2024年の夏に開催されるパリオリンピック。7月26日から8月11日まで、3週間あまりの大会期間中に、32競技329種目が行われます。しかし気が早い人は次のオリンピックも気になっているのではないでしょうか。
今回は、パリオリンピックの次のオリンピックを特集。どこで開催されるのか、どのような競技が実施されるのかなど、気になる次のオリンピックについて詳しくご紹介していきます。
次のオリンピックはロサンゼルスで開催!
パリオリンピックの次、2028年のオリンピックはアメリカのロサンゼルスで開催されます。期間は2028年7月14日から30日までの17日間です。
アメリカでの開催は7回目
ロサンゼルス大会と聞くと、「また?」と思う方も多いのではないでしょうか。
実際にアメリカでのオリンピック開催はとても多く、冬の大会も合わせるとこれで9回目になります。
夏季五輪
1904年:セントルイス
1932年:ロサンゼルス
1984年:ロサンゼルス
1996年:アトランタ
2028年:ロサンゼルス
冬季五輪
1932年:レークプラシッド
1960年:スコーバレー
1980年:レークプラシッド
2002年:ソルトレークシティ
国別ではアメリカが1位。2位はフランスで、2024年パリオリンピックを含めると6回(夏3回・冬3回)になります。
そして3位は、4回(夏2回・冬2回)で、なんと日本です。
開催地決定の経緯
2028年オリンピックの開催地は、どのようにしてロサンゼルスに決定したのでしょうか。実は2028年のオリンピック開催地はいつもとは少し違った手順で選考されました。
もともとロサンゼルスは2024年大会の候補地として立候補。他にもパリ(フランス)、ブダペスト(ハンガリー)、ハンブルク(ドイツ)、ローマ(イタリア)が立候補していました。しかし辞退が相次ぎ、最終的に立候補はロサンゼルスとパリだけに。
こういった状況を受けて2017年6月のIOC理事会で2024年大会と2028年大会の開催地が同時に決定されることが決まりました。この時点でもロサンゼルスは2024年の開催を希望していましたが、2017年7月に2024年の招致を断念。9月のIOC総会で2028年の開催が正式決定しました。
2028年ロサンゼルスオリンピックの特徴
2028年のロサンゼルスオリンピックは、アメリカで32年ぶりに開催される夏季大会。ロサンゼルスオリンピックといえば、1984年の大会で初めてスポーツの商業化に成功したことで知られていますが、次回の大会はどのような特徴があるのでしょうか。
大胆な経費削減
2028年のロサンゼルスオリンピックでは、パリオリンピックと同じように既存の施設を積極的に利用して予算を削減することが決まっています。
たとえば競泳はプロフットボールNHLのラムズとチャージャーズが本拠地とするスタジアムで実施。予算を減らすとともに3万8000席というオリンピック史上最大の競泳会場を実現します。また体操や新体操、トランポリンは、NBAのレイカーズの本拠地を使用。こういった工夫で約240億円の経費削減効果があると言われています。
日程が大幅に変更
会場を使い回す結果、日程にも異例の変更がありました。通常のオリンピックでは前半が競泳で後半が陸上競泳となりますが、ロサンゼルス大会では陸上が前半、競泳が後半になりました。その理由は、競泳の会場設営に時間がかかるため。
ちなみにこの競泳会場は開会式と閉会式でも使われるそう。これも異例です。
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2028年ロサンゼルスオリンピックの新競技
オリンピックの注目の一つが新競技。2028年ロサンゼルス大会では5つの新競技が行われます。
それは野球・ソフトボール、フラッグフットボール、クリケット、ラクロス、スカッシュです。
フラッグフットボールとは
フラッグフットボールは、アメリカンフットボールのルールをベースに、タックルなどの接触プレーを禁止した競技。その代わりに腰につけたフラッグを取り合うことで安全性を高めています。
人数は5人対5人。オフェンス側とディフェンス側に分かれ、オフェンス側には4回の攻撃機会が与えられ、タッチダウンを目指します。ディフェンス側はボールを持った選手のフラッグを奪うか、相手のパスをカット。またはボールを持った選手をサイドラインから外に追いやって相手の攻撃機会を減らします。
日本の競技人口はまだ3000人ほどですが、令和2年度から小学校の体育の授業に取り入れられているので、日本代表が世界で活躍する日も来るかもしれません。
クリケットは128年ぶりの復活!
クリケットは世界の競技人口が3億人以上で、サッカーに次ぐ世界2位のスポーツ。ただしその多くがインドに集中しているため、長い間オリンピック競技から除外されてきました。試合時間が7時間から数日間に及ぶのも大きな問題。ところが近年は、競技時間が3時間ほどになる新方式が普及。それによって128年ぶりにオリンピック競技への復活が決定しました。
ラクロスは120年ぶりの復活!
ラクロスは北米大陸が発祥の球技。アメリカでは人気の高いスポーツですが、オリンピックでは1904年のセントルイス大会と1908年のロンドン大会で行われただけでした。
今回のロサンゼルス大会では6人制を提案し、見事に正式競技として採用。120年ぶりの復活となりました。
スカッシュは落選を繰り返し初採用
スカッシュは日本でも人気のスポーツ。世界185カ国で約2000万人がプレーしています。人気競技だけにオリンピックの正式種目にも何度も立候補。2012年のロンドン大会以降、リオデジャネイロ大会、東京大会、パリ大会で候補に挙がっては落選し続けていましたが、ついに初採用が決定しました。日本選手の活躍にも期待が集まっています。
ブレイキン・空手は落選
パリオリンピックで初採用されたブレイキンはまさかの落選。アメリカ発祥のカルチャーということで連続開催が期待されていたため、選手たちにも衝撃が走りました。
また東京オリンピックで採用されパリでは落選した空手も復帰を目指していましたが採用されませんでした。
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SASUKEが登場!
注目は、ついにオリンピック種目になったSASUKEです。
正確にはSASUKEを単体で行うのではなく、近代五種の中の1種目。近代五種から馬術を除外して障害物レースを採用することになり、その障害物にSASUKEの要素が入ることになります。
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まとめ
2028年のロサンゼルスオリンピックは、2024年のパリ大会と同時に決定した大会。持続可能な大会を目指し、既存の施設を積極的に利用するところも似ています。そして実施競技には日本人にはあまり馴染みのないスポーツや、SASUKEも!4年後が今から楽しみですね。
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