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コーフボールの歴史・競技人口・ルール・大会【スポーツ辞典】

小学校の頃、クラスのみんなで体育の授業をしたり、ドッジボールのような球技で遊んだりした記憶がある人は多いことでしょう。

小学校までの体育の授業やクラブ活動は、中学校以降の授業とはある明白な違いがあります。それは、多くのスポーツを男女問わず混合で行うことが多いということです。

男女を混ぜてリレーなどをしたという人もいれば、綱引きやサッカーなどをしたことがあるという人もいることでしょう。女子生徒の方が成長の早いことから、小学校までならば男の子より女の子の方が全体的に大きかった、なんて記憶がある人もいるかもしれません。

実際、腕力や体力の差が明白になってくるのは、中学生以降であることが多いとされています。それゆえ小学生や幼稚園では、体育もクラブ活動も男女をバラバラに分けないことも多いようです。

しかし中学生以降になれば、男女で部活動を分けるようになります。一緒にスポーツで競うことが危険であると考えられるようになるためです。

では、男女混合で行うスポーツはないのでしょうか。答えはNOです。フィギュアスケートや卓球など、男女ペア混合で行うスポーツはいくつかあります。

今回紹介するコーフボールもそのうちの一つ。しかも、この球技は他に類を見ない“男女混合専用”という不思議なスポーツなのです。

コーフボールの起源・歴史について

コーフボールはいつ、どこで生まれたのでしょうか。そもそも「コーフボールのコーフって何?英語?」と首を傾げた人もいるのではないでしょうか。

この言葉の語源は英語ではなく、オランダ語なのです。“コーフ(Korf)”はオランダ語で“バスケット(籠)”を意味します。その歴史はまだ浅く、オランダでこの競技が生まれたのは1902年のことであるとされています。
教師であるニッコ・ブロークフィセ氏が、少年と少女が混合で楽しめる屋外スポーツとして、バスケットボールのルールを基に考案されたそうです。

日本におけるコーフボールの歴史について

日本にこの競技がやってきたのは、1991年のことでした。男女混合で行える独特なスポーツとして、価値を認めた江橋慎四郎氏により東京でコーフボールの講習会を開催したことが普及の出発点だとされています。この時、講師に台湾師範大学の方瑞民氏が招待され、東京のYMCA社会体育専門学校を会場に行われたそうです。

同年、日本コーフボール協会が設立されました。現在は本格的な競技力向上、普及促進のため日々活動を続けています。

2004年には、日本初のコーフボールクラブができました。飛佐良光前会長が東京で設立したクラブチーム『コーフボールクラブ東京』です。2013年には愛知『名古屋ウィローズ』、長崎『ギバーレ長崎』が設立され、2014年には活動休止状態だった日本選手権が復活しています。

コーフボールと関連のあるスポーツ

やはり、コーフボールと最も縁が深いスポーツといえばバスケットボールでしょう。コーフボールは、バスケットボールのルールを元に考案されたスポーツだからです。

世界で最も競技人口の多いスポーツの一つと言われているバスケットボールですが、現在のルールの原型が作り出されたのはそう昔のことではありません。

考案者は、アメリカのマサチューセッツ州スプリングフィールドの国際YMCAトレーニングスクール(現・スプリングフィールド・カレッジ)にて、体育部の教官を務めていたカナダ人のジェームズ・ネイスミス氏でした。1891年に彼の考えで生まれたルールが現在のバスケットボールの原型になっているとされています。

寒い冬でも、生徒達が意欲的に屋内で行える競技はないか?そう考えたジェームズ・ネイルスミス氏は、体育教官としてアメリカンフットボールやサッカー、ラクロスなどを屋内ゲームとして取り入れようとしたものの失敗に終わったといいます。

そこで、それぞれの競技の特性を取り出し、かつラフプレーをなくせるような新しい競技を考案しようとしたのだそうです。バスケットボールの“ボールを持ったまま走ったら反則になる”というルールは、アメリカンフットボールなどに存在するラフプレーを取り除くために生まれたルールだったのです。

さらにプレーヤーたちの安全性を高めるため、ゴールの形状や位置を工夫しました。バスケットボールのゴールが非常に高い位置に設置されることになったのは、選手達の身体的接触を避ける狙いがあったのです。

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コーフボールの競技人口について

現在、この競技は世界約70ヵ国で普及しています。世界の正確な競技人口はわかっていませんが、男女混合という独特なルールに、年齢に関係なく楽しめるスポーツということもあり、ファミリースポーツとして少しずつ広がりを見せています。

特にコーフボール発祥のオランダにはプロリーグもあり人気を博しています。1933年には国際コーフボール連盟(IKF/International Korfball Federation)が設立され、各国の関連団体を統轄しています。

コーフボールのルールについて

バスケットボールを参考に生み出されたコーフボールですが、最大の違いの一つがドリブルを禁止していることでしょう。よって、正確なパスをする技術、受け取る技術が求められます。パスでボールを回していき、仲間で協力してゴールを目指すのです。

また、ボールの大きさやコートの広さ、ゴールの高さなども異なっています。特に、ゴールに関しては本家バスケットボールよりも高い位置に設定されているのです。バスケットボールが3.05mに対しコーフボールは3.50mとなっており、バスケットのゴールのようにバークボードもありません

また、先述したように“男女混合専用”という特徴を持っているスポーツでもあります。各チーム男子4人、女子4人でと定められており、各ゾーンに男子2人、女子2人を配置すると決まっています。

また、バスケットボールで入る点数は基本的に2点か3点であるのに対し、コーフボールは一回のシュートにつき1点ずつとなっています。2ゴールのたびに、プレーヤーはゾーンをチェンジします。1ゲームは前後半30分。ハーフタイムは5~15分と決められています(国際ルールでは10分であるようです)。

コーフボールの国際的な大会について

現在は、4年ごとに開催される世界選手権ワールドゲームズなどの国際大会が開催されています。

詳しくは後述しますが、日本も1999年に世界大会に初出場し、2018年は日本で初めてコーフボールの国際大会が開催されています。

世界から見た日本のコーフボールの強さのレベル

まだまだ認知度の低いコーフボールですが、協会の積極的な活動もあり徐々に普及が広がっています。

日本が初出場した1999年の世界大会では、日本は12位という成績を収めています。その後2019年に南アフリカダーバンで開催された世界選手権に出場し、初勝利。結果は15位だったそうです。

現在、日本の世界ランキング16位とのこと。クラブの数も徐々に増えつつあり、さらなる飛躍が望めるスポーツの一つだと言えるでしょう。

まとめ

いかがでしたでしょうか。

最初は一つきりだったコーフボールのクラブも、2019年の時点では10クラブまで増えています。

男女で協力して行う、安全かつ戦略的なスポーツ。

そんなコーフボールに興味を持った方は、是非さらに詳しくチェックしてみてください。

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初音

初音

おうちでまったり、頑張る人達を応援するのが好きです。

インドア派ですが、スポーツをはじめ頑張っている人達をおうちで応援してる系ライターです。子供の頃は水泳大好き少女でした。運動音痴だけどスポーツ見るのは大好きです!

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