔道発祥の地であることが記された石碑が建てられています。

1900年には講道館ルールが制定され、国際的な広がりとともに国際ルールと統合されました。

柔道と関連のあるスポーツ・派生したスポーツ

柔道そのものから派生した競技はないものの、柔道の源流である「柔術」には派生した競技があります。

ブラジリアン柔術と、その源流であるグレイシー柔術ヨーロピアン柔術などがそれにあたり、世界のさまざまな地域で行われています。

グレイシー柔術は、1914年にブラジルへ渡った講道館柔道の前田光世が技術を伝えたことから始まる寝技が主体の組み技系格闘技。

一方、ブラジリアン柔術はグレイシー柔術が持つ武道的な側面を少し簡略化し、ゲーム性の高いスポーツとして近年注目を集めています。

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柔道の競技人口について

日本国内の柔道連盟登録者数は12万1532人(2020年度)。現在、柔道は200カ国以上で行われており、競技人口(連盟登録者)が最も多いのはブラジル、次いでフランスです。

その人数は、ブラジルが約200万人、フランスは約52万人です。フランスでは体育の授業で柔道に親しむ小学生は9割もおり、柔道の指導者になる国家資格があることからも、浸透率の高さがうかがえます。

柔道のルールについて

柔道の勝敗は「一本」、「技あり」、「有効」の三つで決まります。制限時間4分間の中で一本を取るか、技ありを2回取った方が勝ち。

競技時間内に勝敗が決まらず、どちらも技ありを取っていなかった場合は、有効を取った数で勝敗を決めます。なお、有効を何回取っても一本や技ありになることはありません。

礼を重んじることから、柔道は罰則も厳しく設けられています。

重大な違反行為であれば1回でも反則負けとなり、軽微な違反行為「指導」や「注意」も1試合中に4回してしまうと反則負けになります。

柔道の国際的な大会について

柔道の国際的な大会として「世界柔道選手権」、「オリンピック・パラリンピック」、「IJFワールド柔道ツアー」などがあります。

1956年、東京で第1回世界柔道選手権が開催されました。このときは男子のみ、さらには無差別級で行われました。

1980年には女子世界柔道選手権が開催され、1987年には男女同時開催となっています。

柔道がオリンピックで正式種目として採用されたのは1964年の東京オリンピックです。当時は男子のみの競技で、4階級での実施でした。

女子はその後1992年のバルセロナオリンピックで正式採用され、現在では男女それぞれ7階級で行われています。

2021年開催の東京大会からは男女混合の団体戦が新たに設けられました。

IJFワールド柔道ツアーの一つ、グランドスラムは元々「嘉納治五郎杯東京国際柔道大会」として行われており、2009年からはこの大会名で開催されています。

世界から見た日本女子柔道日本男子柔道の強さのレベル

世界的に柔道の知名度や競技人口が増加しているにもかかわらず、オリンピックでは男女とも各階級で日本のメダル獲得数が圧倒的です。

しかしながら、世界柔道選手権となると結果は異なります。

男子では2000年代は100kg級の井上康生選手らが奮闘するも、2009年には全ての階級で優勝を逃した苦い経験があります。

2010年代に入ってからは日本人の優勝は60kg級、66kg級、70kg級が中心で、韓国やジョージア、フランスをはじめとする世界各国の選手が力をつけてきているのが現状です。

日本一強とはいえないレベルにまで世界のレベルが上がっています。

まとめ

古代中国の老子の思想に「柔よく剛を制す」という言葉があります。

これは「体の小さい人が相手の力を利用して大きい人に勝つこと」を意味しており、柔道が単なる格闘技ではなく、精神の鍛錬に重きを置いたスポーツであることがわかるでしょう。

礼節を重んじるスポーツ、柔道。「一本」が決まるその瞬間をあなたの目で確かめてみてください。

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