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ロードレースの歴史・競技人口・ルール・大会【スポーツ辞典】

自転車競技のロードレースは、主に一般道を走り、到着順位や所要時間を争う競技です。一般道を走るため、起伏や変化に富んだ様々なコースを走ります。

数キロのレースから、1日に数百キロ近い距離を走るレースまであります。ロードレースは、「ワンデーレース」と「ステージレース」の2つに大きく分けられています。

基本的には個人競技とも言えるのですが、実はチームスポーツの側面もあります。チームでエースの勝利のために協力したり、目標の達成のために時にライバルと協力したりするのも、この競技の面白いところです。

そんなロードレースの起源や歴史、競技人口などをこの記事ではご紹介していきます。

ロードレースの起源・歴史について

自転車は19世紀(1817年)にドイツのカール・フォン・ドライスによって発明されました。そして1860年代中盤に自転車がフランスで大量生産されるようになると、早くも1868年に自転車レースが行われるようになります。

フランスはパリ郊外のサン=クルー公園で、約1.2キロのレースが行われました。翌年1869年、パリとルーアンの都市間135キロで行われたレースが、公道を走る最初のロードレースと言われています。

その後ロードレースは、ヨーロッパ大陸やアメリカ合衆国にも広がりを見せ、1896年の第1回近代オリンピックのアテネ大会でも行われました。その後、1903年に、世界最大のロードレースとなる「ツール・ド・フランス」が始まりました。

日本におけるロードレースの歴史について

現在とほぼ同じ形状の自転車になったのは、19世紀末のことです。日本では明治初期だったこの頃、日本にも自転車が輸入され始めました。

そして世界とほぼ時期を同じくして、東京は上野にある不忍池で、日本人による初の自転車競走会が行われました。明治31年(1898年)のことです。当時はまだ自転車が高価だったため、貴族や財閥がスポンサーとなり、選手が宣伝用ジャージを着用してレースに出て、賃金を受け取っていました。

その後、1934年に日本サイクル競技連盟が創立され、国際自転車競技連盟にも加盟し、世界選手権に出場するようになります。

現在ではプロとアマが統合した日本自転車競技連盟となっています。

ロードレースと関連のあるスポーツ

ロードレースのような自転車競技は他にもあります。トラックレース(トラック競技)は、ロードレースのように一般道を走るのではなく、競技場内のトラックを周回して行うところが異なります。

トラックレースには様々な種目があります。例えば、男子は1キロ、女子は500メートルのタイムを競うタイムトライアル、着順を争うスプリント、前にいる対戦相手をお互いに追い抜くことに力を入れるパーシュートなどです。

ケイリンというトラックレースの種目もあり、それは日本の競輪から派生したスポーツです。

ロードレースの競技人口について

日本では約7500万人が日常的に自転車に乗っています。普及率自体は世界的にも高い割合です。しかし、正式な競技人口となると5,500人程度しかいません。

それでもヨーロッパでは人気のスポーツで、後述する世界的な大会が注目を集めていることもあり、近年ロードレースの注目は高まりつつあります。レースやトレーニングを楽しんでいる人たちは約30万人、サイクリングを楽しんでいる人たちは約300万人と言われています。

その人たちがいずれロードレースに参戦するようになると、より盛り上がっていくでしょう。

ロードレースのルールについて

ワンデーレース」はクラシックレースとも呼ばれ、1日かけて行われます。

一方、「ステージレース」は複数日に分けて行われます。その日ごとの1位と、大会中に最も合計タイムが早かった人が獲得する総合1位を争う種目です。個人競技のように見えますが、実際にはチームが構成されており、それぞれが役割を担っています。

「エース」は1位でゴールすることに集中します。そして「アシスト」はエースを勝たせることに専念します。ペースメーカーをしたり、風よけとなってエースの体力を温存させたり、他のチームのペースを崩させたりするのです。

個人タイムトライアル」という種目もあります。ゴールまでの所要時間を競います。他の選手を風よけにして走ることは禁止されているので、純粋な走力がある選手が勝つ種目です。

チームタイムトライアル」という種目は、先頭をローテーションで変えながら走ります。チームワークが求められる種目となります。

ロードレースの国際的な大会について

ステージレースの最高峰は、「グランツール」と呼ばれている3つのレースです。5月にイタリアで行われる「ジロ・デ・イタリア」、9月にスペインで開催される「ブエルタ・ア・エスパーニャ」、そして上述の「ツール・ド・フランス」(7月にその名の通りフランスで開催)です。

ワンデーレースでは、伝統と格式の高い大会は「クラシック」と呼ばれています。その中でも古い歴史があり、権威がある5つのレースは「モニュメント」という呼び名で知られています。

これらの大会での勝利は、野球で言えばメジャーリーグのワールドチャンピオンや、サッカーで言うとヨーロッパチャンピオンズリーグ制覇相当の勲章となります。

また国際自転車競技連合(UCI)も年間シリーズ戦として「ワールドツアー」を行なっています。加えて毎年、UCIロード世界選手権大会(ワンデーレース)も開催しています。

また、オリンピックの種目にも取り入れられています。以前はアマチュアだけにしか出場資格がありませんでしたが、1996年大会からプロも参戦できるようになりました。それにより、ツール・ド・フランスなどで活躍するトップアスリートたちもオリンピックに出場するようになり、レースのレベルは格段に上がっています。

世界からみた日本のロードレースのレベル

東京オリンピック2020の自転車ロードレースで、日本人男子最上位は35位、女子は21位でした。メダル獲得を目指すものの、難しいと言わざるを得ないぐらい、世界とは開きがあるのが現状です。

まとめ

ロードレースは個人の走力が求められるだけでなく、チームとしての力も問われます。ライバルとの駆け引きや自チームでの助け合いなど、団体スポーツとしての魅力もあります。

世界的に権威のある有名なレースもあり、日本でもロードレースの魅力にハマる人が増えていくことを願います。

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マッサマン

マッサマン

永遠のスポーツ愛好家

運動能力は、学生時代の同級生たちいわく、「マッサマンは決してうまくはないけど、何でもそれなりにこなす」。スポーツは観るのもするのも好きで、いつまでも動ける身体をキープしたいと考えている。できれば今でも上手くなれるよう、コツやヒントを探している。最近は登山の世界に足を踏み入れている。英語と中国語が少し話せるため、世界中の人たちとカタコトだがお互いのスポーツの文化やスタイルの違いや良さについて、語り合いたいと思っている。

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