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ウォーキングフットボールの歴史・競技人口・ルール・大会【スポーツ辞典】

超高齢社会と言われる昨今、皆さんが考えるであろうことの一つが、年を取っても健康でいたいということではないでしょうか。

健康を保つ秘訣は、快眠を保ち、バランスの良い食事を取ること。そして適度に運動をするのが良いというのは言うまでもないことです。

しかし、年齢を重ねて体力が衰えてくると、昔は運動をやっていた人もなかなか続けるのが難しいと感じるようになるのではないでしょうか。

テニスやバスケットボール、サッカーや野球。激しく動き回るようなスポーツはもうできないと諦め、その結果運動そのものをやめてしまう人も少なくないことでしょう。

ですが、適度な運動はやはり重要ですし、年齢を重ねてからも楽しめるスポーツがあればと考える人は多いはずです。無理をせず、それでいて健康な体を充分に保つことができ、それでいて長く楽しめるスポーツがもしもあるのだとしたら?

今回は、まさにその理想形とも言える競技、ウォーキングフットボールについてご紹介します。

ウォーキングフットボールの起源・歴史について

そもそもウォーキングフットボールって何?と思われた方は多いのではないでしょうか。

この競技は単純明快、まさに歩いて行うサッカー=フットボールを言います。詳しくはルールの項目で後述しますが、このウォーキングフットボールもまた一般的なサッカーと同じ、イギリス(イングランド)を発祥の地としているのです。

その歴史はまだまだ新しく、2011 年7月、イングランドのチェスターフィールド FC コミュニティトラストにて、 55 歳以上の高齢者の健康のために行われた競技が現在のルールに繋がる原点であるそうです。

シニアでも安心して行えるスポーツとして、現在イングランドを中心に各地域のスポーツクラブやプロクラブで活動されています。その数なんと1,200カ所以上。競技を楽しむのみならず、健康増進・認知症予防、介護予防など、運動予防医療としても非常に注目されているスポーツなのです。

日本におけるウォーキングフットボールの歴史について

元々日本では、ウォーキングスポーツが人気であることでも知られています。

総務省が5年に1回発表している社会生活基本調査の結果によれば、日本人が好むスポーツは“観戦するのが好きなスポーツ”と“実際に競技したいスポーツ”で大きく結果が異なっているのがよくわかります。

そのうちの、実際に競技者の多いスポーツのランキングをみてみると、1位がウォーキングや軽い体操で、2位が器具でのトレーニング、3位がボウリング。4位がジョギング及びマラソンで、5位が水泳となっています。1位がウォーキングで4位がジョギングであり、日本人の多くの人は歩いたり走ったりして体を動かすことが好きであるようです。
特にウォーキングは、ジョギングよりも気楽にできる、リハビリにも最適ということから採用する人が多いのでしょう。

現在、そんな日本のウォーキングスポーツの愛好者は堂々の2000万人以上と言われており、超高齢社会においてはますます増えていくであろうと見込まれています。このウォーキングフットボールはまさに、そんな日本の社会にぴったりのニュースポーツと言えるのです。

日本においても、2016年6月豊島園フットサルコートにて、初めてのテストゲームを実施するに至りました。その後、杉並区下高井戸運動場においても5回のウォーキングフットボールの試合を行い、サッカーコーチ、女性のフットサル経験者、高齢のサッカー経験者、様々な初心者の方を問わず、幅広い世代の人々が参加したと言います。

ウォーキングフットボールと関連のあるスポーツ

なんといっても、このスポーツはあのサッカーとよく似ています。発祥の地も同じくイングランドです。正確にはサッカーの起源に関しては諸説ありますが、一番有名なのが中世イングランドを発祥とする説なのです。

8世紀頃のイングランドにおいては、戦争で敗れた敵軍の将軍の首を切り落とし、勝利を祝うのが通例でした。その首を見立てたボールを用いた「遊び」と「祭り」が大衆に広まるようになり、これがサッカーの起源になったものとされています。

一度は諸事情により禁止となってしまったこの“サッカーによく似た遊び”ですが、17世紀のはじめに再び合法となりました。そして、19世紀にはスポーツとしてのルール化がスタートします。

