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ソフトボール選手の年収を調査!気になる生涯収入は〇〇以上!?

オリンピックでの活躍もあり注目を集めるソフトボール。2022年には女子の新リーグもスタートし、上昇気流に乗っているスポーツです。ではソフトボール選手になれば、プロ野球選手のように億単位の契約金や年俸を得ることも夢ではないのでしょうか?

ここではソフトボール選手の年収を調査してみます。

ソフトボール選手の年収|JDリーグの形態

女子ソフトボールの新リーグ、JDリーグは「ジャパン・ダイヤモンド・リーグ」の略。新リーグということでサッカーのJリーグのようにプロリーグ化したと思われがちですが、実はそうではありません。

代表理事兼チェアマン島田利正氏はこう述べています。

「プロ化ではありません。選手、チームは今まで通り実業団スポーツとして成り立っていきます。我々の事務局が『プロ』に徹するということ」

つまり選手にとってはプロ契約ではなく、従来通りの実業団としての契約になります。

プロ契約とは

プロ契約はプロ野球やサッカーのJリーグなどと同じように、その年の活躍に応じて翌年の年俸を契約するというもの。活躍すれば年俸は上がりますが、基本的に1年契約なので、非常に不安定になります。

日本では北京五輪と東京五輪で日本代表のキャプテンも務め、「ソフトボール界のイチロー」とも呼ばれる山田恵里選手が初のプロ契約選手。しかしその年俸が話題になることはなく、後に続く選手もほとんどいないのが実情です。

実業団とは

JDリーグに参加するほぼ全てのソフトボール選手は実業団チームのメンバーとして活動しています。

実業団とは、企業などの従業員で作られたチームのこと。所属している選手は、その企業の正社員であり、練習や試合のために仕事量が減ることはありますが、基本的に社員としての本来の仕事も持つことになります。

そして収入に関しては、基本的に他の社員と全く同じ給料となっているのです。オリンピックに出場してメダルを獲得、リーグで優勝、個人タイトルを取るなどの活躍があれば、その企業から報奨金が出ることはあるかもしれませんが、基本給は一般社員と変わりません。つまり選手として活躍できる20代から30代の年収は平均して300万円台から400万円台となります。

ソフトボール選手の年収|実業団のメリット

JDリーグの所属チームはビックカメラトヨタ自動車ホンダ日立デンソーなど。多くが一流の企業です。

実業団といえば、プロ野球選手のように億単位の契約金や年俸を得ることができず、夢がないようにも思われがちですが、一方で選手にはメリットもあります。

それは引退後の心配が少ないこと。

実業団の選手は選手である以前に社員なので、競技引退後は一般の社員と同じように会社の仕事を続けることができ、基本的に給料は増えていくのです。

生涯収入の比較

ではソフトボールが完全プロ化した場合、生涯収入は増えるのでしょうか?

ここではプロ野球と比較してみます。

日本プロ野球機構が公表している「戦力外選手/現役引退選手の平均年齢」は29.7歳。平均在籍年数は9.5年となります。

ここから計算したプロ野球の平均生涯獲得年俸は、外野手の場合、約4億9500万円。内野手は約4億4500万円。投手は3億7000万円。捕手は2億6500万円です。

これに対して実業団選手は大企業の社員と同じ扱いになりますから、企業規模1000人以上の会社に大卒で入社したと仮定すると、平均生涯収入は男性が約3億2100万円、女性が約2億6200万円。

大人気のプロ野球と実業団のソフトボール選手の生涯収入は、実はほぼ同じレベル。プロ野球選手の平均を一部の超高額選手が引き上げていることから考えると、安定している実業団のソフトボール選手の方が多い場合がほとんどなのです。

野球やサッカー、相撲など、多くのプロスポーツが引退後のセカンドキャリアに苦労し、生涯収入がサラリーマン以下となる場合も多い中、引退後も一流企業での地位が確保され、給料が減らない実業団は、大きな安心材料。安易にプロ化すれば生涯収入はむしろ激減するかもしれません。

実業団が目標

現在のところ、学生時代にソフトボールに打ち込んでいた選手の目標は実業団入りとなります。

上記のように安定した環境でソフトボールをプレイできることが最大の魅力。実業団に入れなかった場合はクラブチームに所属することになり、別の仕事をしながらソフトボールを続けることになります。そのため実業団に入れなかった時点でソフトボールをやめてしまう人が多くなっています。

ソフトボール選手の年収|アメリカンドリームは可能?

では世界のソフトボール選手はどうなのでしょうか?

アメリカにはプロのソフトボールリーグがあります。しかし日本の一流選手がアメリカに行くことはほとんどなく、逆にモニカ・アボット投手など、米国代表レベルの一流選手が日本のリーグでプレイしています。プロとはいえ、ショースポーツとしてマイナーなソフトボールでは、今のところアメリカンドリームは困難になっています。

アメリカでは2022年には新たなリーグ、WPF(女子プロファストピッチ)もスタート。このリーグはソフトボール選手が大学卒業後も長期間プレイできる機会を提供することを目的としています。このリーグが成功すれば、今後はアメリカのソフトボール事情も変わってくるかもしれません。

まとめ

JDリーグの目標の一つは、ソフトボールを「見る競技」として進化させること。実業団としての安定したチーム運営は残しながらリーグとして新たな演出をし、ソフトボールを観戦するファンを増やそうとしています。

その試みが成功すれば、選手の年収もさらにアップして、ソフトボールは夢のあるスポーツになっていくかもしれません。

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でかむ

スポーツで人生楽しむ自然派ライター

筋トレとアウトドアをこよなく愛するライター。某FM局の作家時代、筋トレマスターに師事し、トレーニングブログを3年間で100本以上執筆しました。

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