テニスの基本動作として大切な両手バックハンド。
フォアハンドはうまくできても、両手バックハンドに対しては苦手意識を感じる人も多いのではないでしょうか。
そこで本記事では、テニスにおける両手バックハンドの基本動作や強打を打つポイントについて解説します。
両手バックハンドがうまく打てるようになれば、相手のボールに対して素早く対応できるようになりますよ。
テニスの両手バックハンド基本動作
バックハンドはフォアハンドに比べて、距離感が掴みにくく、打点が安定しにくいと感じる場合があります。
偏ったフォームが身につかないように、以下の動作を覚えて、基礎を身につけましょう。
①グリップを正しく握る
テニスの両手バックハンドには、プレイヤーによってさまざまな握り方がありますが、まずはオーソドックスな「コンチネンタルグリップ」の持ち方から始めましょう。
コンチネンタルグリップはラケットを持ち替える必要がないため、フォアハンドからの切り替え時に素早く対応できます。
コンチネンタルグリップは包丁を握るときの持ち方と同じです。
右利きの方は、右手でラケットのヘッド部分を地面に対して90度にしながら、グリップを握りましょう。このとき人差し指は軽く添える程度にして、中指と隙間を空けるように持ちます。
左手は「イースタングリップ」でラケットに添えます。コンチネンタルグリップに比べて、少し浅く持つような感覚です。
右利きの場合、右手はグリップの下部、左手はグリップの上部を持ちましょう。
スイング時は左手7割、右手3割の力加減で握ることをおすすめします。
②肩を入れる
両手バックハンドは肩を相手に見せるぐらいに、入れることがポイントです。
体を開いたままボールを打つと、テイクバック(ラケットを後ろに引く動作)が浅くなり、全身の力がうまく乗りません。
またスイングがコンパクトになるので、力のない打球になってしまいます。
おすすめは右肩をアゴの真下まで回すことです。肩をアゴまで回せば、自然に肩が相手に向いた状態になります。
テイクバックが大きくなることで、ラケットに力が乗り、力のある打球が打てるようになるでしょう。
ほかにも肩を入れることは、相手に打つコースを隠せるというメリットもあります。
最初は慣れない打ち方に抵抗を感じる場合もありますが、練習を重ねていくうちに、自然とフォームが身につくものです。
まずは基本動作を覚えて、練習に取り組みましょう。
③ラケットの上のフレームが背中に当たるまでスイングする
ラケットがボールに当たったあとは、ラケットの上のフレームが背中に当たるくらいまで振り切りましょう。
ラケットを振り切る動作を意識することで、より力のあるボールが打てるようになります。
またスイングはラケットを振ると同時に股関節からひねり戻すことがポイントです。
腕や上半身だけでもある程度の力のある打球を打てますが、股関節を意識しながら全身をひねることで、ケガの防止にもつながります。
注意点としてはスイングをしたあとはすぐに構えを戻すことです。
あまりフォロースルー(スイングの流れ)を意識しすぎると、返ってきたボールへの反応が遅くなります。素早く構えを戻し、ボールに対応しましょう。
バックハンドへの苦手意識を克服することは、相手にとっても脅威となります。
理想の打点は体より前に!強打を打つポイント
バックハンドでは、フォアハンドと同様に打点は体より前に持ってきます。とくに両手打ちのバックハンドは両手を用いているので、打点が体の真横になりがちです。
しかし打点が後ろに下がるとボールが予測できない方向に飛んだり、力のないボールになったりします。
スイングは大きく、打点は体よりも前にして打つようにしましょう。ボールをコントロールしたい場合は、まずは打ち分けられる体制でボールを拾うことをおすすめします。
基本的な動作を習得し、打点を体よりも前に持ってきたら、次第に強打も打てるようになるでしょう。
テニスで両手バックハンドが安定しない原因
初心者の方で両手バックハンドが安定しないのには「足を動かしていない」「腰の位置が高い」「手だけで打っている」などの原因が考えられます。
これらを改善して、理想のフォームを目指しましょう。
足を動かしていない
テニスでは自分の得意な高さに打点を合わせるためには、足を適切な場所に動かすことが大切です。
足を動かさずに手だけで打つと、ボールに力が入らず、コントロールするのが難しくなります。
また上半身だけを動かすので、腕を痛める原因にもなりかねません。
ポイントはボールに対して、ななめ後ろに軸足を置き、逆足で深く足を入れ込むようなイメージで打つことです。
選手の身長や手足の長さによって打点は異なりますが、一歩踏み込んでボールがラケットに当たる場所に足を動かせば、コントロールしやすいでしょう。
反対にボールとの距離が近すぎても打球に力が入りません。
練習時も軸足を意識しながら、打ちやすい場所に回り込むようにしましょう。
腰の位置が高い
両手バックハンドで力のある打球を打ちたい方は、腰の位置を下げるように意識しましょう。
膝を曲げて腰の重心を下げながら打てば、自然とスイングスピードが上がるようになります。
スイング時は曲げた膝を伸ばし、さらに腰を低い位置から高い位置に上げることが重要です。
テイクバックを大きくする、腰を低く下げてボールに体重を乗せる。
メンタルが重要ともいわれるテニスですが、いつでも正しいフォームで打てるようになれば、安心してバックハンドに回れます。
本記事で紹介している腰の使い方をマスターして、打ち分けられるようにしましょう。
まとめ
フォアハンドが打てたとしても、バックハンドに苦手意識がある人は多いものです。
しかし、正しいフォームを身につけて練習を積み重ねれば、強力なバックハンドが打てるようになるでしょう。
打ち方に決まりはありませんが、基本を忠実に再現していくことがテニス上達の近道になります。
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