その際に手を使わないルールがいいとする人々と、ボールを持って行うルールで行いたいという人々とで意見が分れることになりました。

これがイングランドにおいて、フットボールが主にサッカーとラグビーとで別れることとなったきっかけではないかと言われています。

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サッカーの歴史・競技人口・ルール・大会【スポーツ辞典】

ウォーキングフットボールの競技人口について

現在イングランドにおいては急速に人気を高めており、プレーできるクラブも増加傾向にあります。愛好者の数も、約 6 万人にまで増大しているそうです。アジア圏においてもマレーシア、シンガポール、香港、オーストラリア等の国々が積極的に普及を行っています。

医療機関においても健康スポーツ領域としての研究も進んでいるようです。

ウォーキングフットボールのルールについて

基本のルールや雰囲気は、皆さんがよく知っているサッカーと同じだと言えます。

サッカーとの違いは、まずフィールドの大きさ。サッカーが縦105メートル×横68メートルと定められているのに対して、ウォーキングフットボールは縦32~40m×横16~20mとかなり小さくなっています。

また、サッカーが11人制を基本とするのに対して、こちらの競技は5~8人で行うのが通例です。JWFA推奨ルールによれば、他にも「キックは基本ゴロで。高さは1mくらいまで」「オフサイドなし」などの違いがあります。

なんといっても最大の理由は、走ってはいけない、ということ。早歩きはOKですが、両足が浮いた状態になると走っているとみなされ、反則を取られてしまいます。

また、相手選手との接触も禁止です。つまり、相手がボールを保持している時は無理に取りに行ってはいけないのです。相手がトラップミスをした時や、ドリブルでボールが離れた時にパスカットしてボールを奪うのです。

また、スライディングはもちろんですが、ヘディングも禁止とされています。禁止事項が多くて難しいと感じるかもしれませんが、その分年齢を問わず安全に行えるスポーツでもあるのです。

ウォーキングフットボールの国際的な大会について

サッカーと比べるとまだまだ認知度の低いスポーツではありますが、現在世界の53カ国以上がIWFF国際連盟に提携、国際大会も頻繁に開催、欧州を中心にFIFAにも認められています。

また、日本においても日本ウォーキングフットボール連盟主催の大会が開催されるようになってきています。2018年11月には第2回「ペンギンズカップ」が行われ、翌年も12月にも第3回大会が、さらにその翌年にも第4回高いが行われ白熱した試合をみせました。

世界から見た日本のウォーキングフットボールの強さのレベル

まだまだ日本にこの競技が来てから日が浅く、日本の競技人口・普及率も残念ながら高いものではありません。よって、日本のプレイヤーの強さはまだまだ未知数と言えるでしょう。

しかし先述したように、“歩いて体を動かす”ことが大好きな日本人にぴったりの競技であることは間違いありません。運動強度が少なく、軽装で簡単に行えるスポーツであるのも魅力の一つと言えるでしょう。

また、走る一般的なサッカーと違って全体的なスピードが遅いために、サッカーを行うにおける必要な技術や、動体視力や視野と身体運動の連動など、基礎的なトレーニングの全てを身に付けることが出来るのです。

いつかサッカーをやってみたい、と考えている人にとってもまさにおすすめしたいスポーツなのです。

まとめ

いかがでしたでしょうか。世界的にも人気であるサッカーをやってみたいと思う人は少なくないはずです。

しかし、サッカーは運動量も多く、選手の引退も早いことで知られています。年を重ねてからでも続けられるスポーツ、初心者でも始めやすいスポーツと言った時、ウォーキングフットボールはまさに最適と言える競技なのです。

興味がある方は是非、大会やクラブ活動などを詳しくチェックしてみてください。

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初音

初音

おうちでまったり、頑張る人達を応援するのが好きです。

インドア派ですが、スポーツをはじめ頑張っている人達をおうちで応援してる系ライターです。子供の頃は水泳大好き少女でした。運動音痴だけどスポーツ見るのは大好きです!

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