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ウェイクボードの歴史・競技人口・ルール・大会【スポーツ辞典】

ボードに乗って、船に引っ張ってもらい、水上を航行する姿はまるで水上スキー。

ジャンプしたり回転したりとトリックをキメるところは、まるでスノーボード。

この「海のハーフパイプ」とでも言うような、ダイナミックなボーディング・スポーツがウェイクボードです。

日本人も国際大会で大いに活躍しているスポーツですが、水上スキーやウェイクサーフィンといった、ちょっとずつ似ているスポーツ/アクティヴィティもあるので世間的には混同されがちかもしれません。

本記事では、競技の詳細や選手たちの活躍を通して、ウェイクボードならではの魅力を探ってみました。

ウェイクボードの起源・歴史について

ウェイクボードの始まりについては、スコットランドのエクストリーム・スポーツ選手が発案したという説や、東欧クロアチアにあるクルク島であるという説や、オーストラリアやニュージーランドでの商品化が起源といった説もあります。

そんな中で、1980年代になってオーストラリアの「スカーフボード」をもとに「スカーファー」というボードを開発したアメリカのトニー・フィン氏が、「ウェイクボードの創立者」と言われています。

スカーフボード(skurfboard)の「スカーフ」は、スキーとサーフィンを合体させた造語です。

これら先人の試行錯誤を基に、米ハイパーライト社が「ウェイクボード」を商品化し、その仕様が現在に至るまでスタンダードとなって残っています。

スポーツとしてのウェイクボードは瞬く間に普及していき、1990年には初の世界大会が開催されました。

大会を運営していた世界スキーボード協会も世界ウェイクボード協会(WWA)に名前を改めています。

日本におけるウェイクボードの歴史について

ウェイクボードの世界的な盛り上がりは波好きの日本人たちにも当然波及し、1993年に日本ウェイクボード協会(JWBA)の前身となるJWFが設立されました。

日本選手権が行われるようになったのもこの頃からです。

1997年にフジテレビとの共同開催でJAPAN CUPが行われると、2000年には河口湖にWORLD CUPが招聘され、世界中からトップ・ボーダーが集結。

ウェイクボードのシーンで日本の存在感が確立されました。

90年代にはスノーボードの人気爆発もあったため、「夏のボード」としてのイメージも定着し、さらにお台場の商用開発なども手伝って、まさに時代の波に乗ることができたようです。

競技選手が数多く生まれると同時に、若者がやりたいスポーツとしても脚光を浴びるようになりました。

もちろん今でもプロアマ問わず、日本全国の海・川・湖で楽しまれています。

ウェイクボードと関連のあるスポーツ・派生したスポーツ

船に引っ張られてボードに乗るスポーツというと、まず水上スキーが浮かんでくると思います。

どちらにもさまざまなトリックがあり、非常に共通点が多いですが、最大の違いはボード上の足の置き方。

ボードの長辺方向に足を置く水上スキーと違い、ウェイクボードではスノーボードと同じように両足を横に向けます。

これによって、波の影響を受けにくく、技をキメやすいと言われています。

また速度についても40〜50キロの水上スキーに対して、ウェイクボードは通常24〜32キロと低速の航行。

そのため比較的初心者が取り組みやすいのも特長でしょう。

ほかにウェイクサーフィンという類似のスポーツがあり、こちらもボードに乗って船に曳いてもらうところは同じですが、途中で手を離して波に乗るところが大きな違い。

さらにブーツを履いてボードに乗るウェイクボードに対して、裸足で乗るウェイクスケートというスポーツもあります。

ウェイクボードの競技人口について(日本国内、世界)

ウェイクボードの競技人口は、国内で90万人、全世界では3000万人とも言われています。

そのうち本場アメリカが300万人ほどで、ほかにもオセアニア、ヨーロッパ、アフリカなどの国々にも広く普及しています。

ウェイクボードのルールについて

ウェイクボードのルールは大会ごとに設定されていますが、基本的には3人のジャッジが競技者の航行やトリックを採点して、その合計得点を争う形になります。

採点の基準にはいくつか項目がありますが、例えばJWBAのルール・ブックには「難易度・リスク・印象度・多様性・完成度」にそれぞれ点数をつけると記されています。

ウェイクボードの国際的な大会について

WWA主催のノーティックWWA ウェイクボード・ナショナル・チャンピオンシップや、2年に1度開催されるIWWF主催のワールド・チャンピオンシップといった世界大会があります。

いずれの大会も世界中からトップ・クラスの選手が集結します。

2018年には徳島県三好市でWWAの大会が行われ、話題を呼びました。

東京2020オリンピックでも、競技種目として採用されるよう検討されましたが、残念ながら見送られました。

ですが、2024年のパリ・オリンピックに向けて、引き続き呼びかけが続いています。

世界から見た日本女子ウェイクボード&日本男子ウェイクボードの強さのレベル

残念ながら世界的な大会で日本人が上位に来ることはそれほどありません。

そんな中でも健闘しているのが、アメリカを拠点にプロとして活動する手塚翔太選手。手塚選手は初代アジア王者でもあり、日本のウェイクボード界を牽引しています。

女子では2度のアジア女王に輝き、世界大会でも上位に食い込んだことのある吉原陽向選手の活躍が光ります。

また、国内最年少でプロとなり、2021年にWWA世界選手権のU-18女子の部で優勝を果たした岸田ひなの選手は期待の星と言えるでしょう。

まとめ

80年代に世界に広まり、90年代からは日本でも一気に関心を集めたウェイクボード。

水の上でトリックをキメる気持ち良さは何にも代えがたいと言われています。

日本でもさまざまな場所で体験することができるので、興味を持ったらぜひ挑戦してみてください。

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tetsuo

tetsuo

目指せ、中年の星

サウナ・スパ 健康アドバイザーの資格を保有しています。中年になってDO THE SPORTSの喜びを覚えました。身体を動かすってサイコー!を伝えたい!! 最近気になっているのは自転車と水泳。阪神ファン歴はだいたい40年。

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