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ボードビルダーとは!?なり方や年収などを徹底解説!!

2021年に開催された「東京オリンピック2020」で、新競技として新しく加わったサーフィン競技。五十嵐カノア選手の銀メダル、都築有夢路選手の銅メダルと、二人のメダリストが誕生し注目を集めました。

こういった背景をきっかけに、プロのサーファー以外でもオリジナルサーフボードのオーダーをする人は増えています。そんな方たちに向け、オリジナルのサーフボードを提供しているのが「ボードビルダー」の仕事です。

ボードシェイパーなどと呼ばれることも多く、サーファーの要望やランディングのクセなどに合わせサーフボードをつくりあげていきます。海外メーカーのイメージが強いサーフボードですが、日本にも数多くのメーカーが存在しビルダーも活躍しています。

この記事では、ボードビルダーの仕事内容、収入、ボードビルダーになるにはどうしたらいいかなど、日本でボードビルダーとして働く上で気になる点を解説いたします。

ボードビルダーとは?

「オーストラリアやハワイなど、ビーチ近くのガレージでサーフボードを削る姿」

海外映画のワンシーンに出てきそうなイメージのボードビルダーですが、日本にも多くのボードビルダーが存在します。

ボードビルダーには様々な働き方がありますが、日本のビルダーは「サーフボード工場などの職人として働く」または「独自の工房などを構えオリジナルのボードをつくる」といった2通りの働き方が大半を占めるようです。

ボードビルダーの仕事の内容には、シェイピング・グラッシング・サンディングといった工程があり、それぞれの工程の詳細は次の通りです。

シェイピング

シェイピングは、ブランクスと呼ばれるサーフボードの原型の素材をオーダーの内容に沿った形に削っていく作業です。

サーフボードの長さや幅、フィンの位置など、サーフボードの主要な仕様が決まる重要な工程です。

グラッシング

シェイピングによって削られたままのブランクスは、発泡スチロールのような浮力体剥き出しの状態になっているため、表面を加工する必要があります。

ブランクスの表面にガラスクロスを巻き、樹脂でコーティングし、ボードに強度を持たせていきます。この作業をグラッシングといい、カラーリングなどもこの時に行います。

サンディング

グラッシングにより補強された、サーフボードの表面の余分な樹脂を削り綺麗に仕上げる作業をサイディングといい、この作業により余計な凹凸を無くし、ツヤのあるサーフボードの表面が出来上がります。

独立しビジネスオーナーとして働くボードビルダーは、これらの工程を全て一人でこなしボードをつくり上げますが、サーフボード工場やメーカーなどで働くビルダーは、こうした工程をそれぞれが専門的に担当し、1枚のボードを仕上げていくといった働き方になることが多いようです。

ボードビルダーの年収

オーストラリアやアメリカなどでは、ガレージでコツコツとボードを削り続け、年収1,000万円を超える額を稼ぐボードビルダーも少なくないようですが、日本でボードビルダーはどのくらい稼ぐことができるのでしょう。

まず工場などで働く、ボードビルダーは給料制になることが多く、所属する工場やメーカーによって変わってきます。はっきりとした額については今回調べた限りでは不明ですが、メーカーや工場に勤めるといったことから、一般的な会社員の給料と同じくらいだと想像できます。

ただ、ビルダーは職人的な要素が強く、職人としての技術力に左右される部分も多いといった言葉も聞かれます。

では、独自に工房などを構え、ボードビルダーとして活動している人たちはどうでしょう。海外と比べ市場規模が小さいこともあり、日本ではボードビルダーだけの収入で生計を立てていくには厳しい部分も多くあります。

本業がプロサーファーであったり、サーフショップを経営しながらボードビルダーとして活動していたりと、何かしら他の収入源を持ちながらボードビルダーとして活動している人が多いようです。

しかし実力が認められ、2年先までのバックオーダーを抱えるボードビルダーなども存在します。努力次第では海外のボードビルダーと同じくらい稼ぐことができる可能性もあると考えられます。

ボードビルダーになるには

ボードビルダーに特別な資格はありません。明日から、ガレージでボードを削り出せばボードビルダーと名乗ることができます。

独学でシェイピングなどを学び、ガレージシェイパーから一人前のビルダーになった人たちも多く存在します。しかし、工程のほとんどが職人仕事と言えるボードビルダーの技術を習得するには、やはり工場やメーカーなどで技術を学ぶのが現実的だと考えられます。

もうひとつ、ボードビルダーになるのに大きな要素として「サーフィンができる」といったことがあります。それも高いレベルでできた方が良いボードビルダーになれると考えられています。

全くサーフィンができなくてもボード自体をつくることはできますが、サーフボードの特性、特にプロからの依頼など、ハイレベルなオーダーボードは、そのボードに乗る人の体型やクセ、そのほかの様々な要望を盛り込んだボードに仕上げる必要があります。

どういった素材を使い、どのような形状や硬さにしたら良いかなど、ある程度体の感覚として理解できていた方が、良いボードができると言われています。

こういったことから考えると、サーフボードビルダーになるには、最低限サーフィンができるといった条件が必要になってきますが、もしサーフィンができなくても諦める必要はありません。

サーフボードのメーカーや工場はサーフスポットの近くにあることが多く、こうしたところに勤め、ボードビルダーとして働き出すことができれば、ボードビルダーとサーフィンの技術を同時に習得していくことも可能です。

まとめ

日本ではまだまだメジャーとは言えないボードビルダーですが、職人としての要素が強く、求人情報サイトなどでの募集も多いとは言えません。

しかし、海が好きで海の近くで夢のある生き方をしたい。そんな方には挑戦のしがいがある仕事です。

オリンピックやコロナ禍などの影響もあり、2021年サーフィンは盛り上がり傾向にあります。サーフスポットとして有名な街では、人口の10倍近い人がサーフィンに訪れ、サーフィン目的での移住者が増えているようです。

こうした背景もあり、今後ボードビルダーの注目度も上がっていくことが期待できるでしょう。

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Hiromu

Hiromu

体を動かすことが大好きなアクティブライター

プレイヤーとしての経験に加え、サッカーの審判、メンタルコーチなど、様々な視点からスポーツの魅力を多くの人に伝えられるような記事を提供いたします。

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