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【ソフトボール】歴史をひも解く!〇〇から派生したスポーツに迫る!

野球によく似ているけど、違った部分も多いソフトボール。この違いはいったいどのようにして生まれたのでしょうか?

ここではユニークな誕生秘話を持つソフトボールの歴史についてご紹介します。

ソフトボールの歴史|起源

ソフトボール、そして野球の起源と言われているのは、クリケットです。クリケットは13世紀にイングランドの羊飼いの遊びから生まれたスポーツ。世界的には今でも野球以上の人気を誇ります。そのクリケットの簡易版であるラウンダーズベース・ボールというスポーツがアメリカに伝わりました。ベース・ボールは名前こそ似ていますが、ベースボール(野球)とは違うスポーツ。当時イギリスのスポーツをそのまま受け入れるのを嫌ったアメリカ人たちがルールを変えていき、19世紀半ばに野球が誕生しました。それがソフトボール誕生にも繋がります。

つまりソフトボールは源流を辿っていけばクリケットから派生したスポーツだと言えるのです。

ソフトボールの歴史|誕生秘話

とはいえ、ソフトボールの直接のルーツはやはり野球です。1887年、シカゴにあったファラガット・ボートクラブが誕生の地。このクラブの体育館でクラブ員たちが野球の真似事をしたのが始まりです。このとき彼らはホウキをバットに、ボクシンググラブをボール代わりにしてプレイしていました。それを見たジョージ・ハンコックという人が、冬の間のクラブ員の運動のために考案したのが、柔らかいボールを使った「インドアベースボール」というスポーツでした。

ソフトボールの歴史|似たスポーツが続々誕生

シカゴで誕生したインドアベースボールは冬季の野球の練習に最適ということで人気を得ます。しかしその後、同じように柔らかいボールを使った野球のようなスポーツが続々誕生。「プレイグラウンドボール」、「キットンボール」、「ソフトベースボール」、「レディースボール」、「レクリエーションベースボール」など様々な名前でルールも微妙に違う競技が各地で行われる状態となりました。

ただしこの頃から、投手がアンダーハンドで投げるルールは共通でした。これは狭い空間で打者がより簡単に打てるための工夫。本格的な選手を目指す人が増えていた野球に対して、柔らかいボールを使ったこれらのスポーツはより簡単なレジャースポーツとして発展してきました。

ソフトボールの歴史|ルールの統一

1923年、各地の似たような競技を統一しようという委員会が誕生。1926年にようやく「ソフトボール」という名前が生まれました。その後、1933年にアマチュア・ソフトボール協会が設立され、微妙に違ったルールのスポーツを統一。1934年に標準ルールが制定されました。

記録によるとその2年後には全米で1000万人以上がソフトボールをプレイ。アメリカのアマチュア・ソフトボール協会はこの年には早くも世界最大のアマチュアスポーツ団体となっています。

ソフトボールの歴史|日本への伝来

日本にこのスポーツが伝わったのは1921(大正10)年。つまりソフトボールという名前が生まれる以前のことになります。

前身のスポーツの伝来

日本に最初に伝わったのは、インドアベースボールでした。アメリカに留学していた東京高等師範学校の大谷武一教授が持ち帰り、小中学校の体操科で広めたのがその始まりです。

また1926年の学校体操教授要目改正の際には、プレイグラウンドボールが採用され、小中学校の遊戯として導入されています。

女性の競技として発展

日本でソフトボールの名称が広まったのは1946年のこと。日本軟式野球連盟の中にソフトボール部会が置かれ、女性の競技として発展しました。この年には大阪府の12の女子チームによって日本初の大会も開催されています。

さらに1949年にソフトボール部会が日本ソフトボール協会として独立すると、同じ年に第1回全日本高校女子ソフトボール選手権大会と第1回全日本一般女子ソフトボール選手権大会を開催。1950年には国民体育大会の正式種目として女子のソフトボール競技が行われました。

一方、男子の全日本選手権が初めて行われたのは1955年。国民体育大会で男子の部が採用されたのは1957年のことです。

日本のソフトボールはその後も女性が主導して発展。日本ソフトボールリーグは女子が1968年、男子が1972年にスタートしています。

ソフトボールの歴史|世界的な人気スポーツへ

アメリカで生まれたソフトボールが世界に広まり、国際ソフトボール連盟が設立されたのは1951年のこと。1965年には第1回世界女子選手権大会が開かれました。男子の大会が開かれたのは翌1966年。その後もソフトボールの人気は広まり、1996年のアトランタオリンピックから女子の正式種目となりました。オリンピックの参加国こそ多くはなく、正式種目から外された期間もありますが、国際ソフトボール連盟に加盟している国や地域は130以上。ソフトボールは世界的な人気スポーツの一つに成長しているのです。

まとめ

冬のインドア野球として気軽な遊びから生まれたソフトボール。誕生の地アメリカでは現在1億2500万人の競技人口とファンを持つ人気スポーツとなっています。競技志向が強い野球よりもレジャーとして楽しみやすいソフトボールの人気は今後も世界に広がっていくかもしれません。

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でかむ

でかむ

スポーツで人生楽しむ自然派ライター

筋トレとアウトドアをこよなく愛するライター。某FM局の作家時代、筋トレマスターに師事し、トレーニングブログを3年間で100本以上執筆しました。

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