パリオリンピックでは日本人選手のメダル獲得にも注目が集まります。
2020東京オリンピックでは、日本は金27、銀14、銅17、合計58個という歴代最多のメダルを獲得しました。
さて2024年大会はどうなるのでしょうか。
今回は、パリオリンピックでメダルを期待されている日本選手やチームをご紹介。
注目選手たちの特徴も解説します。
陸上競技
日本人が最もメダルから遠い競技が、オリンピックの華である陸上競技。
しかし今回は、金メダルの期待がかかる選手がいます。
北口榛花
北口榛花選手はやり投げで金メダル獲得の可能性があるといわれる選手。
2020東京オリンピックで入賞を果たすと、2022年、2023年のダイヤモンドリーグで優勝。2023年の世界陸上でも優勝し、世界陸上での日本女子初のフィールド種目金メダリストとなりました。
好調を維持できれば、女子のオリンピックフィールド種目初金メダルも見えてくるはずです。
前田穂南
前田穂南選手は女子マラソン史上5人目となる2大会連続の代表。
前回の2020東京オリンピックでは33位と結果を出せず、パリオリンピックの選考レースとなる2023年10月のマラソングランドチャンピオンシップでも内定を決める2位までに入れませんでした。しかし2024年1月の大阪国際女子マラソンで、日本記録を19年ぶりに塗り替えて代表の座を獲得。一気に期待を集める存在となりました。
この日本記録2時間18分59秒は、世界記録とは7分もの差があります。
しかしパリオリンピックのコースは、累積高低差が438mもある難コース。さらに夏の開催ということもあり、暑さに強いといわれる前田選手にとっては有利なのではないかといわれています。
池田向希
池田向希選手は2020東京オリンピックの男子20km競歩で銀メダルを獲得した選手。
2022年の世界陸上でも銀メダルを獲得しています。
パリオリンピックの代表選考会を兼ねた2024年2月の日本選手権大会では、世界歴代3位となる1時間16分51秒を記録して優勝。
上半身の力を抜くことで低く滑らかに歩く技術を向上させたことで、東京大会のときよりもスピードがさらにアップしています。
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柔道
日本のお家芸といえば柔道。金メダルで当然ともいわれてしまうこの競技ではプレッシャーも大きな敵となります。近年は外国勢の力に押されることも多くなっていますが、その中でも優勝候補と言われている日本人には誰がいるのでしょうか。
阿部一二三
男子66キロ級の阿部一二三選手は2020東京オリンピックの金メダリスト。強靭な体幹を武器に、世界選手権も2連覇しています。最近では2024年3月の柔道グランドスラム・アンタルヤ大会で5試合全て一本勝ちという圧倒的な強さで優勝。オリンピック2連覇の可能性も高いと言われています。
阿部詩
女子52キロ級の阿部詩選手は、阿部一二三選手の妹としてお馴染み。彼女も2020東京オリンピックの金メダリストで、世界選手権を2連覇しています。また柔道グランドスラム・アンタルヤ大会で5試合全て一本勝ちしたのも同じ。
彼女の得意技は袖釣り込み腰や内股など。それらが敵に研究された中、フェイントとなる足技も磨き上げています。
角田夏実
女子48キロ球の角田夏実選手は、2020東京オリンピックでは補欠でしたが、2021年から2023年まで世界柔道選手権を3連覇中。また柔道グランドスラムでは金メダルを通算5個獲得し、2024年3月の柔道グランドスラム・アンタルヤ大会ではやはり5試合全て一本勝ちで優勝しています。
角田選手の得意技は寝技や関節技、そして「分かっていても防げない」と言われる巴投げ。他の選手にはあまりない武器だといえます。
新添左季
女子70キロ級の新添左季選手はオリンピック初出場。
2022年に個人戦としては初出場した世界選手権で銅メダルを獲得し、2023年の世界選手権で金メダルを獲得しています。
彼女の武器は長身と長い手足から繰り出す立ち技。
2024年3月の柔道のグランドスラム・タシケント大会では3位となっていますが、パリオリンピックでは金メダルが期待される選手の一人です。
混合団体
お家芸の柔道で負けられないのが混合団体。2020東京オリンピックではフランスに敗れて銀メダルに終わりましたが、世界選手権では6連覇を達成しています。
オリンピックでは個人戦の疲れが残った状態で戦うため選手起用の戦術も問われるこの種目。日本のリベンジに期待が集まっています。
