背番号にはそれぞれ特別な意味が込められていることがあり、球団にとって特別な背番号を背負うということは選手にとって大きな責任と期待を与えることになります。
プロ野球の支配下登録選手(公式ペナントレースに出れる選手)は00・0と99番以下の1桁〜2桁の整数を着用することが定められており、3桁の整数はスタッフや育成選手が着用します。
その中でも「背番号18番」はプロ野球界にとって特別な数字として扱われています。
今回はそんな「背番号18番」について解説していきます。
背番号18番を背負う意味
背番号18番は野球界で特別な数字として扱われています。
それは背番号18番がプロ野球界にとって「エースナンバー」として扱われているからです。
今後、球団のエースになってほしいと期待されている選手、もしくは既に活躍している選手が背番号18番を背負ってプレーします。
現在、2022年では
・東京ヤクルトスワローズ:寺島成輝投手
・阪神タイガース:馬場皐輔投手
・読売ジャイアンツ:菅野智之投手
・広島東洋カープ:森下暢仁投手
・中日ドラゴンズ:梅津晃大投手
・横浜DeNAベイスターズ:小園健太投手・
・オリックス・バファローズ:山本由伸投手
・千葉ロッテマリーンズ:二木康太投手
・楽天ゴールデンイーグルス:田中将大投手
・福岡ソフトバンクホークス:武田翔太投手
・北海道日本ハムファイターズ:吉田輝星投手
が背番号18番を背負っており、12球団中11球団が投手です。
埼玉西武ライオンズは引退した松坂大輔が背番号18番を背負っていましたが、現在は空き番となっています。
ではなぜ、このような名だたる投手が背番号18番を背負っているのでしょうか。
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背番号18番がエースナンバーとされる理由
背番号18番がエースナンバーとされる文化はプロ野球草創期の頃から始まっています。
その理由としては様々あり、伝説的な活躍をした若林忠志や野口二郎、ヴィクトル・スタルヒンが背番号18番を背負ってプレーしていたからと言われています。
他には、日本の伝統芸能である歌舞伎の十八番(おはこ)が由来という説もあります。
また、昔からプロ野球界を牽引してきた読売ジャイアンツのエースピッチャーが背番号18番を背負ってプレーしていたことも理由として挙げられてきました。
実際に、藤田元司や堀内恒夫、桑田真澄、杉内俊哉など、読売ジャイアンツのエースとして君臨してきた選手が背番号18番を背負っています。
そういった歴史が背番号18番をエースナンバーとして印象付けてきました。
背番号18番を背負った代表的な選手
読売ジャイアンツ:菅野智之
生年月日:1989年10月11日
出身地:神奈川県相模原市
利き手(投・打):右・右
プロ野球歴:読売ジャイアンツ
タイトル・表彰歴:最多勝利、最優秀防御率、最多奪三振、最高勝率、沢村栄治賞、最優秀選手、ベストナイン、ゴールデングラブ賞、セ・リーグ連盟特別賞、月間MVP、クライマックスシリーズMVP、紺綬褒章、投手三冠王、クライマックスシリーズノーヒットノーラン
菅野智之は現読売ジャイアンツ監督の原辰徳監督の甥として注目を浴びていましたが、本人は「その立場は嫌なことの方が多かった、『菅野智之』として認められることを目標としている」と語っています。
高校3年時にプロ入りを周りから勧められていましたが、伯父が原監督だからプロに行けたと言われるのが嫌で、実力をつけてからプロに行きたいと大学入りを決意しました。
その後、ドラフト会議で読売ジャイアンツに勝ち取って、北海道日本ハムファイターズが交渉権を獲得するも、本人が入団を拒否し、1年見送るという異例のドラフトとなりました。
翌年のドラフト会議で巨人に入団すると、1年目から活躍し、新人特別賞を受賞しました。
クライマックスシリーズでは、セ・リーグクライマックスシリーズ史上初の完投・完封勝利を挙げ、自身初のクライマックスシリーズMVPを受賞することになりました。
日本シリーズでは、メジャーに挑戦する直前の田中将大率いる楽天ゴールデンイーグルスと対決し、レギュラーシーズン24戦無敗1セーブという偉業を成し遂げた田中将大に唯一の黒星をつけました。
そんな1年目から大活躍をしている菅野智之は2018年に投手三冠王、ポストシーズン史上初のノーヒットノーラン、2年連続の沢村栄治賞など、数々の記録を樹立し、ルーキー時代からつけていた「背番号19番」から、巨人のエースナンバーとされる「背番号18番」を変更することになります。
楽天ゴールデンイーグルス:田中将大
生年月日:1988年11月1日
出身地:兵庫県伊丹市
利き手(投・打):右・右
プロ野球歴:東北楽天ゴールデンイーグルス、ニューヨーク・ヤンキース
タイトル・表彰歴:最多勝利、最優秀防御率、最多奪三振、最高勝率、沢村栄治賞、最優秀選手、新人王、ベストナイン、ゴールデングラブ賞、
記録:開幕から24戦連勝(ギネス世界記録認定)、28連勝(ギネス世界記録認定)、レギュラーシーズン無敗
「マー君」の愛称で親しまれている田中将大は東北楽天ゴールデンイーグルスで背番号18番を背負ってプレーしていました。
メジャーに挑戦後は背番号19番を背負っていましたが、2021年に帰国し、その後も背番号18番を背負ってプレーしています。
田中将大といえば、2013年のレギュラーシーズン24戦無敗1セーブの偉業を成し遂げたことで有名です。
東北楽天ゴールデンイーグルスのエースナンバーに相応しい選手として活躍しています。
まとめ
今回はエースナンバーとして扱われている「背番号18番」について解説しました。
現在も多くのエースが背番号18番を背負ってプレーしています。
今後どのような選手が背番号18番を背負って、球界を代表する投手に成長していくのか楽しみです。
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