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【パリオリンピック】賞金はいくら?国と競技別の賞金額を調査

パリオリンピックで大きな話題となっているのが、賞金。
これまでオリンピックの優勝や入賞に対して賞金は出ないというのが大原則でしたが、世界陸連がパリオリンピックでは金メダリストに賞金を贈ると発表したのです。
これに対しては「オリンピックの精神に反する」という批判も噴出。
ではオリンピックの賞金はこれまでどうなっていたのでしょうか。
今回は、オリンピックの賞金について調査しました。

【パリオリンピック】賞金についての議論

まずはパリオリンピックで議論となっている世界陸連の賞金についてご紹介しましょう。世界陸連からの賞金とは何で、どこが問題なのでしょうか。

オリンピックの国際的な賞金はなかった

2024年4月10日の世界陸連の発表が大きな話題となっているのは、これが史上初めてオリンピックに対して「国際競技連盟から出る賞金」だからです。
オリンピックでは3位以内の選手やチームにメダルが授与されますが、国際オリンピック委員会(IOC)から送られる賞金は一切なし
それは128年に及ぶ近代オリンピックの歴史で一度も変わることはありませんでした。
さらに、サッカーならFIFA、水泳なら世界水泳連盟など、各競技には国際競技連盟がありますが、そういった国際競技連盟から賞金が出ることもなかったのです。

世界陸連からの賞金の内容

国際競技連盟からの初の賞金となる世界陸連の賞金は、リレーを含む48種目優勝者チームに贈られると発表されました。
その額は5万ドル(約750万円)で、賞金総額は240万ドル約3億6000万円)。今回は金メダリストだけを対象としますが、4年後のロサンゼルス大会では、陸上競技の全メダリストが対象になると発表されています。

賞金に問題はない?

世界陸連はこの賞金について、「IOCから世界陸連に分配される五輪の放送権収入から支払う」と発表。つまり明確にIOCの収入を賞金にすると言っています。
「賞金はオリンピックの規定に反するはず」という声もありますが、問題はないのでしょうか?
実はオリンピック憲章には賞金を禁じる規定はありません。「オリンピックに賞金は出ない」というのは、暗黙の了解
一方でIOCは放送権料などで多額の利益を得ているため、選手にだけアマチュアリズムを強要して収益を分配しないのはおかしいという声もあったのです。
今回の世界陸連の発表を受けて選手からは「金額よりもその象徴的意味を評価したい」と歓迎の声も上がっています。

賞金に批判の声も

一方で賞金に反対の声も。
例えば国際自転車連合は「賞金はオリンピック精神に反する」と批判しています。
このオリンピック精神とは、収益を分かち合い、より多くの選手が世界中で競技を行えるようにすること。実際にIOCから分配金を受け取った各国際競技連盟は、それぞれの競技がより発展するための事業にそのお金を使っています。
優勝した一部の選手が賞金を得るのではなく、競技全体のために使うべきだというのです。

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【パリオリンピック】各国や競技の賞金事情

IOCや国際競技連盟から出る賞金は基本的にありませんが、メダリストが全く賞金を得られないのかというと、そのようなことはありません。
それぞれのや、その国の競技団体所属企業などから多くの賞金が入る場合もあるのです。
実際にはその場合、賞金ではなく報奨金と呼ばれるのが一般的です。

世界の報奨金

まずはから送られる報奨金の額について。
例えば日本の場合、日本オリンピック委員会(JOC)から報奨金が贈られます。
東京オリンピックの後に行われた調査による金メダルの報奨金額の一例がこちら。

・台湾:約1億円
・シンガポール:約8200万円
・トルコ:約5500万円
・インドネシア:約5000万円+毎月約20万円
・イタリア:約3100万円
・スペイン:約1600万円
・フランス:約1100万円
・アメリカ:約500万円
・オーストラリア:約100万円

各国とも、銀メダル、銅メダルに対しても、それぞれ報奨金が支払われます。
東京オリンピックで台湾は異例の高額報奨金を用意したそう。従来のオリンピックではシンガポールの報奨金が特に多いことで知られています。

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【パリオリンピック】日本の報奨金

日本の報奨金は、前述の日本オリンピック委員会(JOC)からのものに加えて、各競技団体スポンサー企業から出されるのが一般的。
まずJOCからは金メダルに500万円、銀メダルに200万円、銅メダルに100万円が贈られます。

各競技団体からの報奨金

各競技団体からの報奨金は大きな差があります。
東京オリンピックの時点での各団体からの報奨金は以下のように規定されていました。

日本卓球協会
シングルスの金:1000万円
ダブルスの金:1人500万円
団体の金:1人400万円

日本バスケットボール協会
金:1人500万円
銀:1人300万円
銅:1人100万円
※東京オリンピックで銀メダルを獲得した女子日本代表には特別報奨金として200万円が追加されて1人当たり500万円が贈られた

NPBエンタープライズ(野球)
金:1人500万円(推定)
銀:1人200万円(推定)
銅:1人100万円(推定)

日本体操協会
金:1人50万円
銀:1人30万円
銅:1人20万円

日本水泳連盟
報奨金なし

全日本柔道連盟
報奨金なし

日本フェンシング協会
報奨金なし

水泳やフェンシングなど、報奨金なしとしている団体も多いのが現状。
その場合も、選手が企業に所属しているかスポンサーがついていれば、そこから報奨金を得られる可能性はあります。

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大幅減額した陸上競技

日本陸上競技連盟のリオオリンピックや東京オリンピックでの報奨金は以下の額でした。

金:2000万円
銀:1000万円
銅:800万円

しかしパリオリンピックの報奨金は予算上の問題で大幅減となっています。

金:300万円
銀:200万円
銅:100万円

パリオリンピックではやり投げの北口榛花選手の金メダルも期待できるだけにこの決定は残念だという声が上がっています。

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まとめ

それぞれの国や競技団体の事情、思惑があり、大きく額が異なるオリンピックの賞金と報奨金。そのためメダルの数が多くても報奨金はほとんどもらえないという選手もいます。
世界陸連の今回の決定が影響して、今後は国際的な賞金が設定されるようになっていくのでしょうか。
オリンピックの収益は優秀な選手に還元されるべきか、それとも競技全体のために使うべきか、あなたはどう思いますか?

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スポーツで人生楽しむ自然派ライター

筋トレとアウトドアをこよなく愛するライター。某FM局の作家時代、筋トレマスターに師事し、トレーニングブログを3年間で100本以上執筆しました。

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