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ブレイキン
パリオリンピックで初の追加種目となったブレイキンは日本人の金メダルの可能性が高いと言われる競技です。
半井重幸(SHIGEKIX)
半井重幸選手(ダンサー名SHIGEKIX)は、杭州アジア大会で金メダルを獲得し、この競技の日本代表内定第1号となった選手。体の動きを一時静止するフリーズを武器にしています。
2020年、権威ある世界大会のRed Bull BC One world finalで歴代最年少優勝を達成。世界選手権ではまだ銀メダルまでの成績となっていますが、メダルは確実な位置にいると言われています。
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体操
以前は体操王国とも言われた日本。その復活はあるのでしょうか。
橋本大輝
橋本大輝選手は2020東京オリンピックの男子個人総合と種目別鉄棒の金メダリスト。2023年10月の世界選手権で個人総合2連覇、種目別鉄棒の優勝を果たし、代表に内定しました。
その後、苦手としているつり輪の強化と平行棒のDスコア向上にも力を入れ、再びオリンピックの個人総合優勝を狙っています。
男子団体
橋本大輝選手を中心に優勝の期待がかかるのが、男子団体。
2023年10月の世界選手権では、橋本大輝選手、萱和磨選手、南一輝選手、千葉健太選手、杉本海誉斗選手の5人で臨んだ日本代表チームが8年ぶりに金メダルを獲得しました。
現在の課題と言われているのは、吊り輪の力技や床運動のひねり不足の改善です。しかし以前には2015年の世界選手権で37年ぶりに団体の金メダルを獲得した日本が勢いに乗って翌年のリオデジャネイロオリンピックでも金メダルを獲得。今回も同じ結果が期待されます。
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レスリング
こちらも日本のお家芸と言われているレスリング。霊長類最強の吉田沙保里選手や伊調馨選手の引退後にも、女子にはメダル候補が揃っています。
須崎優衣
女子フリースタイル50キロ級の須崎優衣選手は初出場した2020東京オリンピックで圧倒的な強さを見せて優勝した選手。スピード抜群のタックルを武器に、世界の強豪たちに付け入る隙を与えない試合を展開しました。
今回は返し技や投げ技も強化。どんな状況からでもポイントを取れるよう進化している須崎選手の連覇の可能性は高いと言われています。
藤波朱里
女子フリースタイル53キロ級の藤波朱里選手も優勝候補の筆頭。
2023年9月の世界選手権で優勝してパリオリンピック代表内定を決めると、10月に開催されたアジア大会では1ポイントも奪われることなく完全優勝。公式戦では現在133連勝中という強さを誇っています。
しかし2024年3月、練習中に左ひじを脱臼し、手術。その後は順調に回復していて、本人も「この経験はパリオリンピックで金を獲るために必要な経験だと感じている」と語っています。
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スポーツクライミング
2020東京オリンピックでは女子複合で生萌野中選手が銀メダル、野口啓代選手が銅メダルを獲得したスポーツクライミング。パリオリンピックではどのような選手の活躍が見られるのでしょうか。
安楽宙斗
高校生の安楽宙斗選手は2023年のIFSCリードワールドカップでボルダー種目・リード種目両方の年間王者に輝いたことで注目を集めています。
2023年11月開催のアジア大陸予選でも見事優勝。まだまだ成長中ということで期待が高まります。
森秋彩
森秋彩選手は日本の女子選手では圧倒的な実力を持つ選手。スポーツクライミングには絶対的な世界女王であるスロベニアのヤンヤ・ガンブレット選手がいますが、2023年の「IFSCクライミング世界選手権」のリード種目(単体)では、彼女を破って日本人初優勝を達成しています。
まとめ
多くのメダルの期待がかかるパリオリンピック日本代表。
2024年4月時点でまだ代表選手が内定していない競技もあります。
今後も有力選手の内定に合わせて更新していきますから、応援の参考にしてくださいね!
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